- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087203646
作品紹介・あらすじ
人生、老いてますます楽し。永井荷風といえば、天下一品の名文で『歓楽』などを発表して、一世を風靡した文学者であったが、その生き方はかなりユニークで、親類縁者に頼らず、作家仲間と群れることもなく、ケチ、女好きなどと呼ばれながら満七十九年の生涯をたった一人で生き抜いた。死の前日まで、四十二年間にわたって書き続けられた日記『断腸亭日乗』には、永井荷風という作家として、一人の男としての本音が満ちあふれているだけでなく、明治、大正、昭和にわたる社会風俗、性風俗の貴重な記録ともなっている。
感想・レビュー・書評
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処分日2014/09/20
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評伝という感じではないが、新書レベルで概観するにはいい。「生き方」の一部のみ(側面・時点両方)を切り取っているだけなので、その点のミスリーディングなタイトルの付け方は嫌い。正確には「永井荷風という老い方」
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永井荷風の『断腸亭日乗』のなかから、とくに著者の興味をひいた文章を紹介することで、「永井荷風という生き方」を描き出している本です。
往年の文士たちについて論じるにあたって、彼らの女性関係をどのようなスタンスであつかうのかということは、現代の著述家たちはそれなりに気をつかうことになるのでしょうが、本書では著者が荷風の生きざまに憧れていることがストレートに語られています。個人的には、そのぶんかえってすなおに楽しみながら読むことができたように思います。 -
14/11/1、三省堂古書館で購入(古本)。
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あまり他人の生き方に憧れたりはしない方だけど、永井荷風は別。こんな風に生きてみたい。
しかしこの著者の文章が鼻について、「荷風はそんな風にまとめてほしくはないだろうよ」と思ってしまった。断腸亭日常の紹介に徹して欲しかったのに、いらん人生観や現代との無理やりな共通点探しが邪魔くさい。 -
親戚の家に居候しながた部屋で秋刀魚を焼く天才
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荷風という都市の案内板とでも
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購入から8ヶ月目にしてようやく読破。馴染みのない文体に向き合うのは、正直なところ労力を要した。荷風は、気ままでもあり、一方でこだわりを超(?)徹底するという、イイ意味で「奇人」な生き方を貫いているな、と思った。
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こういう生き方って憧れる。
ただ読み物としては読みにくかった。
それでも断腸亭日乗は読んでみようと思った。