進撃の巨人(17) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社 (2015年8月7日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063954463

感想・レビュー・書評

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  • (ネタバレ注意)
    ものすごく「巨大な壁」ではある。その中に数十万人が住めるほどの壁ではあるが。しかし、実はその中に約100年前に自ら入り込み、過去の多くの科学的な知識を強制的に忘れ去り、自由をなくし、封建社会の元に厳しい生活を強いられて、ただ巨人の影に怯えてきた人々は、自分たちのことを「世界に最後に残った人類」であると呼んでいた。

    ある日、壁は壊され、伝説の巨人たちがやってきて、最後の人類たちを食い始める。巨人の目的は食糧ではない。そもそも巨人はなぜか不死である。それに対して、人類たちは自らの種を守るために、知恵と力の全てを使って、対抗する。それが、まるで人類としての務めであるかのように。

    壁の中の世界が全てだ。自称人類たちはそう思っていたに違いない。しかし、17巻をかけて、壁の中の世界は「人為的に作られたもの」であることが次第にわかってきた。

    何の目的で。
    どのようにして。
    誰が。
    どの時代の人類が。

    まだ何もわからない。
    起動装置で、巨人を倒していたのが冒頭部(起)だとしたら、アレンという「巨人に変身出来る人類」が登場したのが、その次(承)だろう。そして、17巻辺りで(転)が終わろうとしている。

    人は知らず、私には直ぐに了解出来たのだが、この世界は生まれた時から「就職超氷河時代」の現在社会の若者の「心像風景」そのものだ。そういう視点が持てるのも、私がそのバブル崩壊から20年ほど離れた時間軸にいるからかもしれない。

    生まれた時から、「世界は残酷」。世界はゲーム。実力と運で生き残るしかない。大きな災厄は、いつも地震や原発事故のように突然やって来るだろう。チームは大切。愛もあるし、友情もあるだろう。けれども、仲間はホントの仲間とは限らない。そもそも、世界とは何なのか。何重にも張り巡らされた、大きな「黒幕」がそれを見えなくさせている。

    壁とは、ホントにあったのだろうか。そもそも壁とは何なのか。巨人とは何なのか。

    漫画はおそらくこれから一つの答えを導き出すだろう。しかし、おそらくその直後に、大きな新たな壁が読者の目の前に立ちはだかるに違いない。しかし、絶望する必要はない。人間に目に見えるモノは、全て越えることの出来る壁である。
    2015年11月1日読了

  • 真の王・レイス家が継承する巨人の力は、グリシャによりエレンに渡った。ヒストリアが自分の道を選んだことで、ロッド・レイスは怒りのままに最大級の巨人へと変身を遂げる。オルブド区へと突き進む巨人を食い止めることはできるのか?!

    ロッド・レイスの巨人が現れて崩落した洞窟から、硬質化の力を使って味方を守ることに成功したエレン。ヨロイの瓶をきっかけにウォール・マリアの穴を塞ぐ手立てを得ることはできた。しかし、まずはロッド・レイスを止めなければならない!巨大すぎる上に、熱によって近づくことも不可能。そんな化け物をオルブド区外壁で食い止める決死の作戦が始まる!

    「民衆とは…名ばかりの王になびくほど純朴なのでしょうか?」
    父を倒し、民衆の上に立つ覚悟を決めたヒストリア。彼女が秘めた決意は自立のその先まで見据えていて、まさに王の器を感じる。エレンが切り開いた進撃の道を、デカすぎる親子喧嘩に決着をつけるため、ヒストリアは自ら前線で戦い抜く。

    ケニーの過去回想も切なかった。ウーリの力になる流れにはこっちが度肝を抜かれた(笑) アイデアセンスがザックレー。リヴァイの面倒を見るようになった中で、
    「こいつを見殺しにできるほど人を捨ててねぇが 親に代われるほどできた人間じゃねぇ」
    そう思いながら、生きる術を教えるところには人間味を感じた。生きるには、ケニーの言う「力」も、ウーリの言う「愛」もどちらも必要なんだよね。その真実を確かめるために、暴力によって巨人の能力を得ようとしたという行動が悲しい。
    「みんな何かに酔っ払ってねぇとやってらんなかったんだな…みんな…何かの奴隷だった…」

    硬質化能力と、巨人化できる瓶の液体。それを持つことで、シガンシナ区への作戦は間近に迫る。そんな中で、エレンの記憶にとある人物の顔が浮かんで──。

  • ちっちゃいおじさんの巨人がきもちわるい。ヒストリアかわいい。

  • ヒストリアが巨人化したレイス・ロッドを倒して、名実共に王女に認められる。民にとっても良い政治がなされ、人間同士の争いはひと段落か。エレンたちは失われた土地を奪還するために動き出す。
    最後の方で猿の巨人がエレンの父親のように見えたが、まだまだ謎は深そうだな

  • ヒストリア女王誕生。心は女神や…。
    嘘予告のラーメン屋はクソ笑った 

    感想記事
    http://utsuyama27.com/shingeki17/

  • 始祖の巨人を倒し、巨人の秘密を探るべくエレンの実家へ。始祖の巨人を壁上から一斉射撃する場面は圧巻。テンション上がりました。

  • 教会地下でエレンが巨人化するところから硬質化実験成功まで。

    ヒストリア父がもう愚鈍というかなんというか。。
    周りを巻き込んだだけじゃんね。。
    巨人になっても歩けず、体を引きずりながら歩く姿は巨神兵みたい。。

    アッカーマン家の歴史が少し明らかに。
    武芸に優れた家ってこと?
    ミカサとリヴァイが二人で一斉に攻撃するところとかあると、
    これはなんの因果なのかと感慨深くもなる。

    104期のジャン達の顔のベテラン具合はもう、
    短期間にいろんな泥を被ってきた者にしか出来ない。
    よく生きてんな。。

    後は俺たちが引き受ける、っていうリヴァイがかっこよくて困った。


    最後のおっさん、誰や?

  • 展開早!
    前巻からクリスタが生き生き描かれていて、すっかりヒロイン枠奪われた感が。
    あとこの巻の兵長優しいな…

  • 解答がまたチラホラ展開されていく。
    同時に、世界は進展/発展を見せていく。

    そして、巻末に気になる展開!?
    相変わらず次回への引きが絶妙に上手い!!

  • 前回からいきなり時間が飛んでいるのと、最後の方もいきなり場面が変わるので少し展開に「えっ!?」となる。
    暴走巨人化したロッド・レイスを倒し、ヒストリアが女王に即位。
    人間同士の争いはひと段落し、地下室のあるシガンシナ区への道も見えてきたが、最後に新キャラと波乱の予感で、以下次巻。
    嘘予告…今巻も意表をついてきた(笑)

著者プロフィール

諫山創(いさやまはじめ)
1986年8月29日生まれ。
『orz』にて読み切りデビュー(マガジンSPECIAL2009年3号)。
2009年10月号より、別冊少年マガジンにて『進撃の巨人』を連載中。

「2014年 『進撃の巨人 悔いなき選択(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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