離散数学「ものを分ける理論」 問題解決のアルゴリズムをつくる (ブルーバックス)
- 講談社 (2018年5月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065117569
作品紹介・あらすじ
20世紀中期以降、とくに発展した科学の分野の1つに、アルゴリズムを設計する離散数学があります。離散数学は連続数学と違い、とびとびの対象物を扱います。そして、アルゴリズムと呼ばれる問題解決の手順を作り出します。本書では、とくに、「ものを分ける」問題を扱います。参加者全員が好きな対象物、あるいは参加者全員がきらいな対象物で、分割可能なものを、参加者全員が納得できるように分割する方法を扱います。
感想・レビュー・書評
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二人で公平にケーキを分割するときに、最初の一人がなるべく同じ大きさになるように切って、もう一人がその二つから好きな法を選ぶことで、両者不満なくケーキをわけられる、という話は聞いたことがある人も多いかと思います。
それでは三人いる場合はどうすればいいのか、異なるものを分ける場合はどうすればいいのか、アルゴリズムを考える練習にはいい本だたったと思います。 -
詰将棋を数学でやるような気分
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絶対おもしろいと思うんだけど。テーマは絶対おもしろいんだけど。どの章も最後までついて行けない。結局理解したのは前から知っていることと、ほんのちょっぴりプラスアルファ。ケーキとかようかんとか何かを2人でわける場合。1人目は均等に分ける。(どちらをとることになっても不満はない。)2人目は自分の好きな方を選ぶ。これで、どちらも不満なく、分けることができる。3人になるといきなり難しい。1人目は3等分する。2人目は、3つのうち自分が良いと思う2つを選んで、それがまったく同じになるように、どちらかを削る。3人目は自分が一番良いと思うものを選ぶ。2人目は残り2つから良い方を選ぶが、自分が削ったものが残っていれば、それを必ずとる。1人目は最後に残ったものを取る。最初から自分が納得するように等分しているので不満はないはず。削った分がもったいないからそれをどうするかは、また続きの話。ということで、どんどん複雑になっていく。でもテーマはおもしろい。
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公平に分ける方法。こういう数学もあるんだ。
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請求記号 410.9/To 35/2059
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20世紀中期以降、とくに発展した科学分野の1つが離散数学です。離散数学はとびとびの対象物を扱い、アルゴリズムと呼ばれる問題解決の手順を作り出します。本書では、離散数学の中でも「ものを分ける問題」を取り上げます。本書の主人公のカウント博士とワトソン助手の科学的対話を通じて、ものを分ける方法を探していきます。
「1本のようかんを誰もが自分のものがいちばんよいと感じるように分ける方法」や「2人で6種類のくだものを納得できるように分ける方法」「部屋が3つある家を3人でシェアするとき、全員が満足する家賃の分割方法」「3人が納得して嫌いなものを分ける方法」など、具体的な問題解決のアルゴリズムを考えていきます。さあ、離散数学の知的探求の物語を愉しみましょう!