- Amazon.co.jp ・マンガ (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063141078
感想・レビュー・書評
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■書名
書名:寄生獣(10)
著者:岩明均
■概要
激闘の末、後藤を倒した新一&ミギー。しかし、それと引き換えに新一はミギーを失ってしまう。
共に助け合って来た友を失い、途方に暮れる新一。そんな中、山中で起こる惨殺事件。
後藤はまだ生きている!?ミギーのいない今、対抗しうる手立ては無い。
しかし新一は独り、決意を固める。
今、最後の戦いが始まる――!ここに人類の是非を問う!!不朽のSF、堂々の完結。
(amazon.co.jpより引用)
■感想
最終巻です。
綺麗にまとめましたね。
流石です。
全ての話にけりがついて、寄生生物と人間のどちらにも疑問を残し勧善懲悪の物語
ではなく、考えさせる物語となっています。
10巻でここまで見事に漫画で描き切るというのはやっぱりすごいです。
面白い漫画でした。 -
圧倒的な「後藤」に対してミギーと新一は頭脳戦を仕掛けるが、間一髪でしくじり、新一は分離したミギーをその場に残して逃げ去るしかない。宿主から分離したパラサイトは早晩死ぬしかない。
パラサイト同士はある程度の距離に近づけば互いに相手の存在を感知する能力を持っており、それゆえに新一とミギーは「後藤」から隠れることができないのだが、ミギーを失った新一を「後藤」は探知できないのが唯一の救い。そこで新一は孤独な老婆に助けられる。
そのあと終盤までどんでん返しの連続といってもいいだろう。ミギーの力を失った新一には到底「後藤」に勝てる力はないのだが……。
前巻で人類こそが寄生獣だという指摘を受けて、「後藤」を大自然の象徴と位置づけることによって、新一の勝機が見えてくるのである。そしてもっとも危険な敵は人間ということになる。それゆえ物語は何気ない日常の中に収束していくのだが。
評者は繰り返し、永井豪『デビルマン』と対照してきたが、『デビルマン』では物語はハルマゲドンにまで膨張し、そして最後に不動明=デビルマンと飛鳥了=サタンとの静謐な対話が大戦とのコントラストの中に絶美を生む。『寄生獣』では日常の回帰の中に生ずる非日常のヒアトゥスが日常のかけがえのなさを浮き立たせる。ネガとポジみたいではあるが、作家の資質を超えて何か通底するものはあるような気がする、読後感の深さ。 -
はまります。
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大人買いの一気読み。
同僚ちゃんがリコメンドするだけありました。
目からウロコ、な感じです。
私はエコロジストではありませんが、地球にとって動物は寄生虫で、中でも人間は地球を構成してる大地や川を蝕む寄生獣…なんたなと。
そう思うと、エボラ出血熱とかが、この寄生獣に思えてくる。
ウィルス自体は弱い存在なのに、人間の体内に入った途端殺人鬼になるようで。
勿論、撲滅されて欲しいですけどね。
地球が生きていることを忘れてしまうと、人間は本当に死滅させられちゃうのかもしれないな…
因みにテレビアニメは、かなり原作に忠実ですね。設定が現在なのでキャラクターがイケメンになってたりしてますけど。
映画はどうかんだろ? -
映画見る前に読みなおしたけどやっぱ凄いね。あたりまえだけど。
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今更語るまでもない名作。学生時代に何度も読み返し、受験直前にも一巻から読み返して止まらなくなった思い出があります。
テーマは壮大、だけど最後は数人の人間に焦点を絞ってある意味小さく終わる所が本当に良かった。最後まで重厚壮大なままだったら、ここまで評価はされなかったんじゃないでしょうか?
人間はエゴの塊だけど、そのエゴの中に愛や喜びや悲しみがあること。エゴは悪ではなく、生きることそのものであること。そして、人間は一人では生きていけないこと…。この作品から学んだことを、大人になった今だからこそ、再び思い出したいと思います。久しぶりに読み返そうかな。 -
名作です。
さらりと流している部分に深いところがあります。
困ったことに今から書こうとしている話に通じるところがあるので、つられて模倣品になってしまわないか心配。 -
「寄生獣」って我々人間のことだったのか…それにしても表紙の新一さんの顔が清々しいな!