葬られた勲章(下) (講談社文庫)

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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065206263

作品紹介・あらすじ

監禁、謎の母子、人気政治家の過去――アマゾンプライムで新作が進行中のジャック・リーチャー・シリーズ、待望の最新邦訳!

感想・レビュー・書評

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  • リー・チャイルド『葬られた勲章(下)』講談社文庫。

    ジャック・リーチャー・シリーズの第13作。2009年の作品。

    さすがに11年前の作品だと電子モバイル機器などの描写に古さを感じる。また、この時代だからこそ重大な秘密情報も今となれば、さほどの情報でもないだろう。出来ればリアルタイムで読んで、面白さをさらに味わいたかった。

    自ら火中に飛び込むかの如く巨大な陰謀の渦に巻き込まれていくジャック・リーチャー。深夜のニューヨーク地下鉄でリーチャーが何もしなければ、これだけの死者は出なかったのではとも思う。

    自殺した国防総省の事務員スーザン・マークが盗み出した秘密情報は、やはり下院議員のジョン・サンソムの陸軍時代に関連していた。しかも、その情報はサンソムの議員生命を脅かし、アメリカ政府の存亡にも関わる重大なものだった……

    ついに正体を現したライラ・ホスとスヴェトラーナ・ホスとリーチャーの息詰まる闘いの行方は……

    本体価格1,000円
    ★★★★

  • 一度も読んだことのないシリーズ、本作は傑作であるとのことで読んでみた。

    凄腕の元軍人ジャック・リーチャーは列車内で女性が自殺するのを目撃する。すると怪しげな政府機関の者たちから、何か受け取らかなったかと訊かれる。彼女は政府機関に勤務していて、メモリースティックを持っていたらしい。しかし彼は受け取っていない。そして下院議員の名前も聞かなかったか訊かれる。過去にデルタフォースにいたことが自叙伝に書かれているが、なぜ勲章を受け取れたか詳しいことは書いていない。どうもこの件に関した情報がメモリースティックに入っているのか。さらに怪しい外国人が乱入し、凄まじいアクションが繰り広げられる。

    かなり面白かった。皆が探す情報とは何か?分かった時に上手いなあとつぶやいてしまった。

    また銃器に関するディテールが、好きモノには堪らない。


    ※以下ネタバレ

    情報とは、議員がデルタフォース時代にウサマ・ビン・ラディンとニコニコしながら撮った写真だった。

  • リー・チャイルドは日本でも人気の高い作家だが意外なことに半分ほどしか翻訳されていない。デイヴィッド・マレルの作品が途絶え、ロバート・ラドラム、ロバート・B・パーカー亡き後、海外ミステリの大御所はリー・チャイルドを措(お)いて他にない。
    https://sessendo.hatenablog.jp/entry/2023/08/09/113517

  • テロとの戦いに突入しているアメリカの姿を描いています。

    テロとの戦いって、対テロリストというだけではなくて、対自国民という事にもなるんですね。それが故に、リーチャーは、警察や連邦機関から追われながら、テロリストに孤独な戦いを挑む羽目になります。一体、何から何を守っているのか?もっとも、リーチャーの戦いが孤独なのは、いつもの事ですが。

  • 残虐非道な女テロリストが、リーチャーの命を狙う。シリーズ屈指の傑作、待望の邦訳!

  • ジャック・リーチャーシリーズ第13作。ネットフリックスのドラマを見た後だけど、リーチャー役は彼でピッタリだね。
    今回はニューヨークの街中を巡る推理劇。頭脳派リーチャーも魅力的だ。
    どこから読んでも楽しめる安心のシリーズ。

  • ジャック•リーチャのシリーズはずーと読んでる。今作もシリーズ一貫してのアクション描写重視の展開。リーチャの主観的描写が鋭い。銃の描写が詳細すぎるから筆者のチャイルド相当銃に詳しいようだ。ネタはまさかのオサマビーンラーディンというのも非常にリアルさがあっていい。

  • ジャック・リーチャー・シリーズ13作目。日本では昨年出版されたが、原作は2009年に出たもの。
    地下鉄内で目の前で自殺したスーザン・マークという女が何をしようとしたのか、たまたま居合わせたジャック・リーチャーが調査する話。ジョン・サンソムというデルタフォース出身の下院議員が何か知っているのか、謎めいた美女ライラ・ホスはどういう役回りなのか、命を危険にさらしながら、スーザン・マークに対する罪悪感に駆られ(?)、リーチャーは捜査を続ける。アフガニスタンでの米国の何らかの秘密を隠蔽しよう、あるいは公にしようという勢力の暗闘の様相を表してくる。オサマ・ビン・ラディンへの当時の米国人の恐怖のようなものも垣間見える。激しいアクションと解けない謎、エンターテインメント小説として十分楽しめた。
    現実世界では、9.11は2001年。米軍のアフガニスタン侵攻も同年。それによってタリバンの勢力は一時衰えたが、2003年のイラク侵攻に手を取られるに連れ、タリバンは復活。2009年オバマがアフガニスタンへの増派を決め、戦闘は激化する。原作が出版された時点では、オサマ・ビン・ラディンは健在(殺害成功は2012年)だった。(この辺りの経緯は、『イラク・アフガン戦争の真実 ゲーツ元国防長官回顧録』に詳しい。)

  • リーチャー無敵。本筋とは関係ないが、ロケット科学という語句の違和感。 #NY

  • 初リー・チャイルド。
    訳者あとがきにもあるように、シリーズの過去作未読でも問題なく楽しめた。
    まったくダレることなくスリリングな場面展開が畳み掛けられ、強者vs強者の頭脳合戦と殺傷能力合戦には痺れた。
    これをもし映像で観たらヘタレなわたしは血しぶきに耐えられなかったのでは?

    さて、それほどまでに血眼で探すメモリースティックの中身とは?
    この設定がうまい!

    シリーズ中でも傑作とのことだが、過去作も読んでみたいという気持ちにさせてくれた。

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著者プロフィール

1954年イングランド生まれ。地元テレビ局勤務を経て、97年に『キリング・フロアー』で作家デビュー。アンソニー賞最優秀処女長編賞を受賞し、全米マスコミの絶賛を浴びる。以後、ジャック・リーチャーを主人公としたシリーズは現在までに23作が刊行され、いずれもベストセラーを記録。本書は22作目にあたる。

「2019年 『ミッドナイト・ライン(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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