月灯館殺人事件 (星海社FICTIONS)

著者 :
  • 星海社
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本棚登録 : 475
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065280799

作品紹介・あらすじ

あの北山猛邦が真正面から「館」に挑む正統派新本格ミステリ!

「本格ミステリの神」と謳われる作家・天神人(てんじん・ひとし)が統べる館、「月灯館(げっとうかん)」。その館に集いし本格ミステリ作家たちの間で繰り広げられる連続殺人! 悩める作家たちはなぜ/誰に/何のために殺されるのか?
絢爛たる物理トリックの乱舞(パレード)とともに読者を待ち受ける驚愕のラストの一文(フィナーレ)に刮目せよ!!

これぞミステリの進化の系統樹の最前線にしてネオ・クラシック!

<星海社 令和の新本格ミステリカーニバル>シリーズ、開幕!

新本格ミステリの父と謳われた名編集者・宇山日出臣が没して十五年余り。昭和に始まったこの新本格ミステリ・ムーブメントはその発端となった「小説」の垣根を越え、漫画・舞台・映像・ゲームなどあらゆる表現ジャンルへと飛翔を続けています。
だからこそ、我々星海社はあえてこの令和の世に「新本格ミステリ」を真正面から標榜し、原点たる「小説」として問い直したいと思います。

「新本格ミステリ」の魂(スピリット)を愛し、次代へと発展、継承すべく集ったとっておきにして腕ききの小説家陣による「新本格ミステリ」の、最前線にして現在の到達地点を、どうか存分にお楽しみください。

星海社FICTIONS編集長 太田克史

感想・レビュー・書評

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  • トリックが凄過ぎて、
    逆によく分かりませんでした…(笑)
    まあこれも"無知"と言われそうですが。
    最後の台詞も「え、乗っ取られたってこと?」と解釈してしまい、ネタバレを読んで一人三役してたと知り驚きました。一緒に住むのにそんなこと可能なの…?とは思いましたが、館ミステリー面白かったです。

  • 物理の北山が令和の時代に繰り出してきた王道館もの。
    扉越しのシーンは賛否両論当然。いろいろ差し置いて最後の展開には度肝を抜かれる。
    いつの時代もこういう作品は必要だ。

  •  この表紙というか、装丁もなかなかいいんですよ!単行本の上部についている紐様のしおり(あれ…スピンって言うんですって!今回初めて知りました)、この作品に関しては紐じゃなくリボン様で、色はブルー、そして星海社のロゴが入っていて…なんか、いい感じなんです。面白いなぁ~って思って、こういうの初めてだったんで!!

     この作品は、雪に閉ざされた月灯館に集う、ミステリ作家たちを襲う連続殺人事件が題材になっています。外部との連絡もとれない状態であること、全ての密室での殺人、しかも首が切断されるという手口であるということ…ミステリ好きにはたまらない作品ですよね!!密室のトリックにもひたすら感心させられました。

     皆さんのレビューを読むと、あれ?おかしいな…と思うところがあったというのですが、私には気づけませんでしたので、ラストの一文に驚愕しました!!えっ??そうきた??って(汗)。私の読解力では、この急展開についていけず、取り残された感を感じましたが、お見事な作品です。

    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます!
      私は、この作品のそこら中に散りばめられている
      伏線に一向に気づくことなく
      エンディングまで読ん...
      1Q84O1さん、おはようございます!
      私は、この作品のそこら中に散りばめられている
      伏線に一向に気づくことなく
      エンディングまで読んでしまってたので、
      急展開にショックを受けてしまいました(^-^;
      きっと私だけだと思いますよ…。
      2024/02/09
    • 1Q84O1さん
      かなさん
      伏線に一向に気づくことなく突っ走りましたか!w
      それはそれでいいじゃないですかw
      たまにはそんなこともありますよ^_^
      このレビュ...
      かなさん
      伏線に一向に気づくことなく突っ走りましたか!w
      それはそれでいいじゃないですかw
      たまにはそんなこともありますよ^_^
      このレビューを読んで、私も!っていう人が出てくるかもしれませんよ…
      2024/02/09
    • かなさん
      1Q84O1さん、そうなんですよねぇ(*'▽')
      伏線、まったく気づかず…読み終えてしまってから
      あれ??えっ!!!って感じ(^-^;
      ...
      1Q84O1さん、そうなんですよねぇ(*'▽')
      伏線、まったく気づかず…読み終えてしまってから
      あれ??えっ!!!って感じ(^-^;
      私もまったく気づきませんでしたっていうレビューが
      この先出てきたらちょっとだけ、
      嬉しい気持ちになっちゃうかもです!!
      2024/02/13
  • 何言ってもネタバレになってしまいそう
    そして言葉で言い表せない読後感…
    セーフなのかアウトなのか結構際どい感じがしました

    読んだ人と語り合いたい本です!

  • 推理作家が集って生活する館――月灯館。冬至の夜に幕を開ける連続殺人は過去の推理小説に見立てた無惨なものばかり。仕掛けられたトリックは作中人物だけでなく、読者も翻弄する。月の灯りは臨む場所と時間によって形を変えて我々の視界に現れる。読後、読者は月の輪郭を確かめるために頁を繰り戻す。

  • 「本格ミステリの神」とされるミステリ作家の館「月灯館」には、執筆に力を入れたいミステリ作家たちが集っていた。しかし雪に閉ざされたその館で次々に起こる殺人事件。奇妙な状況でおぞましい装飾を施された死体と、彼らに突きつけられた犯行予告。これぞ新本格ミステリの楽しさがいっぱいに詰まった作品です。
    本格ミステリについて語りだすときりがなく、突き詰めれば突き詰めるほどに深くなってしまう分野なので、そりゃあ人によって意見はいろいろあるでしょうね。頑なに正統派しか認めなかったり、チープなものに苦言を呈したり。個人的には「面白ければ何でもいいじゃん」なので、議論については遠目で見守るしかないのですが。
    それでもミステリ愛はびしびしと感じる作品ですね。密室トリックの乱れ打ち、魅力的なガジェットてんこ盛り、どこからどこまでも閉ざされた館連続殺人ミステリのお約束満載。誰が何と言おうと、こういうのが一番楽しい!

  • この作者らしい、終わり方。
    普通なら探偵とワトソンは生かしそうなものを、容赦ない(笑)
    そしてえげつない事件現場と物理トリック。
    多少無理あるか?(ドラム缶のやつとカーテン)とも思ったけど、それを実際試して証明したのね、と犯人の言い分に繋がって笑ってしまった。

    雨論くん好きだったのになぁ(ちょっと疑ってたけど)
    最後は名前を乗っ取ったってことだよね?
    本人と顔合わせしてた編集者いるからバレそうな気もするが…そういうことじゃないのか??笑

    岩手民なのでちょくちょくそうしたワードが出てきて嬉しかった。

    この作者のまた違う話を読みたい。

    追記
    ん、ああそういうことか!
    最後の1文…
    1人3役してたってこと??
    だからパスワードも解けない(振り)してた?
    いや、でも最初会ってるよね?どゆことだ?
    やっぱ2役?んんん?
    読み返しまーす

  •  本格ミステリーへの「屈折した」愛に溢れた一作。

  • これはちょっと意地悪だろう。「えっっ!?」と仰天させてもらったので私的にはOK牧場だが、この軸となる仕掛けはフェアか、否か。豪雪地帯にある月灯館は、ミステリ作家たちがカンヅメになって作品を執筆するためにできた建物。集まった作家は変な人ばかり。そして『そして誰もいなくなった』ばりに告発と連続殺人が起こる。全体的には面白かった。文章も読みやすく、1人可愛いキャラがいてお気に入りに。ずっと怪しいと思っていた伏線も回収され、終了~と思ったところのラスト1行の爆弾。途端に見える世界が変わる。とはいえこれアリなのか?

  • 「本格ミステリの神」と謳われる天神人の屋敷「月灯館」に集う七人の作家。雪に閉ざされた屋敷で次々と巻き起こる凄惨な密室殺人。犯人は誰か、どうやって密室を作ったのか、犯人の目的は---?

    堕天使の名目で殺害される作家のそれぞれが密室、しかも館全体が閉ざされたクローズミステリーです。
    探偵役はいるものの、名探偵がいないので密室の謎は最後まで解かれないものの、減っていく生存者や見えない犯行の意図、濃くなる疑心暗鬼が緊迫感を与えて引き込まれました。
    ミステリー初心者なので最後の最後の「答え」にはどういうこと?と思いましたが、密室の図取りがあったり、読みやすい文体なので初心者でも楽しめると思います。
    もちろん玄人の方でもひとつひとつの密室の謎を解きながら、最後の大きな謎の回答にびっくりする、はず。
    冬の寒い夜に、暖かい部屋で読みたい一冊。

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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