NO推理、NO探偵? (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062991018

作品紹介・あらすじ

本格ミステリ界大激震――!!

法月綸太郎、微笑――。
第『53』回受賞作はメフィスト賞の『ジョーカー』だよね?

青柳碧人(『浜村渚の計算ノート』)、感嘆!
歴代すべてのメフィスト賞受賞者と、今後すべてのメフィスト賞受賞者に贈る傑作(僕、受賞してないけど)。

円居挽(「ルヴォワール」シリーズ)、憤然!
やりたい放題やんけ! 不覚にも面白いと思ってしまったけど……オレもこれやりたかった!

早坂吝(「らいち」シリーズ)、推薦!
昔のメフィスト賞では出し得なかった「最新」受賞作を見逃すな!

白井智之(『おやすみ人面瘡』)、愕然!
196ページを読むまでは舐めてました。本当にごめんなさい。

メフィスト賞史上最大の問題作!!

「絶賛」か「激怒」しかいらない。
これはすべてのミステリ読みへの挑戦状――。

私はユウ。女子高生探偵・アイちゃんの助手兼熱烈な応援団だ。
けれど、我らがアイドルは推理とかいうしちめんどくさい小話が大好きで飛び道具、掟破り上等の今の本格ミステリ界ではいまいちパッとしない。
決めた! 私がアイちゃんをサポートして超メジャーな名探偵に育て上げる! そのためには……ねえ。

「推理って、別にいらなくない――?」。

NO推理探偵VS.絶対予測不可能な真犯人、本格ミステリの未来を賭けた死闘の幕が上がる!

感想・レビュー・書評

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  • 女子高生探偵アイちゃん。催眠術で推理力を封印されちゃう。そんで、推理のいらないミステリみたいなやつが展開。もって、最終話で、名探偵復活して、各話の推理まとめ展開。
    アイちゃんの友人兼助手のユウちゃんの会話で成り立っているんですけど、コミックの吹き出しを読み続ける感じ。会話が辛い。地の文はどこよ。
    時々出てくる文芸ネタは、ちょっと面白い。
    その辺を許せれば、ミステリファンならいけるかな。
    もしかしたら、メタ作品っていうのが苦手かもしれない。

    • おびのりさん
      1Qさん、上手いこと言うねえ。
      それに近いのもあるけど。笑
      土瓶さん、読むと思います。
      多分、面倒なのは、図書館予約だね。
      装丁とか見ないで...
      1Qさん、上手いこと言うねえ。
      それに近いのもあるけど。笑
      土瓶さん、読むと思います。
      多分、面倒なのは、図書館予約だね。
      装丁とか見ないで、常時12冊予約し続ける。ってところが、思いの外大変かも。
      しかも、予約数多いのとすぐきそうなのと、半分ずつくらいにしておかなければ、読む本なくなるし。メフィスト賞って人気ないから、すぐくるから予定に入れやすい。って、なんなん。
      2023/10/26
    • ひまわりめろんさん
      はは〜ん
      読む本なくなったときの青空文庫やな!(名探偵現る)
      はは〜ん
      読む本なくなったときの青空文庫やな!(名探偵現る)
      2023/10/26
    • おびのりさん
      そや
      そや
      2023/10/26
  • メフィスト賞の問題作と有名なので読んでみました!
    とんでもないメタ発言のオンパレード、主人公と助手のコントのような怒涛の台詞。中学生の頃に好きだったライトノベルのテイストを彷彿とさせつつ、大量の伏線が一気に回収されていくのはさすがメフィスト賞。
    1日でサクッと読めるけど、なんだかなぁ~って気持ちになったのも本当……。なんでこんなにくだらないのに伏線だけはしっかりしてるんだよ!とツッコみたくなるのも作品の良さなのかも。

  • 絶対にオススメしない。以上。で終わりたいところである。

    メタフィクションにメインテーマに書かれた本作。個人的には、メタのいじり具合は、ありです。ハードボイルドのくだりは笑ってしまった。

    読み終えて、やりたいことはわかったし、そういう作家がいることは、本ミスファンは多いに大歓迎すると思う。

    帯はいけなかった。賞賛も激怒もそんな別に…

    なにがいけなかったのか?やりとりが寒い、探偵と助手のキャラ分けがない、そもそもくだらない…そんなことは置いといて…笑
    ツッコミがいけないのではないかと思う。ほぼ全てツッコミが下手くそである。テンションでツッコむのではなく、冷静にクールなツッコミで、例えツッコミのような言葉遊びで返せば、小説でしかできない会話が出来たのではないだろうか?

    それと、やろうとしてることは、早坂吝がやってる。そこがマイナスだった。

    お笑いの才能はないかもしれませんが、絶対に本ミスの革命児になりそう。そんな予感がする本作。とりあえず読みましょう。そして語る仲間を増やしたい笑。

  • これは何だ…?
    ストーリーは別に良い…面白くないけどそれは別に良い…
    JK二人の掛け合いがひたすらお寒い。布団が吹っ飛んだって言われた方がまだ大爆笑出来るぐらいひたすら退屈だった。
    どうした?なんでこうなった?時代的にchatGPTで作ってそのまま修正せず出したって訳でも無いだろうし…何だこれは…メフィストとかそんな以前になんなんだ…
    ゴミ箱に捨てられたボツネタを掛け合せたのか?

    まだ出会っていないあなたへは面白かったから期待してたのに…

  • あ゛?(怒)

    いやまぁ、前評判聞いて覚悟してたよりは序盤の4章もめんどくさくはなかったですよ。
    エロゲの日常パートとかに慣れ親しんでる層なら「あー、こういう方向性ね」って思いながら、テキストウィンドウをかちかちクリックする感覚でさくさくページを繰れるような。

    多分この作者さん実はすごくミステリ愛が強いんだろうな。
    昔ながらの本格も斬新なメフィスト賞まわりのも大好きなんだろうな。
    パロディの方向性が、なんていうか岡崎体育とかに似てる気がする。
    基本的には全編アホみたいなおふざけなんだけど、大好きなものを敢えて擦ってる感じのいじり方だから不快ではないんですよね。
    爽やかな気持ちで「ふざけんな!!おいメフィスト賞審査員ふざけんな!!」って叫べる良いバカミスでした。

  • メフィスト賞。推理能力を失った女子高生探偵が、テンプレ的な日常の謎、アクションミステリ、旅情ミステリ、エロコメにロジック抜きで立ち向かうメタミステリかつユーモア?ミステリ。
    ミステリの推理の部分いらなくない?というのはわからなくもないのだか、最初の4篇が絶望的に面白くなく、読むに耐えない。ミステリマニアが考えるラノベ風小説の悪い部分が凝縮されている。
    最終章で推理能力を取り戻した主人公の回想が始まり、恐らくここからの展開がメフィスト賞を受賞した理由だと思うが、これは2019年に出たあの話題作(mで始まる小説)と構造が似ており、コッチを先に読んでたら、あちらのどんでん返しに感づいてしまう可能性が、2mmくらいあるかも知れない。

  • 途中、アイとユウの口調が似ていて混乱した。もう少し意図的に口調を変えた方が読者としては嬉しいかな。各話で各ジャンルのお約束に沿った内容で「お約束」の再確認(?)は役に立ちそうだし(笑)、それを踏まえた上で、ラストでしっかりまとめる趣向は楽しめた。

  •  これはひどい。(誉め言葉)

     一言で言えば、「メタメタメタメタメタメタァアアア」って感じ。
     なんだっけなー、最近メタい小説読んだ気がしたんだけど思い出せない。帯の文句が「メフィスト賞史上最大の問題作」なんだけど、舞城がいるしなって思ってます。あれを超すもんはねぇわ。
     推理することを封じられた探偵が、助手にそそのかされて、いろんなミステリに挑戦させられていく話。で、メタ。最初から、最後までメタ。
     正直言いますと、確かにロジックに偏りすぎて、そればっかりになると説明多くて読み飛ばしちゃうんですが、それでもロジック大好き人間からすれば、ロジックいらないって主張し続ける助手の子にはいらっとしました。探偵の子も作中で叫んでたけど、探偵のアイデンティティ、全否定。何にしろこの助手、探偵のことが大好きみたいなんだけど、それでもあそこまでディスられたら、さすがに修復不可能なくらい仲たがいしそう。
     最終的にはロジックに帰ってきて、最初の事件から全部論理を当てはめていって、最後にメタで締めてるんだけど、その締め方もロジカルではあるんだけどさ。
     面白い面白くないで言えば、まあ面白かったんだけど、このノリのままなら二作目に手が伸びるかどうかは微妙。
     助手が、小難しくて退屈な推理は要らない、って探偵を罵倒するんだけど、そこを面白くするのは探偵の腕じゃなくて作者の腕だろうが、と思うんですわ。そんで、メタで突き抜けるなら、助手か探偵どっちでもいいから、そこを罵倒してほしかった。
     抜粋。


    「今は探偵と助手が話してるんだよ! そういうときは黙って聞くんだって、推理小説から学ばなかったのか? 探偵と助手のフェイズに横槍入れるなんて、ミステリでは御法度なんだよ!」


     まあこういうセリフが随所に出てくる話です。

  • メタミステリは嫌いじゃないけど、このノリは苦手。はまれば面白いんだろうけど…。

  • 究極のメタミステリって解釈で合ってるのか?面白い試みではあるけど、作者の狙いがよく分かってない。やっぱり推理って凄いよ、探偵サイコー!とでも言っておこう。麻耶雄嵩と泡坂妻夫に影響を受けているのは伝わってきたが、味わいが感じられない。

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著者プロフィール

1981年埼玉県出身。ワセダミステリクラブ出身。『NO推理、NO探偵?』で「メフィスト」座談会を侃々諤々たる議論の渦に叩き込み、第53回メフィスト賞を受賞し、デビューを果たす。著書に『朝比奈うさぎの謎解き錬愛術』『ネタバレ厳禁症候群 ~So signs can’t be missed!~』『困ったときは再起動しましょう 社内ヘルプデスク・蜜石莉名の事件チケット』がある。

「2023年 『まだ出会っていないあなたへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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