最果てアーケード (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931021

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/682293

  • 生と死に向き合う女の子の話

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★★ 15
    【整合】★★★☆☆ 9
    『意外』★★★★☆ 8
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★☆☆ 3
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★★★☆ 12
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》77 B+

  • 生と死の間にある小さな物語たちが、小川洋子さんにしか描けない優しく穏やかで静謐な、しかしときに冷たく曖昧な描写で淡々と紡がれていきます。
    途中途中で感じられる違和感も、最終章で納得が行く形となりますが、まだまだ私が未熟なこともあって全てを理解しきれてはいないような気がします。とはいえ、全てを語らないのも小川洋子さんワールドという感じがして、なんとも魅力的でした。
    きっと遠くない未来にまた何度も読み返すであろう特別な一冊に出逢えました。

  • 【好きなだけ窪みに身を沈めていられるよう、ただ黙って放っておいた】

    「一体こんなもの、誰が買うの?」という品を扱う店ばかりが集まった小さなアーケードの話。
    「私」も店主たちも登場人物がみな大切なものがあり、繊細だけれど芯が通っているため、発言の一つ一つにハッと思わされる。
    短編集のようだが話に繋がりはあって、ただ時系列がバラバラ。しかし不思議と違和感がない。
    作中に「それを必要としているお客さんが来るまで、わたしたちはいつまでも待った。」という一節があるが、もしかするとこの話の一つ一つが読者が必要とするタイミングで読まれるようになっているのではないだろうか。

  • 良かったです。
    小川洋子さんの作品で今まで読んだ中では「ことり」が1番好きですが、同じ位大切にしたい本になりました。
    いつも独特な世界観で中々感想を書くのが難しいのですが、この作品は読みやすく主人公の気持ちに触れ合えるような気持ちになれました。
    変わらず不思議な世界です。

  • 全体を通して、静かなお話
    ひっそりと、静かに、でも確実に、光の中に存在しているアーケードが浮かんでくる。
    綺麗なだけでなく、少しの狂気なんかも含まれている。
    結局「私」はどんな人物で、何歳で、生きているのか死んでいるのか、生きているなら何をして生活しているのか、そんなことがほとんど分からなかった。
    どこか非現実的なで、偽物のようなアーケードだけど、本当にあったら行ってみたくなった。

    親しい人、大切なものを失くすことへの向き合い方のひとつのヒントを教えてくれるような気がしました。

  • 切なく悲しい と紹介されていましたが、やさしさや暖かさも感じられました。
    もやっと感も残りましたが、、、

  • 特に好きも嫌いもない作品
    アーケードじゅうどこを見回しても死、死、死!
    代謝と呼ぶのも憚られる死
    なのになぜか適度に温かいのが不思議で不気味

  • 主人公何で死んだん?
    こういうぼかしたラストって、そこばかりが気になって、ほかのいいところがぼやけちゃう。

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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