刀語 第十二話 炎刀・銃 (エントウ・ジュウ) (講談社BOX)
- 講談社 (2007年12月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062836524
感想・レビュー・書評
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図書館で借りて読みました。
アニメを全部見終わった後で読んだので、結末は知ってはいたのですが、とがめの最期に納得できなくて原作の方も読んでみたいと思い、1話目から読まずに最終話を先に。
アニメではちょっとよく分からなかった、とがめが死ななければならなかった理由、否定姫とその末裔の目論見など文字を通して見ることで分かりました。
でもやっぱりとがめは生きていてほしかったし、七花と幸せになってほしかったです。否定姫も本当は殺したくはなかったのだけれど、仕方なく自分の目的のために右衛門左衛門に命令したのでしょう。
とがめが飛騨鷹比等の娘・容赦姫ではなかったらこんな結末にはならなかったでしょうけど、しかし、それでは七花ととがめは出会ってなかったでしょう。だから、このような結果になってしまうのは必然なのかもしれません。
十一人衆、弱すぎてというより七花が強すぎて瞬殺…七花は本当にとがめと出会ってから成長しましたね。
最後、否定姫と旅をするのではなく、とがめと一緒に旅をしてほしかったけど、七花が生きてくれていて良かった。
とがめの最期の言葉は感動物でした。
西尾維新さん、こんなステキな物語をありがとうございます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009/03/10購入・2013/05/15読了。
七花のことを考えると、とがめには生きながらえて欲しかったけれども、彼女の歩んできた道を考えるとそういうわけには行かなかったのだろうな。七花、凄く成長したな。それが同時に悲しみを彼の心に作る結果となってしまったのが切ない。 -
虚刀流・鑢七花(やすりしちか)と奇策士・とがめによる伝説の完成形変体刀蒐集の旅は。否定姫の腹心・左右田右衛門左衛門の所有する最後の一本――炎刀『銃』を前に、最期にして最悪の試練を迎えていた――。
西尾維新と竹が描く、時代活劇絵巻――いよいよ最終回! -
刀語シリーズ最終話
とがめを失った七花は、死に場所を求めて尾張城へと乗り込んでいく
「そなたに惚れてもいいか」はマジ泣きました。
さいごに人間らしくなれてよかった。。
「否定」姫と「容赦」姫
西尾維新の作品は、漢字で遊ぶ言葉遊びが多いから
アニメじゃわかりにくかったよね
たくさんの人が消え
最後に残ったのがあの2人とは・・・
やっぱ納得いかない~~w
ちぇりお! -
完結しました!
ありがとう、そしてありがとう。長いようであっという間だった気がします。
そしてちぇりおは絶対流行らない。
敢えて言おう…ちぇりおは飲み物だ!!! -
913.6 ニ (12) 登録番号9438
生徒リクエスト -
最終巻の七花のかっこよさパない(・Д・)とがめも可愛いvとがめのせいでツンデレにハマった。多分。
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残る完成形変体刀は一本――炎刀『銃』のみ。
十一本目を蒐集し終えて尾張へと戻るその途中、
突然姿を表した、炎刀『銃』の所有者・左右田右衛門左衛門。
その手によって放たれた容赦のない弾丸が、とがめの体を貫く。
ようやく終わりが見えたこの段階にいたって、
絶体絶命の危機を迎えた七花ととがめの旅。
果たしてこの物語はどんな結末を迎えるのか――。
講談社BOXレーベルが放つ、未曾有のプロジェクト「大河ノベル」。
その記念すべき第一弾として刊行された「刀語」の最終話。
第十一話のラストで、物凄い「引き」の演出があったため、
最終話でどんな展開になるのか、かなり気になっていたのだが、
そんな読者の気持ちを翻弄するかのように、
最終話の序盤はあっけない展開で始まる。
そこから、物語は様相を変える。
七花ととがめによる変体刀蒐集が、
それまで、物語の流れを形づくる道筋となっていたわけだが、
ここにいたって物語の流れは、大きなうねりに呑み込まれる。
そのうねりとは「歴史」。
これまでにも物語中、随所に登場した「歴史」の存在が
鮮やかに表に現れて、物語を結末へと運んでいくのだ。
そうなってからは、まさに最終話にふさわしいお祭り騒ぎだ。
初登場のキャラクターがばんばん登場し、そして退場していく。
めまぐるしく役者の入れ替わる舞台上での出来事に
観客はどこか唖然としながらも目を向け続けてしまう。
そして、なぜだか妙に清々しい気分にさせられ、本を閉じる。
決して、万事うまくいった、と言えるストーリー展開ではない。
失ったものは大きいはず。
それなのに、なぜだか妙に清々しい後味。
戯言シリーズや「きみぼく」にも似たような味があったが、
やはり西尾維新はこういった終わらせ方がなかなか上手い。
とにもかくにも、「最終話」らしさ満点の最終話だった。
グランドフィナーレとしての完成度は申し分ない。
ミステリー畑から出発した作家の宿命として
ミステリー色の薄い作品を書くととやかく言われる西尾維新だが、
優れたエンターテインメント小説を書き続けていることは確か。
この「刀語」にしても然り。
一年の長きにわたって展開された、西尾維新流時代活劇。
途中、「ん?」と思ってしまうこともなくはなかったが、
この最終話を読了した今は、「刀語」に賞賛を送りたい。
そして、十二ヶ月連続刊行を無事成し遂げた、西尾維新氏に拍手。