medium 霊媒探偵城塚翡翠

著者 :
  • 講談社
4.10
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本棚登録 : 9408
感想 : 1102
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065170946

感想・レビュー・書評

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  • めっちゃ面白かった!前半パートでは霊媒ですぐ犯人解っちゃうけど、それを論理で解説するっていうなかなか複雑な設定で探偵役の香月先生が翡翠ちゃんと立ち向かう。そして後半、いよいよ連続殺人鬼との対面ではー!ってところがまたどんでん返しでよい。

    正直、前半パートで感じる違和感や、各章の解決後に現れる英語での締めくくりワードに訝しむこと多数で、モヤモヤしてモヤモヤして、この本そんな話題になる程キャラクター魅力的か?とか思ってたんですが。
    はー、見事なまでに裏切られた。翡翠ちゃん最高。

  • メディアでよく取り上げられている気がして気になっていた本。

    最後の最後に2回大きく裏切られて「ええぇーーー!!」となる笑
    謎解きのトリックはともかく、キャラクター描写やストーリーの進み方にとても引き込まれ、とても楽しめた。

    途中まで、霊媒の力によって犯人が最初に分かっていて、それを小説家がどうにかこうにか筋道だてて論理的に導く、という新しい形態だな〜と思っていたら違った笑。はじめから超人的なロジカルシンキングで導かれた答えだったとは。

  • 最後が良い最後が良いということで
    途中何回も挫折し掛けながら最後まで読んでみました。
    確かに、最後はテンポ良く現代っぽい話で締められていて良かったと思う。

    ただ、途中のぐだぐだで飽きてしまった部分がある。好きな作家さんが押していただけに期待していたので少し残念に感じた。

  • 男って女に幻想抱きすぎだろ…
    と言う女の勘での推理しか当たらなかった。
    あんな翡翠ちゃんみたいな絵に書いたような理想的女子は絶対裏があるし、もし何も無ければ欲望の塊すぎて全然好きになれんな。と思ってただけに最後の翡翠ちゃんの変身っぷりは最高だった。
    屍人荘の今村さん的感じの推理小説なんだろうなと思いながら読んだ予想はいい意味で凄い裏切られ、
    空いた口が塞がらないとはまさにこの事。
    この新しく斬新な手口よ推理小説は天晴としか言いようがない。驚きを味わいたいなら絶対読むべき1冊。

  • 推理作家・香月と霊媒師として働く翡翠。警察に協力して難事件を解決する。だがしかし、連続殺人はまだ逮捕されていない、解決できるのか。
    圧巻(甘めかな星4かな)。最初は装丁の絵で抵抗があり、霊媒とかいってるし、読もうか迷ったんだけれど、書店で押せ押せだったので読んでみたら…。しっかりとした推理ものです。ホラー的なものなし。翡翠の天然系の言動で引いてしまうところもあるけれど、最後の章でオセロゲームで全部返された感じの衝撃。
    アメリカのドラマ、メンタリストを思い出したけれど、キャラについては魅力的で知性的な面でその女性版といった感じかなあ(いや、内容は全然違うとわかっていながらも)。でもそれ以上に強烈。最後は怖かったなあ。いやもう、タイトルからして、もう。楽しめること間違いなし、予想以上の一冊。

  • 主人公の翡翠が可愛いなと読んでいましたが、最後は面白かった笑
    自分はラストが少し読めてしまったので、それがなければ星5でした。
    小5の娘に薦めたら、今まで読んできた小説の中でメディウムが1番面白いと言ってるぐらい良い作品です。
    嫁にも薦めて、嫁も夢中で読んでおります。笑

    続編のインヴァートも読むの確定です!

  • 2020年このミス1位。あの横山秀夫の「ノースライト」を抑えて堂々の一位。期待して読んでみた。全部で4つの事件があり、霊媒探偵を名乗る城塚翡翠とミステリ作家の香月史郎のコンビが難事件に挑んでいく。城塚翡翠は霊能力で犯人がわかるため、最初に犯人がわかってからそれを論理的に説明し、証拠を探すのが香月の役目である。香月は警察から協力を求められ、香月から協力を求められたのが城塚翡翠、みたいな立ち位置である。霊媒という時点でオカルトだからミステリと言えないんじゃないかと思うかもしれないが、全然そんなことはない。むしろ本格ミステリに近いかもしれない。ネタバレになるのであまり書けないが最終話で今までの推理が一気に反転するという事になる。最初キャラ萌え路線かと思われた城塚翡翠も、香月史郎までも意外性が出てくるので途中で投げ出さず最後まで読んだ方が良いかもしれない。詳細→
    https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33401.html


  • 男性の理想を絵に書いた様なミステリアスで美しいヒロイン。彼女だけでなく女性に関する描写が生理的に受け付けられなかったのですが、後半…
    おー、そのための描写だったんですね。しっかり騙されました笑

  • 読み始めは「異能体質×ミステリ」に少しのロマンス要素を加えた感じか…と思いつつ読み進めていて、1〜3話は正しくその設定通りに事件が起こって、そして解決されていった。
    ここまで読んだ時点では正直没個性があり、しかも香月と翡翠の絡みがクドく感じた。

    が、最終話早々でいきなりちゃぶ台返し喰らって思わず声を出して驚いた。そこから更にどんでん返し!からの怒涛の伏線回収のオンパレード…
    これは確かに『2020年度No.1 ミステリ』だ……
    タイトル回収のラストにはもう感嘆することしか出来なかった
    エピローグで翡翠の人柄が垣間見える所もオチとしては完璧!
    文句なしの傑作ミステリでした!!

  • ネタバレ無しで紹介するのが非常に難しい作品。未読の方はレビュー等読まずに、まずはご一読いただきたい。

    “霊視”と論理を組み合わせて推理するいわゆる特殊設定ものの短編が連なる構成に、とっつきにくさと論理のこじつけ感を感じて中々読み進まなかったのだが…

    最終章のたたみかける反転には開いた口が塞がらなかった。最初の反転はなんとなく予想がついていたものの、まさかあの人がああなるとは…ごにょごにょ。それまでに感じていた読みにくさすら、伏線回収でスッキリさせてくれるプロットはお見事。各種ミステリーのランキングを総なめにしたのも頷ける怪作だ。

    PS.城塚翡翠さんと剣崎比留子さん。キャラクターは違えど見た目がカブるんだけど、意識してるのかな?

    週刊文春ミステリーベスト10 5位
    このミステリーがすごい! 1位
    本格ミステリ・ベスト10 1位
    本屋大賞 6位
    SRの会ミステリーベスト10 1位
    本格ミステリ大賞受賞(2020年)

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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