ケガレ (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 188
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919579

作品紹介・あらすじ

民間信仰において、ケガレを祓う儀礼は頻繁に多様な形で行われていた。人間の不幸は、ケガレ=不浄に原因があると考えられ、生活の隅々にまでその指標が浸透していたのである。死=黒不浄、出産・月経=赤不浄、罪や病、境界・峠という空間等、様々な民俗事例にあらわれたケガレ観念の諸相を丹念に追い、信仰行為の背後にあるものを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • もう35年以上前の本なんだ。これ読んだ時結構ショックだったのがありありと思い出せて時間経過にびっくり。今読んでも厚い深い考察。この後医療人類学になるんだよね。そちらでお名前を拝見して図書館でこの本を見て読んだのも何かのご縁か。私何もしていないな。

  • 私にとっての民俗学の入口は諸星大二郎だった。色んな学説が読めて興味深い。とても奥の深い分野。

  • 図書館にて。
    確かTwitterで紹介されていて興味を持ったんだったと思う。
    とても専門的な本だった。
    難しくて多少飛ばし読みになってしまったが、大変興味深く面白かった。
    個人的には、例えばいじめやブラック校則などの原因につながるような、迷信や理不尽なルールみたいなものの歴史や成り立ち、解決策はないにしても現状なども知りたいと思っている。

    それにしてもケガレって本当嫌な言葉。

  • 地方に行くほど葬儀のまわりに登場する謎の慣習も、こうして紐解いていけば、科学が未発達だった時代の人々の考え方や怖れが理解できる。

  • 日常=ケの枯れた状態、ケ枯れ=ケガレ=穢れについての本かと思って読んだが、筆者のスタンスは全く違った。新鮮な観点をもたらしてくれるが。。
    ただし、文章は悪文だと感じる。主張したいがあまりか、あまりにも同内容の反復が目につく。

  • ・頷けるとこは多々あったけども、根本的に何故ケガレが災いとかと結びつくのか、死などはケガレと言われているのかなどに言及されていなくて論拠に弱さが感じられた。
    ・ケガレが災いを引き起こし、災いがケガレを引き起こしってのは結果論であって、実際何故そうやって引き起こされるのかなどが書いてないのが残念。

  • 小説かと思ってたら、民間信仰の論文だった本。

    意地になってざっと読んでみました。

    日本という国は長い間、自然に脅威を感じ天皇を中心とした神道や、そのほかの民間信仰で成り立っている国だったんだなあと思いました。

    続きはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/2893294.html

  • 他の様々な意見を例示し、そのうえで自分の意見を述べている。頷けるものもあった。ただ、論拠が弱いように思えた。

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著者プロフィール

波平恵美子(なみひら・えみこ):1942年福岡県生まれ。九州大学卒業、米国テキサス大学博士課程Ph.D取得、九州大学大学院博士課程単位取得退学。佐賀大学助教授、九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学部)教授、お茶の水女子大学教授を経て、現在、お茶の水女子大学名誉教授。専門は文化人類学、ジェンダー論。著書に『ケガレの構造』(青土社)、『ケガレ』(講談社学術文庫)、『文化人類学 カレッジ版(第4版)』(編著、医学書院)、『病と死の文化』『日本人の死のかたち』『医療人類学入門』(いずれも朝日選書)、『いのちの文化人類学』(新潮選書)、『からだの文化人類学』(大修館書店)などがある。

「2022年 『病気と治療の文化人類学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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