オルフェウスの窓 5 (集英社文庫(コミック版))

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  • 集英社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086170055

感想・レビュー・書評

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  • 「貴賤結婚」「ゾフィー・ホテク」私のブログによく訪れる検索用語です。
    ハプスブルク家皇太子とゾフィーは貴賤結婚をしました。
    同じ頃ウィーンで活躍するイザークが主人公の第5巻。

    レーゲンスブルクの酒場でイザークと共に働いていたロベルタ
    彼への想いを断ち切ることができず、娼婦にまで身を落としていた
    そんなロベルタをイザークは妻に迎えるのです。

    まさに「貴賤結婚」なので、周囲はロベルタに冷たい
    その中で、イザークの演奏会に現れたゾフィー・ホテクが
    ロベルタに温かく話しかけ、それをきっかけにロベルタは周囲になじんでいきます。

    その後ゾフィーは夫とともにサラエボで暗殺され、
    第一次世界大戦勃発となります。

    貴賤結婚しか悩みがなかったイザークとロベルタは時代の波に翻弄されていきます。

  • コミック・ラノベ・BL

  • 2015年3月31日読了。イザークのデビュー・結婚と第2部の終わり。相変わらず恋愛でうじうじ悩みまくりチュッチュしまくる登場人物たち、止せばいいのに破綻すると分かりきっている行動を続けては最終的に「おお…!」と泣き崩れる、このパターンもすっかり脳が順応して面白くなってきた。絵柄も大人っぽくはなっているが行動は少年時代からちっとも変っていない面々は、ある意味リアルともいえるのか。時折挟み込まれるウィーンの街路や建物の様子が美しい。

  • 第二部<ウィーン編>完。
    ウィーン留学後のイザーク・ヴァイスハイトの成功と凋落を描く。
    ユリウスはどうなったんだろう?と、悶々としながら読み進めることになるが、実は多くの伏線が張り巡らされている。
    この後は激動の第三部<ロシア編>へ!

  • 舞台がドイツだから、ということで、年が2倍も離れた日本人の女性が貸してくださった。

    正直なところ、自分が今現在ドイツにいようがいまいが、そんなことはこの漫画の世界を享受するにおいて、さして重要なことではないと思った。

    ただひたすらに、表現されている人間に夢中になった。
    主人公に同化するわけでもなく、かといって分析するわけでもなく、
    音楽大学、ロシアの革命を背景に繰り広げられる、池田理代子氏の世界をただただむさぼるように味わった。

    読み終わったとき、「あぁ、この世界をもう一度、初めて訪れる感覚とともに訪れてみたい」という思いがした。
    一度目に読むその感覚、が忘れられないシリーズだ。

    ちなみに、私はベルバラ世代でもなく、少女マンガの熱烈ファンというわけでもないので、
    この漫画の恋愛的要素にはあまり関心がなく、貸してくださった女性に「泣いたでしょう?」と聞かれたとき、
    なんと答えたものか困った。

    私の正直な感想としては、この作品の世界がずっと続いてほしい、といったところだろうか。
    完結、涙、という過程を歩ませない、もっと、もっと読みたい、そういう欲求を呼び起こす作品だと思う。

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著者プロフィール

1947年12月18日大阪市生まれ。
東京教育大学(現・筑波大学)文学部哲学科在学中より漫画を描き始め、1972年から連載を始めた代表作『ベルサイユのばら』は空前のヒットを記録し、宝塚歌劇団の舞台でも上演されるなど、漫画の枠を超え幅広い層に永く愛される。
現在は活動の幅を広げ、劇画家、声楽家としても活躍の幅を広げている。

主な作品
『ベルサイユのばら』
『オルフェイスの窓』
『女帝エカテリーナ』
『天の涯まで-ポーランド秘話-』
『栄光のナポレオン-エロイカ-』
『おにいさまへ…』

「2013年 『聖徳太子(7) <完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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