人生相談。 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 928
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937177

作品紹介・あらすじ

大洋新聞の「よろず相談室」には老若男女から様々な相談が寄せられている。しかしこの各々の相談の裏には衝撃の事件が隠されていた!

感想・レビュー・書評

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  • あなたのお悩みは何? 人生相談に見え隠れする人々の業 ブラックユーモア満載のミステリー #人生相談

    新聞の人生相談記事を中心に、様々な人間模様が描かれるミステリー。いくつもの短編を綴りつつも、物語が絡み合って徐々に人の闇が露骨に見えてくる。

    なんといっても人生相談をストーリーを組み込むアイデアが秀逸。しかも現実にありそうな相談ばかりで怖いよ… 単なる短編集でなくて登場人物たちをこねくり回す書きぶりもさすがです! 面白いっ

    ただ人間関係が複雑なうえ、中後半どんどん展開するので理解が難しいすねぇ
    本作の最も面白いところなので、なんとかついていきました。いや、ついていけなかったかも…

    大胆な文章で気持ちよく読める本作ですが、悪く言えば少々荒っぽいところが個人的にはちと残念でした。

    とはいえ、とても面白い試みがされているドンズバのイヤミス。ぞわぞわってくるミステリーが読みたい方は超おすすめです!

  • もう読み終えた頃にはぐったり…。
    この人はこの人と繋がってるのか…あれ、この人も?と、何度も戻って読み返すうちに疲れちゃいました(笑)
    登場人物が多すぎて、誰を見届ければいいのかわからず(そういうことじゃないのだろう)この物語の着地点を見届ける気持ちで読了。脱出ゲームを解くような感覚で読めば楽しめたのかも…?(あとは私の脳内でビビビッと相関図を作れれば)

    お悩み相談からなる話の設定は好みだったのですが、イヤミスの中でも私は誰かの人生を見届けるように登場人物にどっぷり浸かりたいのだと自己分析できました。そういう意味で☆は低めですm(_ _)m

  • 9の人生相談がありました
    よく読めばつながりのある話でしたが
    人間関係の図があるとわかりやすかったかなと
    思いました
    そんなの読んで理解しろと言われるかもしれませんけど
    そのへんがわかればさらに楽しめるかもしれない
    と感じました

  • ブックオフで購入!
    自分の好きな分野(*^^*)

    あー、こういう展開だと分かっていたら、最初からメモを取りながら読んでいたのに。
    何度もページを戻って読み直してしまった。

    短編か、、、とがっかりしたがそうではなかった。
    しっかり全てが繋がっていて、やっぱり真梨先生は私の好みだな。1日で一気読みしてしまった。

    誰かに貸して頂いた本で、自分の得意分野でないジャンルを読みたくさんの気付きを得られるのもいいが、自分の好きなジャンルを自分で購入しどっぷり楽しむ。これはやっぱり最高!!

  • 短編かと思ったら、繋がっていて登場人物の視点がどんどん変わるから全体像が最後まで分からず、、読み終えてもなんだかモヤっと分からない箇所がある。でも読み返してまで理解しなくてもいいか、と。なんだか不思議な読後感だった。

  • 全ての話が繋がった時の衝撃

    大洋新聞に掲載されている「よろず相談室」そこに届く相談。
    我が家に知らない家族が急に住み着いた。
    キャバ嬢同士、お客とのトラブル
    隣人との騒音トラブル
    会社でのセクハラ
    などなど、相談文→実際の出来事→回答の流れで進む。
    一見それぞれが全く別の相談のようだがそれぞれが少しづつ繋がっていく。
    最後は恐ろしい結末に……

    これは連作短編集の部類に入るのでしょうか。
    違う話が繋がっていく小説は好きなので読み進めるうちに「おっ、おお!」ってな感じで読み込めました。
    段々と恐ろしい内容になっていくので気合いが必要です。
    時代と登場人物が入り乱れているので慎重に読みましょう。

  • 人の良い人物に見せかけて 俗物だったり
    そういった仕掛けが面白かった。
    重なり合う物語というよりは端っこが少し重なっている感じ。

  • 登場人物がやたら多い。しかも名前が変わってたりする。さらに年代が違う。ややこしい。
    読み終わって、頭に「????」が残った。
    え?? これはなんだ???

    新聞の相談欄に投書された内容。
    掲載するものを選び、答えを書く編集者。
    相談内容はその後どうなったのか、ってだけでも
    けっこう面白いと思うのだが、いくつもの相談が複雑にからみあう。
    病的にヒステリックな人達。小説家。編集者。
    キャバクラ嬢と、彼女らに貢ぐ男たち。
    登場人物の誰にも感情移入できなかった。

    隣の部屋の人が壁をドンドンする。どんなに小さい音でも出さないように気をつけてるのにドンドン。
    引っ越したいけど費用がかかる。
    隣人が駅で襲ってくる。なんとか実家に戻れたと思いきや、実家の隣人も同じように、、、こわっ!
    この、アパートの狂気の隣人(西野奈々子)が最後にも出てくる。この人が失踪した川口寿々子だと思うのだけど、、、、、違うのか???

    読み終わった、という気持ちになれず、
    解決したのかしないのか、結局なんだったのか、
    いまいちわからず。。。
    喜怒哀楽の感情が刺激される本が好きなのだけど、
    これは、漢字を当てるなら「惑」かなあ。。。
    相関図を書きながら読み返すのがいいのかもしれないけど、そこまでして読みたいかというと、
    いいかな。。。 これはホラーです。

  • 登場人物の名前を覚えてないと話がこんがらがります。

    こんがらがりつつ読み進め、何かが繋がってるんだろうなぁミステリーでワクワクしました。

    読み直し、相関図を書いて。
    意外にも、あまり繋がってなかったー!チーン、、

    もしくは、私が把握していない、裏の裏まで読めていないせいかもしれません。

  • 群像劇や連作短編集は好きですが、この作品はめちゃくちゃ複雑でした。

    登場人物の多さ、年代の移り変わり、読書しながら登場人物と年表をメモしたのは初めてです笑

    全体を通しての大きな事件の真相は分かったものの、登場人物のうちの行く末が曖昧になっている所は、これぞイヤミス!と感じました。

    文章自体は読みやすいのでサクサク読み進められたけれど、全体像を把握するのに頭を使い、一気読みができない、というなかなか新しい読書体験ができました。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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