スノーホワイト (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779784

感想・レビュー・書評

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  • 高密度のコンゲームは、特殊設定でありながら余計な描写や説明をしないこともありとてもページ・ターニングで夢中で読んだ。だが読み終えてみると、好きになれる・読者として共感できるキャラがいないのが惜しい。(キャラが立ってない、という意味ではなく)

  • 第4回(テーマフリー)

  • 敗北が約束された名探偵シリーズ2作目。第1章の「毒と白雪姫」は良くできてるし、前作より期待できると思っていたら、最後の方でロジックの脆さを露呈。ママエは中学生だから仕方ないにせよ、三途川の詰めの甘さは何とも...

  • 関東シャカミス課題本として読了。
    第一部に関しては読者が先行して看破するのは難しい「日常の謎」を「真相を映し出す鏡」を用いて一瞬で解く様が本格への反転として描かれ、第二部では悪徳探偵三途川理がその鏡を用いて主人公たちを追い詰めていく。
    第一部は非常によくできた変則ミステリ、アンチミステリと言える。但し麻耶雄嵩の『さよなら神様』で上を行かれている感は否めない。第二部はこれもまた麻耶雄嵩のメルカトル鮎のような悪徳探偵が傍若無人に振る舞うのだがこちらもやや弱い。
    具合が悪いのは必然性のない行動や予想できて然るべき問題への対処の甘さ、偶然に頼った不自然さなど、やや詰めが甘いところ。コンゲームとしては、主人公側があまりに弱いがために辛うじて成立しているが、登場人物は総じてあまり頭は良くない。ある意味メルヘンな世界を体現しているともいえる。
    あまりに現実的だと興醒めする内容だったかもしれずその点では良い塩梅なのかもしれない。やろうとしていることは非常に面白い。

  • 結論からいうとおもしろかったです☆わたしは好きです☆ 中学生のママエちゃんがなんでも知ってる鏡を武器に探偵をしてるという反則的な始まり。キャラも好きですね〜悪役の三途川なんかわりと好きです! 賛否両論あるようですが、小説の中身はたいしたことはありません、内容はないよ…的な(笑)でもキャラが良かったので好きな作者になりました☆白雪姫のモチーフも良かった。 わたしの中ではママエちゃんは広瀬すずちゃん、三途川探偵は神木龍之介くんで脳内再生されてました☆ 前作もぜひ読みたいです!

  • 初っ端から事件の自作自演に走る三途川に相変わらずだなと笑ってしまった。
    緋山くんとのやり取りで、緋山くんが探偵業を始めてそこそこ経ってることに驚いた。
    1巻からわりと時間が経ってるんだな?
    そして、その“時間”に三途川が緋山くんに嫌がらせをしていたっぽくて、探偵業の出だしから苦労したのだろうなと察してしまった。
    緋山くんが三途川を見る目が冷たいところから(笑)
    でも、お互い能力を認めあってるのがライバルっぽくて良いなぁ。
    そこはプロであり、男の子の部分だわ。

    三途川がゲスすぎて、ママエちゃんをめちゃくちゃ応援しながら読んだよね(笑)
    緋山くんが毒殺されかけたところはさすがに胸糞悪くて、ママエちゃん大丈夫かなとハラハラした。
    あそこで鏡を叩き割る抜け目のなさは凄く怖いと思った。
    でもママエちゃん、立ち直ったね!偉い!
    最後もハッピーエンドでよかった。
    ヒキガエルの刑に処されるということは三途川、これでログアウト?
    それとも暫くしたら解放されるのかな?
    ママエちゃんのことだから解放してあげそう。
    ほんとはしない方が世のため人のためなのだけど(苦笑

    それにしても何でも知ることの出来る鏡良いなぁ、ほしい。
    ママエちゃんは使いたおすって感じだったけど、三途川は熟知して使い回すって感じで違いが面白かった。
    三途川の使いこなしっぷりは素直に賞賛するしかなかったわ。お見事。
    自分だったらあそこまで使いこなせないわ。

  • 「真実を映し出す鏡」――軽快な呪文とともに鏡に問えば、どんな真実だって知ることができる!というユニークな道具を持つ探偵の物語。推理もへったくれもない?いやいや、実はこのチート道具、何でもアリの無敵の道具に見えて、「鏡に問う」とはどうすることで、「真実」とはどういうことで、「映し出す」とは何をどうすることで、といったことがきちんと整理されているんです。これを利用したり、あるいは逆手にとったりして展開される、登場人物たちの知恵比べが真骨頂。論理パズルが好きな方や、メタ的なものが好きな方にもおススメ。

  • 第14回本格ミステリ大賞受賞作品! 鏡よ鏡、この世でいちばんの名探偵はだぁれ――新進気鋭による仕掛け満ちた本格ミステリー。

  • ミステリーというジャンルの幅をぐぐっと広げるようなアイディアで、素朴にすごいなと思います。読んでいて楽しい作品でした。

  • 三途川くんの下衆の極みさは良い

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著者プロフィール

1984年、香川県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。京都大学推理小説研究会出身。2010年『キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人』(講談社BOX)でデビュー。〈名探偵三途川理〉シリーズは他に『スノーホワイト』『踊る人形』(以上、講談社文庫)、『ワスレロモノ』『トランプソルジャーズ』(講談社タイガ)。近著に『そのナイフでは殺せない』(光文社)。

「2020年 『死者と言葉を交わすなかれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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