戦国の教科書

  • 講談社
3.27
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本棚登録 : 195
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065164907

作品紹介・あらすじ

小説で楽しく歴史が学べるって本当ですか?

今を代表する6人の人気作家が戦国時代のキーワードを元に短編小説を書き下ろし。さらに各作品に解説・ブックガイドも。楽しく読んで、楽しく学ぶ。戦国がもっと好きになる!

【おもな内容】
1限目 下剋上・軍師・・・矢野隆先生(「一時の主」)
2限目 合戦の作法・・・木下昌輝先生(「又左の首取り」)
3限目 海賊・・・天野純希先生(「悪童たちの海」)
4限目 戦国大名と家臣・・・武川佑先生(「鈴籾の子ら」)
5限目 宗教・文化・・・澤田瞳子先生(「蠅」)
6限目 武将の死に様・・・今村翔吾先生(「消滅の流儀」)
ホームルーム(解説・ブックガイド)・・・末國善己先生

感想・レビュー・書評

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  • 24/2/23〜

    2/23 下剋上

  • 短編ごとにガイドブックが掲載されてる珍しい作品。

  • 戦国時代のキーワードをもとにした6人の作家さんによるアンソロジー。さまざまな視点で戦国時代を楽しめる作品でした。章ごとの解説もとても興味深かった。

  • しまった。風雲と同じ内容だった〜。題名変えるのはやめてほしいんだが、、、。

  • 実況と解説。小説ごとに解説があって理解が深まった。

  • テーマが決まった戦国時代の短編が6話。そのテーマの解説とテーマに沿った色々な本の紹介付き。村上海賊しか知らなかった自分としては倭寇の話が新鮮でした。そして読んでみたい本がたくさん増えて困ったなあ

  • 表紙と裏表紙のイラストがいい。
    裏表紙の授業中の絵、僧侶と武士と身分高そうな女性はちゃんと前を向いてるけどそれ以外は居眠り、外見てる、美人に見惚れるのフリーダムさ。
    ブックガイドも詳細で、タイトルだけ知っているけど未読の本も紹介が上手くて読みたくなる。

  • 短編小説とそのテーマの解説がセットになっている本

    研究が進むにつれて、様々な史実の歴史が
    少しずつ変わってきている様子を反映している本

    テーマ別に歴史小説を紹介してくれているところは
    今後歴史小説を読みたい人にとっておすすめ

  • 6つのテーマに基づいた6人の作家による短編と、そのテーマについての解説、ブックガイドが掲載された、なかなか凝った内容。

    1時限目『下剋上・軍師』
    「一時の主」矢野隆(黒田官兵衛)
    2時限目『合戦の作法』
    「又左の首取り」木下昌輝(前田利家)
    3時限目『海賊』
    「悪童たちの海」天野純希(冷泉新五郎)
    4時限目『戦国大名と家臣』
    「鈴籾の子ら」武川佑(新発田重家)
    5時限目『宗教・文化』
    「蠅」澤田瞳子(応其)
    6時限目『武将の死に様』
    「消滅の流儀」今村翔吾(松永久秀)

    それぞれの短編も面白かった。
    関ヶ原の戦いに於いての黒田官兵衛とその息子・長政との考え方、価値観の違いが浮き彫りになる1時限目。ジェネレーションギャップというよりは、時代の潮目を見切った人の違いということだろうか。
    同じ傾奇者として出発しながら途中で路線を変えた織田信長、いつまでも生き方を変えられない前田利家の違いを描く2時限目。二人に影響を与えたそれぞれの人物が敗れ去る側というのが興味深い。
    3時限目は個人的には新鮮な海賊もの。新五郎たちの行く末には不穏なものしか感じないのだが、それでいてどこか痛快なような青春もののような感じも受ける。
    4時限目と5時限目は申し訳ないが、あまり小説としての魅力は感じなかった。
    6時限目は「じんかん」でも松永久秀を描いた今村翔吾さんの短編。「じんかん」とは少し前半生の設定を変えてあった。どちらが先に書かれたのかは分からないが、『悪名も名でござろう?』という松永のセリフやそこに至る展開は「じんかん」よりもスンナリと受け入れられた。

    それぞれの短編のあとに挟まれる解説もなかなか興味深い。
    特に戦国での作法、大名と国主の関係、海賊など知らないことも多かったのでこれから時代物を読む上でも参考になりそうだ。
    ブックガイドもかなりの数。古いものから新しいものまで色々あった。

  • 戦国武将のアンソロジーなのですが、表紙イラストとタイトルからは察しにくい。勿体なく感じた。
    各短編のテーマの解説や時代背景と時代小説案内。
    カラーではなく白黒の文章への網がけは読みにくい。

    『一時の主』矢野隆…下克上・軍師
    ・黒田官兵衛を殺したのは誰か。
     親の時代と子の時代
    ・下克上について。三大梟雄

    『又左の首取り』木下昌喜…合戦の作法
    ・熱を持て余した獣が、誇り高い虎となるまで。
    ・合戦の作法の実際、首実検の作法。
     「えい、えい、おう!」は、合戦の作法だった。
     「礼」は、敵であっても敬う行為である。

    『悪童たちの海』天野純希…海賊
    ・遭難し明国の港でくすぶってた新五郎は、主家が戦国の世に沈んだことを聞き、自由な自分たちの国を夢見て、海賊に身を投じていく。
    ・海も群雄割拠の時代。ヨーロッパでは、大航海時代。

    『鈴籾の子ら』武川佑…戦国大名と家臣
    ・上杉の影に殺された兄が残したのは籾だった。兄が見すえていたのは…?
    ・大名と国衆の関係。

    『蠅』澤田瞳子…宗教・文化

    ・太閤の命により十年の歳月をかけて、普請されている東寺の大仏の開眼供養が近づいたある日、巨大な地震が京の町を襲った。
    ・寺社の戦国は、その特権が剥奪されていく時代だった。

    『消滅の流儀』今村翔吾…武将の死に様
    松永久秀、その最後に思うのは弟との日々だった。
    ・武将たちの最後。

    奥付の作者名にフリガナあり。優しい;

    自分は『又左の首盗り』と『消滅の流儀』が、よかった。

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著者プロフィール

天野純希
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第20回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『破天の剣』で第19回中山義秀文学賞を受賞。近著に『雑賀のいくさ姫』『有楽斎の戦』『信長嫌い』『燕雀の夢』など。

「2023年 『猛き朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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