頭のいい人が儲からない理由 (講談社BIZ)

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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062820455

感想・レビュー・書評

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  • IT創業期において多くの起業を成功させたという坂本氏による著作の本です。

    まえがきに書かれている内容である「戦術の延長上には戦略はない」というフレーズが印象的で、戦略が先にあって、それを実現するための戦術を採用する、なければ育てる、獲得するというのが起業成功のポイントのようです。この本で起業で成功した人の考え方を学ぶことができ、得るものは多いと思いました。

    私が得たメッセージは、「まず目的を明確にした上で、自分が立てた仮説(戦略)を、情報を利用することで強化して、それを実行するための戦術を有効活用する」というものでした。

    以下は気になったポイントです。

    ・自分が苦手だと思った場合、しきい値(ある現象を起こすのに必要な最小エネルギー)を超えるまで努力しているかを自分に聞いてみること(p19)

    ・カタログにある商品の中からひとつを選んで、その理由まで説明できるのがまともな営業マンである(p23)

    ・若いうちに自分の価値やスタイルを決めてしまうと、後にそれは変化に弱いという欠点になって返ってくるので気を付ける必要あり(p30)

    ・変化への対応力を磨いておくのが大事、成功体験を成り立たせた価値観が自分にとって絶対になってしまう(p32)

    ・実際に動き始める前に、頭の中に完璧なイメージをつくりあげてから行動を起こす、まだ何も実現していないことを見てきたかのように話せるレベルに達するのが大事(p34)

    ・そもそも戦略というのは、演繹的にできあがるものではない(p45)

    ・本能的な振る舞いというのは、大自然の中で生きるときには有効かもしれないが、人工的でルールのある社会においては有利に働くとは限らない(p49)

    ・新聞に載っている情報は、分断された情報であり、それでは世の中の本質はわからない、物事のつながりや本当の意味が読めるようにならない(p57)

    ・インプットした情報の付加価値を高めてアウトプットできる人のことを「仕事のできる人」という(p59)

    ・情報はただ覚えただけでは役に立たない、自分の立てた仮説を検証するために利用する(p63)

    ・戦略とは仮説であって、考えうるあらゆる仮説の中から、これしかないというものをひとつ選ぶのが戦略を立てるということ(p68)

    ・マトリックスは過去の整理に限定すべし、そこから未来の答えが導き出せることは絶対にない、未来戦略を立てるには”頭と言葉”による仮説を出すこと(p71)

    ・無邪気に世の中に出回っている成功法則を信じている人が多くいるので、自分の頭で考えて努力する人間の成功する機会が増えることになる(p132)

    ・大きな組織を統率するメタリーダーには、リーダとは異なって、「リーダー達にあの人と一緒にいると働きやすいと感じさせ、リーダーが他のリーダーを組んだ方が良いと思わせる」能力が求められ、リーダーのように優秀である必要はない(p165)

  • この本の主張ポイントは、「頭のいい人が儲からない理由で」ではなく、「頭の悪い人が儲からない理由」。「努力を目的にするな」、「成果を目的にせよ」、「意味の無いことはするな」、「意味がありそうなことは何でもせよ」と、まあ、当たり前のことが強い口調で書かれたある。当たり前のことだが、当たり前がなかなかできない。官僚主義に陥った組織を救いたい人にお勧めする。

  • うちの代表に経営方針について、なんて伝えればいいたいこと伝わるか、と考えてたけど、とりあえずこの本読ませるか、という結論に至った。

  • 分かりやすく簡潔な内容だが、奥が深いなと感じた。
    得るものはあったと思う。

  • 成功には実技に限るというコンセプトの
    非常に特異といえば特異な本。
    でも言っていることは実に筋が通っていて
    思わず読者は頷いてしまう。

    かの有名なワードプロセッサのブランドに勝った話や
    年賀状ソフトのシェアを上げる作戦なんかは
    読んでいて面白かった。

    「実技あるのみ」

  • 起業にあたっての心構え、起業までに明確にしておくべきことについて再考するきっかけとなった。常識にとらわれず、自分の頭で考えぬいた戦略を愚直に実行することの大切さを、言葉はきつめだが、背中を押すように教えてくれた。

  • Business

  • 根性論。社長の自慢話。
    メタリーダー。

  •  成功法則やらビジネスの仕方の本が多数ある中で、それらに反した、ある意味刺激的な内容。
     「ああすれば良い。こうすれば良い」といった戦術レベルの話ではどこにいっても通用しないことを示唆している。
     実際に著者の成功した話が載っているが、どれもある程度考えれば思いつきそうなもの。そこはやはり戦略を立てる(分析し、考え得るものすべてを挙げて可能性のもっとも高いものを選ぶ)ことで、道を切り開いているということのようだ。
     この人の失敗談も聞いてみたい。

     ※また、マーケティング、ネーミングなども大事だなと思った。

     手元に置いておいて、たまに読み返したいと思った本。

  • 焼き鳥屋をやるかラーメン屋をやるか時間をかけて悩んだって無駄だ。結果などやってみなければ分からない。インプットした情報を付加価値を高めてアウトプットできる人になれ。勝負に勝つためには戦略は絶対に必要である。戦略は数ある仮説の中から選ばれた最善の道筋である。固定観念から出た方法に安易に流されてはいけない。成功は「数打ちゃ当たる」の先にしかない。やらない理由を探すのに時間を費やすくらいなら、その時間を使ってスタートをきることだ。お金に殺されるな。俯瞰してみれば、仕事なんて人生の一部でしかないのだから。

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