ブックキーパー 脳男

著者 :
  • 講談社
3.56
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (626ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065225387

作品紹介・あらすじ

乱歩賞史上最強のダークヒーローが帰ってきた!

驚異的な知能を持ちながら「心」のない男と、警察庁の華麗なるエリート警視が頭脳対決!

警視庁で開発中の異常犯罪データベースによって遠く離れた場所で相次いだ三件の殺人事件にはすべて拷問の痕があると判明し、続いて愛宕市でも氷室財閥当主が犠牲者に。異常犯罪のエキスパートとして現地に急行した警察庁の若き女性警視・鵜飼縣は茶屋警部を従えて捜査にあたる。一方、同市の鞍掛署は秘かに謎の老人の行方を追っていたが、発見した途端に鈴木一郎=脳男が現れて妨害する。鞍掛署にはまた署をあげての交通事故隠蔽疑惑があり、真相を探ろうとした茶屋のかつての部下が殺される……。
鍵を握る「ブックキーパー」とは何者か? 残虐な連続殺人事件の真相とは? そして神出鬼没の脳男=鈴木一郎が戻ってきた理由とは? 『指し手の顔』から十四年、乱歩賞受賞最大の問題作「脳男」シリーズがさらにパワーアップして登場。総勢六十名以上の人物を見事に描き分け、テンポよく切り替わる場面に目が離せない、エンタメの王道を行く超弩級サスペンス巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 脳男第3作。
    凄腕ハッカーをスカウトして異常犯罪データベースを構築中とか、異色の経歴をもつ若き女性警視とか、設定が楽しすぎる。分厚さに一瞬引いたが、ノンストップでぐいぐい読ませてくれる。
    前作のヒロインは守られキャラで定着か。暴走はない代わりにセキュリティ意識もなく、何も学習していないらしくて苛立たしいが、新キャラ2人と茶屋警部はわりと好み。
    展開やラストは定型的だし、何でもありで都合良すぎるが、そこはエンタメのお約束ということで、気にならない力作。(この辺りの線引きが作者の力量か、読者の好みか。)続編がありそうなので、期待。

  • 分厚い割に読みやすかったが、最後の結末がつまらなかった。ブックキーパーは頭師と分かるが、「脳男」は遠藤一郎? なぜ「脳男」なのか分からない(能判官家の記録を最後に全て記憶したから?)。 そしてその遠藤を縣はみすみす逃がして次に続くというのがミエミエ。

    と、この作品を読まれている方にはトンチンカンなレビューだが、これは「脳男」一作目と思って読んでたら三作目だったというのが分かったから。恥ずかしいが、その時感じた感想を書く。

  • いきなり3作目から読んでしまったけど、おもしろかった。

  • 600ページ以上ありましたが、読みやすく良い意味で長さを感じませんでした。
    3つ事件を軸に話しが展開しており、そこから様々な事件や過去の背景が浮き彫りになっていきます。
    それぞれの情報がどうつながるのか、楽しませてもらいました。

  • 2023年2月5日読了

  • 脳男の3作目?まあ面白いが、脳男はどこに行ったってぐらい出てこない。新しいキャラクターも出てくるが、シリーズ化していくのだろう。新キャラが立ちすぎていて、脳男を使った別シリーズのような感じになっている。
    あとネタバレになるのであまりかけないが、ちょっと人間関係が狭いというか、都合が良すぎないって感じ。

  • シリーズ進むにつれてスズキイチロウの出番の少なさよ!もっとガンガン登場場面読みたいのにと思いながら文字数気にせず読み進めてしまう。
    登場人物たちの名前にクセ?があって、読書はじめの時引っかかってスピードあがらないマイナスポイントありながらも次作を期待してしまう。
    登場人物たちの関係性がさらに深まり、判明し、このシリーズにハマってしまう。

  • 面白かったけど、ストーリーにちょっと無理矢理感があった。異常者と言うだけで行動と理由が繋がらなくても、そういうものだと説明出来てしまうけど現実感はなくなってしまう。脳男の一作目からこの展開を考えていたんだなあとは感じられなかったのが残念だった。

  • 2000年刊行の''脳男''、2007年には続編の''指し手の顔''、そして2021年に本作''ブックキーパー脳男''シリーズ3作目が刊行されました。

     主人公は、感情が無く痛みを感じない男鈴木一郎、過去の出来事の復讐を図り更には、ダークヒーローとして悪事を働く人間の始末をしている。暗い雰囲気が漂うストーリーですがダークヒーローの悪者成敗は胸のすく思いがする。

     鈴木一郎は、名古屋近郊の愛宕市(架空)の大財閥入陶倫行の孫だが、今回は倫行の盟友で名家氷室家当主の賢一郎が拷問され殺されていた。

     シリーズ共通の次々と起こる殺人と鈴木一郎の影が興味をかき立てるが、今作は鈴木一郎の登場は終盤の少しだけ、しかも事件の殆どが他の登場人物が起こした事件。終盤に女医鷲谷真梨子の素性が知らされ驚きの展開も次作以降の新たなストーリーの種蒔きだろうか、面白い小説ですがシリーズ通して鈴木一郎のダークヒーロー化が定着し結果が見えている流れに飽きて来た気もする。

  • 三作目まで来ると、もはや脳男の説明はほとんどなく、前作までの登場人物との設定の繋がりなど無理矢理感のあるところも。
    それでも、場面を複数展開させながら点だった三つの殺人事件が結ばれていく展開は圧巻。タイトルの意味もそういうことかと納得。悪事に手を染める人物たちとそれを捜査する側、それぞれが魅力的。

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著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係 生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔 脳男2』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー 脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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