鬼の蔵 よろず建物因縁帳 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 767
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062940535

作品紹介・あらすじ

『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の著者が描く、哀しい怪異譚――。

山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。
広告代理店勤務の高沢春菜は、移築工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。
調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。
春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き家を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体をあきらかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 怖い中にも切なく悲しい話が隠されていて読んだ後、何だかホッとしました。

  • 軽めかと思ったらちゃんと怖いやつ。
    ちゃんと怖いホラー。
    隠し鬼をしてはいけないという風習に隠された土地の因縁と歴史も面白かった。

    主要キャラがあまりに少女漫画的な設定なのが気になったなー。久々にこんなコテコテの設定の本読んだな。(美人設定だけど空回り系女子、仕事ができる因縁を抱えたイケメン、実は高学歴のチャラい下っ端、女好きの坊主)

  • 広告代理店の春菜と因縁物件専門の曳き家千龍が鬼の蔵の因縁を追う話。曳き家というものを初めて知り、土地や家に根付く因縁に震える。しかし背景を知ると怖い、ではなく悲しく遣る瀬無さを感じる。うちの田舎にも因縁が眠ってそうで気付かないふりをしようと思う

  • 広告代理店に勤めている高沢春菜。ある村の蔵の移転工事の下見に行くが、そこで事前に知らされていない衝撃的なものを見る。その蔵で出会った因縁物件専門の曳き家である仙龍と蔵の謎に挑む。
    最初は負けん気が強く上昇志向の主人公が合わないと感じたが、物語が進むうちに春菜のその性格が良い方面に作用してよかった。仙龍は見た目良し、性格良しで言うことなしだ。
    怖がりには十分怖く、耐性のある人には優し目の作品という印象を受けた。場面や周りの雰囲気の描写が細かく、読者の想像力を上手く使って恐怖を演出している。本作は幽霊が例外を除けば1人しか出てこない上に条件が揃わない限り幽霊が出る場所も限られている。なので読者自身も出るか出ないか分かりやすい。もちろん初めて読む場合はいつ出るかどこで出るかは分からないが、個人的にはある程度読み進めるとこれは雰囲気は怖いが出ないと察知出来た。なので怖いけど、読みたいな方にオススメしたい作品だ。

  • 怖かった…。
    たとえ形骸化してしまっても風習や伝統にはそれを行う意味があったから今まで伝わってきていることを感じた。

  • このシリーズ、やめれません

  • よろず建物因縁帳シリーズ 第一段。

    好きな作家さんなので読みたかったが、怖そうで手に取れないでいた。
    でも、思ったほど怖くなくて、怖さだけで言ったら、藤堂比奈子シリーズの方が怖かったかも。

    面白かったから続けて読みます。

  • 怖かった…!けど展開が気になって読む手が止まらなかった!リズミカルで読みやすい。

    今まで、土地やそこにいた先人達へ思いを馳せたことはないなと思った、
    ハナや仙龍のようにそういう思いごと大切にしていけたら、人間の深みみたいなものがもっと出てくるのかなって感じた。

  • 因縁帳シリーズ ①

  • 設計士と祓い屋が棲み着く家屋を浄化させるお話。

    本作はシリーズ第1弾。
    二人の出会い編。
    怖かった…ホラー感満載ではあるが結果哀しく時代の惨さも充分伝わる一冊。
    主人公の設計士がカネカネお下品ではあるがそこも今後変化していくのだろうと次作に期待。

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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