<わかりやすさ>の勉強法 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880541

感想・レビュー・書評

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  • 人と会話する時は話しの地図を描きながら話しする事はとても大事ですね☆

  • わかりやすい説明とはどのようなものか、わかりやすい説明をするためにどんな勉強が必要か、というのが本書の大筋。

    自分も話の表面だけ見て理解したつもりになりがちなので、この話の肝は何か、そもそもなぜこうなるのかという意識を持とうと思った。

    新聞の読み方、本の読み方、ネットの活用法、ノートの取り方など、池上さんが実践している勉強法も紹介されており、わかりやすい説明の裏にはこれほどの努力があるのだと感じた。

  • 中盤までがメインかなぁって感じです。物事のキモを見つけるのは個人の才能によるけれど、原稿の準備、話を一般化させるといったテクニックは使いやすいと思う。

  • ビジネスパーソン向けだけど、中学生でも理解できるレベル。プレゼンの仕方、情報の管理の仕方、聞き方、本の読み方、メモの仕方、効率の良い勉強の仕方などなど、筆者のやり方を、わかりやすく書いた本。

  • 途中から新聞の読み方みたいになってきている。

  • 4〜8章、10章を読んだ。
    こういう本もたまには読むと刺激になる。

    雑誌
    ・月刊クーリエ・ジャポン:世界1500の新聞雑誌から記事を選んで掲載。
    ・選択、ファクタ:定期購読専用
    ・フォーサイト:ウェブ専門
    ・フォーリン・アフェアーズ日本語版(アメリカ)
    ・ル・モンド・ディプロマティーク

  • わかった=断片的な知識がひとつになる、きれいに並ぶ、グループ化

    あらかじめ全体像を説明する
    クリップで止める(ホッチキス)
    原稿は三枚

    「とにかく素晴らしいんです」から始める
    キモはなに?

    本筋を通す
    絵が描ける
    キーワードを図解する
    準備したら捨てる

  • 池上さんが自ら意識し、やっているわかりやすさの為のアクション。
    キモとしては、
    1)相手の頭の中に地図を描くこと
    2)自分が興味関心をもって、掘り下げて理解していること
    3)常に情報を集めて疑問点・関心点を明確にしておくこと
    と読みました。
    そのために池上さんがやられている情報収集や、メモの取り方のノウハウを書かれています。
    メモ取りが苦手な自分としては参考になりました。
    ↓方法
    ヒアリング等をしている最中にキーワードをノートの左ページに記入。
    ヒアリング後に右ページに詳しい内容として整理する。

  • 情報プレゼン・ファイリングのいち方法論として読む。池上さんの知識の深さ、聞き手が感じる親しみやすさは、彼が積み上げてきた集大成なのだと感じた。努力、努力・・・でも楽しみながら。彼の語りを読みながら、私は本と対面する彼の謙虚な姿勢を感じた。私が学ばなければならないのは、彼の勉強に対するその構えである。

  •  もし「わかりやすく伝える選手権」なるものがあれば、間違いなく全国大会優勝候補の筆頭に挙げられるであろう池上彰氏が確立した方法論が具体的な例を提示しながら解説されている。 

     いわゆる頭のいい人間によくみられる特徴として、何を言ってるのかわからないというのがある。それは何故かというと思考の幅が普通の人間より広いため、前提となる知識や思考プロセスを省略して話すためついていけないのだ。それで誤解されるということがあるようだ。以前前仙石官房長官の暴力装置発言で騒ぎになったが、政治学を多少なりとも勉強したことある人間ならすぐヴェーヴァーやレーニンを思い出して、特に騒ぐこともなく納得するだろうが、それを知らない人間から見るとトンデモ発言と勘違いしてしまうだろう。だからといって後者のタイプの人たちを責めることはできない。誤解されて不利益を被ることをあらかじめ避けるという意味でも、円滑なコミュニケーションを促進するためにもわかりやすく伝える技術はぜひとも習得しておきたいものである。

     さて、ではわかりやすく伝えるためにはどうしたらよいのだろうか。反捕鯨団体「シーシェパード」の説明を例に実際に池上氏の思考プロセスをみてみよう。
    一般的なテレビや新聞ではシーシェパードとはどんな団体であるかという説明から入る。しかし彼はそれをしない。まず「そもそもシーシェパードってどんな意味なんだろう」という素朴な疑問から入るのだ。たいていの人はシェパードというと犬のことを想起するだろうが、本来羊飼いという意味だ。この羊飼いがキーワードになる。 以下解説するとこうなる。

    「シェパードはもともと羊飼いという意味です。だからシーシェパードとは海の羊飼い、つまり海の生き物を守る守護者を任じている団体です。イエスが迷える羊である人間たちを救おうとしたように、この団体は、海の生き物をすくおうとしているのです。
     こうした大儀を掲げると、人は強い態度に出ることがあります。『自分たちは、いわばイエスキリストの現代版として、生き物たちを救うのだ』という大儀の下、そのためには何をしても許されるという独善的な発想をもってしまいがちです。
     大儀のためであれば暴力的な手段も辞さないということになります。創設者は環境保護団体『グリーンピース』のメンバーでしたが、あまりにも過激な主張をするものだから、グリーンピースから飛び出さざるを得なかったのです。
     このような団体には、支援する企業や個人が存在します。シーシェパードの活動家たちが絵になる派手な抗議活動をすることによって、それが世界に報道されます。するとそれを知った企業や個人が、資金援助するようになります。
    こうして活動資金が集まります。その資金よってまた派手な活動をするという団体なのです」(p64)

     このように海の羊飼いという言葉をフックにして、相手に全体の絵が伝わるように展開していく。
    他にも実戦で役立つ情報が満載なのでぜひ一読してみてはどうだろうか。

著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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