パックス・チャイナ 中華帝国の野望 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 78
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883719

作品紹介・あらすじ

南沙諸島や尖閣諸島を巡る強硬な外交で、周辺国やアメリカと軋轢を生んでいる習近平政権。「海の万里の長城」を築き、大海洋国家を目指す習近平の野望ははたして実現するのか? 中国外交を長年ウオッチしてきた中国通による渾身の書き下ろし作品

感想・レビュー・書評

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  • 日本人として、今のうちに読んでおくべき本。

  • バイデンはホワイトハウス1の暇人で、彼が主張したのは早く日中韓でホットラインをつくるべきだということだけだった。
    ウクライナ問題をめぐって欧米との対立を深めていたプーチンは日本を味方につけようとした。

  • 相変わらずの中国のしたたかさ、怖さを描いた本。
    展開は、中国そのものというか、習近平個人の野望をキーワードにしてる。
    いったいどこから引っ張ってきた情報や、見たんかと思うくらい、個人を描く。読みやすかったし、面白かった。

    しかし、約束も何もかも目標達成のために利用するもので、利用できる間だけ価値があり、力があるものは従わなくていいのだという思想自体、受け入れられるものではない。
    隣の某国もそうだが、まずまず器が違う。

    こんな国と外交しても、田舎の真面目で素直な人たちが叶うわけがないと毎度暗い気持ちになる。

  • 習近平はよく「中国の夢」ということを口にする。それは、アヘン戦争で敗れ帝国列強の餌食となる前の中国にもどろうという夢らしい。かつて中国は国が大きくなっても覇を唱えることはないと豪語したが、それはありえないこと。今やロシアともアメリカとも肩を並べる大国になってしまった。本書はそこに到るまでの習近平のすさまじいバイタリティを息を継がせぬほどタッチで描写する。習近平は最初はプーチンにあこがれ、小さくなっていたのがやがてはそれをしのぐまでの力をもつようになった。オバマは大統領としてはあまりに優しすぎる。それがオバマ人気でもあるのだが、それによって中国になめられたのも当然とも言える。それにしても、習近平が世界を駈けまくるさまはすさまじいばかりだ。そして、その時々の格式に拘泥する。これもみごとだ。これを見ていると安倍首相などがかれんにみえてくるほどだ。かつての中国を知っているものにとって中国が大きくなることはうれしいことではある。世界の経済も政治も中国抜きではかたれなくなっているのだから。だが、金に任せてなんでもやろうとするのではなく、大国として道徳的に尊敬されるものをもってほしいものだ。中国には孟子という徳治を唱えた思想家もいたのだから。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=7640

  • 319.22||Ko

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著者プロフィール

1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業。国際情報学修士。講談社入社後、中国、朝鮮半島を中心とする東アジア取材をライフワークとする。講談社(北京)文化有限公司副社長を経て、現在、『週刊現代』編集次長(特別編集委員)。Webメディア『現代ビジネス』コラムニスト。『現代ビジネス』に連載中の「北京のランダム・ウォーカー」は日本で最も読まれる中国関連ニュースとして知られる。2008年より明治大学講師(東アジア論)も兼任。2019年に『ファーウェイと米中5G戦争』(講談社+α新書)で岡倉天心記念賞を受賞。他に『アジア燃ゆ』(MdN新書)『パックス・チャイナ 中華帝国の野望』『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(以上、講談社現代新書)など著書多数。

「2023年 『日本人が知らない!中国・ロシアの秘めた野望』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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