- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062990691
感想・レビュー・書評
-
『僕の想い、彼女の考え、二人を取り巻く状況。そういった一切合切を無視し、法の字面だけを追う。それが司法か。正義か。ならばそんなものに意味はない。』
『花田さんは小松凪さんが好き、小松凪さんは藍川さんが好き、藍川さんは私が好き、私はお金が好き。どろどろしている。』
「それ以外にもいろんなセンスが合って、まるでずっと探していた自分の片割れに巡り合えたような気分でした。だからお願いします。僕と一つになってください」
「冗談ですよね。そんな言葉遊びが、人の一生を左右する国家の法に通用するわけないでしょう」
「法こそ言葉遊びの最たるものではありませんか」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミステリの裏サブジャンルとして、バカミス、イヤミスはわりと知られてるけど、これは言うならばエロミス。援交探偵とは、一晩5万円で援助交際フルサービスのスーパー女子高生が、趣味で探偵もやっちゃうという、T聖学院なら完全に説諭(せつゆ)もののヒロイン。お客様に警視庁刑事がいるイージーな設定はいいとしても、ミステリファンとしては、エロ要素に謎解き上の必然性があるのか、に注目せざるをえない。そして、、、前に読んだデビュー作は、ネタ隠しが恣意的すぎてムリだったが、これは立派なバカミス。エロの必然性もありまくりで、レイプ目撃は動機に、初エッチはアリバイに直結し、しかも法の意味を問うサブテーマの舞台になる。エピローグでは不覚にも、人の不思議な力強さに感銘を受けた。史上初の「社会派エロミス」の看板に偽りなし。ヒロインの語り口もカラッと明るく、ミステリファンだけでなく18歳から親世代まで、幅広く読まれてほしいユニークな傑作。いろいろマニアックすぎるとは思うけど。
-
「援交探偵」上木らいちの元に、名門企業の社長から「メイドとして雇いたい」という手紙が届く。社長と家族の暮らす異形の館で起こる連続殺人事件。
一方、埼玉県に住む高三の戸田公平は、資産家令嬢・埼と出会い互いに惹かれていく。埼の家に深夜招かれた戸田は、ある理由から逮捕されてしまう。
すっかり騙されたし、肩透かしのような解決もお見事。
面白かった。
(図書館) -
ちょっと都合良すぎ
-
途中、分かり易すぎる、と思ってしまったのは、早計でした。伏線が回収されていきます。
(とは言え、伏線やトリックはわかりやすいです。ちなみに、○りそうなこと自体は、初めっからオープンでも良いくらいです) -
バカミスではなくなっている。
-
エロミステリ。
援助交際探偵にメイドの衣装付きの招待状が届く。行くとそこで次々に殺人事件が起こる。しかも不可思議な状況で殺されてしまう。謎を解こうと頑張るがライチの魅力が通じない状況に戸惑う。
殺人方法が面白い。意外とスッキリとミステリな状況が解決する。入れ子構造もオチがつくし建物ミステリとしても読める。まぁドラマ化出来ない内容ではあるがVシネマあたりで映像化してほしい。 -
今回も一気読みさせられた!
二つの事件が同時に起きていて、複雑だけどやはりそうかと最後で納得。
後味が少し悪いような、切ない気持ちになる。