薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)

著者 :
  • 主婦の友社
4.20
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本棚登録 : 1254
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784074524006

作品紹介・あらすじ

玉鶯は、蝗害は異民族のせいで起きたと憤る民を鎮める名目で、砂欧に戦争を仕掛けようとしていた。壬氏は戦を避けようと頭を悩ませていたが、玉鶯の暗殺という思わぬ形で戦を回避することになる。しかし、領主代行を失った西都の舵を取る者がいない。壬氏は、いやいやながら西都の政務を執ることになった。 猫猫は、心身ともに疲弊する壬氏を気遣いながら、怪我人や病人を診る日々を送っていた。そんなある日、壬氏は、領主代行だった玉鶯の息子たちを、西都のために後継者として政治を教え、育成してほしいと頼まれる。しかし、玉鶯の長男・鴟梟はどうしようもない無頼漢であった。他の二人も後継者教育を受けたことなどないことがわかり、猫猫は頭を抱えてしまうのだが----。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第12弾。

    猫猫、またもや連れ去られる。
    これで何回目だろうか。猫猫も慣れたせいか適応能力バツグンで、敵陣でも余裕が出てきたみたい。
    「毒なんてどこにでも落ちてます。使い方を知っているか知らないかの差です」のセリフにドキッ。今度からじゃがいもの皮を剝く時は充分に気をつけようと思う。

    今回は謎めいた雀の出自が分かった回だった。
    雀の過去は想像を絶するものだったけれど、夫・馬良がいい人で本当に良かった。お似合いの二人だ。
    雀の下された第一の命「月の君を幸せにすること」は、今は猫猫にとっても好都合だけれど、この先の展開によっては猫猫にとって悪い方向へいくのでは、と心配。雀は敵に回したくない。

    最後にようやく壬氏への想いを再確認できた猫猫。
    ぬるま湯くらいの温度の方が長時間じっくり温まって心地よいのでは。アニメも観ているので、あの二人がここまでの関係になったとは感慨深い。

    ようやく中央へ帰還する一行を待ち受けるものは?アニメも第一期が終わり第二期は来年になるので、それまでの間、原作のこれからの展開に期待したい。

  • 玉鶯が暗殺された後領主代行を失った西都の舵を取るものがいない。嫌々壬氏が政務を取りつつ玉鶯の息子達の中から後継者を見出そうとするが長男は無頼漢だし次男三男も決め手に欠ける。猫猫は医官付き官女としての職務をいつも通り謎を解きながらこなしていたが、後継者騒動に巻き込まれ逃亡生活を送る羽目に。前半の謎解きとか、逃亡生活での猫猫のしたたかぶりが薬の知識を総動員したものだったのでこれこれ、と嬉しくなった。だって薬屋だもんねー。西都編でのあれやこれやが繋がり、謎の行動をしていた雀の正体も明かされ、ついに猫猫が!壬氏に!な展開にもなり(絶対水連は市原悦子ポジションにいたと思う)読み応えのあるほくほくな巻でした。

  • 今回もなかなか読み応えがありました。
    後継者問題だけかと思いきや、「彼女」の秘密が明らかになりました。とても悲しい過去。
    猫猫と壬氏の仲も深まりましたね。
    ようやく中央に帰れそうですな。
    あっ、忘れちゃいけないよ、羅半兄。

  • 面白かった!さらに続く西都編、前巻で玉鴬が殺されて、戦は回避したが、問題が鬱積。玉鴬の3人の息子が中心になって、一悶着ある。女装した男児の虫歯を抜き、暗殺されかけた鴟梟の治療をしたことで猫猫も巻き込まれる。とうとう雀さんについてが明らかになる。巳の一族が面白い。
    オチはすべて羅半兄がもっていく(笑)

    「あんあ腰が入った鍬さばきの旦那が名家ってことはないでしょ?
     代々農民に決まってるさ」

  • 今回もすごく面白かった!他の作品を読んでから戻ってくるとこの安定の面白さに安堵を覚える。

    李白の出番が多めなのが良き。この作品の中で1番バランス感覚のあり、頭も体力も性格もいい奴なので李白が多く出ると物語が健全に進む笑
    雀の正体というか、過去がいよいよ明らかになる!薄ら漂ってはいたが、ちゃんと練り込まれてるわぁ。
    雀さんと馬良は意外といい夫婦かもしれない。

    壬氏様と猫猫の絡み、今回は多めでしたね。(*⁰▿⁰*)
    我慢している壬氏様、本当愛いです。
    猫猫もがばーっと行かないのが良いです。

    いろんな人の過去がオープンになった西都編も終わり。いろんなキャラの背景がオープンになったと同時に新しいキャラも増えるから抜かりがないなぁ。

    2024.4.29
    65

  • 親の心、愛情を求めてやまないのが人間なのかな。少なくとも今回スポットライトが当てられたキャラはそう。認められたい大切にされたい役に立ちたいの根源はそこ。求めても得られなかったり代わりを得たり。
    あの二人も代わりにお互いを得られたらいいのに。

  • 領主不在の西都を立て直すため、まだしばらくは西都滞在が続くことになってしまった壬氏たち一行。
    玉鶯の3人の息子たちに後継者としての教育を始めますが、三者三様、腹に一物を抱えているようで…

    一方の猫猫も患者を診つつ西都での日々を過ごしていますが、ひょんなことから玉鶯の孫たちとともに逃亡を余儀なくされてしまいます。
    これらの出来事の裏で暗躍しているのは、飄々としていていつも楽しそうなのに、腹の底が見えない"あの人"。
    ミステリアスな彼女の真の姿が明らかになるにつれ、どうかこの先の彼女の人生が幸福であってほしいと願う気持ちが強くなっていったのでした。

    それにしても、西都の食糧支援で一番の功労者と言ってもいい羅半兄の扱われ方が相変わらず不憫で切なくなります。
    いつの日か、彼も報われますように…。

  • 雀さんが…!な回。
    知り合いが増えてゆく猫猫。最初の頃より味方がぐんと増えた。
    内容はお家騒動。あとは猫猫受難。これはいつも通りか。
    やっと中央に帰れそう!

  • 悔しいーー!!今回も面白かった!
    無事じゃないけど、無事でよかったよぉ!
    そして何だかんだで、いい雰囲気じゃないかぁ!!

  • やっぱり薬屋は面白い!
    西の国編になってから話が結構壮大になって若干中弛み的感を感じていたけど、今回の巻で一気に纏めあげてきた!
    この手腕流石!
    あーまさかの雀さん!
    凄い好きなキャラだっただけに大怪我した時はとってもハラハラしたけど無事で何より……
    そして久しぶりの壬氏とのラブがっ!
    もどかしくもちょっとずつ心を開きつつある猫猫。
    あー頑張れ壬氏!
    次の巻も楽しみだ!

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著者プロフィール

福岡県出身。小説家、ライトノベル作家。2012年に「小説家になろう」に投稿していた『薬屋のひとりごと』が書籍化され、デビュー。同作は2種類のコミカライズされ、ねこクラゲ作画の作品は「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の1位、倉田三ノ路作画の作品は「Google Play Best of 2019」のユーザー投票部門にノミネート。23年にアニメ化された。

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