真庭語 初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺 (講談社BOX)
- 講談社 (2008年12月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062836876
感想・レビュー・書評
-
刀語よりよかったと思います。鑢一根がちょっと出てました。狂犬さんと蝙蝠さんが好きでした。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素直に面白かったと思う
ひとつひとつが刀語と繋がっているのに、登場人物が違うし、舞台も違うので全く違う物語として読めた -
[2010/02/02-/19]
-
2010年10月17日
-
この国が戦国で、この世が乱世であった頃―。不穏な気配ただよう歴史の暗がりで、静かに命の火花を散らす者達がいた。その名も、真庭忍軍。“しのび”である彼らが、この時代を生き抜くために選ぶ新たな道とは―!?人外にして埒外の異能集団の伝説はここから始まる。豪華絢爛戦国図屏風(「BOOK」データベースより)
えーと、ずばりタイトル借りです。
しかも〈まにわがたり〉ではなく〈まにわご〉って読んでて語学ミステリか何かだと勘違いしていたワタクシ。
ひー恥ずかしい!!
図書館から借りてきて、表紙を見てやっと『刀語』シリーズのスピンオフ作品と知りました(泣)
いっぺん西尾さんの本を読んでみようと思ったんだけど、戯言シリーズは長いしさ、シリーズものじゃないのをとりあえず一冊読んでみようと思ったのよね。
(ま、結局シリーズもののスピンオフ作品だったけど)
タイトル云々の勘違いは笑っちゃったけど、中身は面白かったんで結果オーライかな。
今回は無頼の蝙蝠・涙の喰鮫・不遇の蝶々・長槍の白鷺という忍者4人の、それぞれ初代のお話になってます。
十二頭領選別のデモンストレーションとして、新技を披露しようとした真庭春蝉。彼は地中で首を絞められて殺された。犯人はなぜ、どうやって彼を殺したのか?図らずも真庭蝙蝠はその謎を解き・・・第一話
平和を愛する女忍者・真庭喰鮫。敵対勢力に囚われた味方の救助と敵の殲滅を命じられた喰鮫は、隠れることのできぬ荒野に武器も持たずに現れる。圧倒的優位に立つ敵方忍者が、そこで見ることになる惨劇は・・・第二話
忍びとしては不適格な巨体の持ち主・真庭蝶々。彼を不憫に思う真庭一族の観察者・真庭狂犬は、彼を連れての隠密行動に出る。しかし追手を放たれ危険な状況になってしまう蝶々と狂犬。二手に分かれ、里に戻れと言われた蝶々は、その道の途中でひとりの男と出会う。彼は虚刀流の使い手・鑢一根。6代のちに再び出会う、真庭拳法と虚刀流との、それはひとつの出会いだった・・・第三話
仕事の成功率は十割だが、正体不明の忍者・真庭白鷺。どことなく底が知れない彼の十二頭領着任を阻止すべく、真庭狂犬は彼にひとつの賭けを申し出る。誰も見たことのない白鷺の術「逆鱗探し」の正体は・・・第四話
忍者ものだとやっぱり山田御大がいらっしゃるので、どーしてもあれと比べてしまうのですが、技の突飛さは負けてないんじゃないでしょーか?
真庭蝙蝠の「骨肉細工」は甲賀忍法帖の如月左衛門の術に似てましたけど、作品自体は密室殺人を解くミステリとして面白かったし。
壊れた平和主義者、喰鮫ちゃんの「渦刀」も、突拍子なくって山田さんっぽいわ~。
あの子の思想も危うくて好きかも。
(「一殺千生」つーポリシーもいいよね!)
白鷺の話は、読んでるこちらまでイラッとさせられたので西尾さんにしてやられた気分です。
噂によると、本編では彼らの子孫が脇役としてばっさばっさ倒されてくみたいですね。
それもちょっと面白そうなんで、本編シリーズの方にも手を出しちゃおうかなぁ。
悩むなぁ。 -
初代喰鮫さんが好き。
独善的正義は結構すきだよ。 -
初代・・ということで・・口調とか少し違ったりしたのかなぁーと・・
虚刀流の技が生み出されるシーンもありで、
こうなってたのかーという感じだった。 -
刀語本編との関わりはあんまりない番外編。濃い目な初代十二頭領の面々ですが、子孫にも初代喰鮫さん級の人がいれば噛ませ犬の誹りは受けなかったんじゃとちょっと思う。初めて忍術らしい忍術を見た気がしましたが、どっちかつうと妖術の類なのかな。
狂犬さんはこの頃から仲間思いだったようですが……本編で真庭が滅んだのは鳳凰さんの左手が川獺のになったからで、川獺が死んだのは同盟破棄の帳尻合わせで、同盟破棄の元凶は狂犬さんで、結局彼女の仲間思いが滅亡の原因になったと思うとちょっと複雑。
ところで……忍法「逆鱗探し」が結局どういう術なのかは……不明のままですか、そうですか。いやそれでこそ忍法なんだろうけど……言ってみれば薄刀針の「脆いゆえの利点」と同じで永遠に明かされないんだろうなあ。 -
本編とのつながりはあまりない。それでも無茶なスケジュールで書かれた奴よりはマシな出来栄え。
-
本を読んでいると、たいていは本の途中で何パターンかラストを想像できてしまうけれど、西尾維新さんの作品はそうならないから面白い。
本編をまだ読んでいないので、早速図書館で予約することにした。