フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453))

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204537

感想・レビュー・書評

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  • 平等な国フィンランド。周りの人に干渉することなく、皆自分のペースで生活している。また受験もなく、学びたいときに学ぶ。先の将来のことを考えるのではなく、今何が本当にしたいのかが行動の基準になっている。こんな生活ができるのも整った社会制度があるからか。
    国によって常識、非常識、礼儀正しいなどの基準が変わる。ただ、違いばかり気にしていても何も生まれない。「花は一輪でも美しい。でも、花束は、形や色の違った花々がお互いを引き立て合ってるからもっと美しい」

  • 初めて読んだフィンランドについて書かれた本。
    教育制度、社会保障制度などフィンランドの豊かさが制度にあるということが分かる。
    自分がどういう社会制度の中で生きているか、それを理解した上で生活することが大切だと気付かされた。

  •  フィンランドのことがさくっとわかる1冊です。

     実際に留学した体験をベースに、フィンランドの歴史や文化、有名な教育制度、手厚い社会福祉、女性の強さなど・・・ガイドブックより詳しく、そしてわかりやすく書いてあります。

     「なんとも不思議なフィンランド人」では、作者の堀内さんが感じるフィンランドおもしろベスト5が載ってます。サルミアッキの話など、フィンランドに行った人なら「あるある!」と思ってしまう話が満載です。

     「森の豊かさと体感できる季節の変化」では、フィンランドの素敵な森の成り立ちや過ごし方がよくわかります。フィンランド人の森への思いがひしひしと伝わってきます。


     「沈黙を好むがダイレクト」では、フィンランド人の気質に触れています。何となく日本人に似た部分もあり、私のように一度行くとハマって、二度目に行くと何やら心地良く感じて、リピーターになってしまうのかもしれません。

     フィンランドへ行く飛行機の中でも、軽く読んでおくと、旅がより楽しくなるのかな??と思うおススメの本です。
      

  • 自然がいっぱいで、のんびりしてて、福祉制度が充実してて、サウナ発祥の地で、フィンランド語の他にも英語や他の言葉も喋れて、などなど、いろいろ分かった。

  • 赤ちゃんを
    雪が降っている家の外に出す(ベビーカーに乗せ毛布はかける)

    コーヒーを1日に何杯も飲む

    フィンランドの生活を教えてくれる楽しい本です

  • 小論文の役に立つかなと思って読みました。
    学歴社会なんだけど、日本みたいに大学名が走ってくんじゃなくて
    実力とか知識がどれだけあるかが評価されるってのがいいなぁと思った 。
    だからこそ、大人になっても高校に行ったり、大学に行ったり、一生勉強してるってのがすげえいいなぁと思った 。再チャレンジ可能な社会!
    大学が無償っていうのもすごい。全校公立で、学校間で格差がないってのがすごい。日本は高すぎるよ〜
    日本の福祉も北欧に学べ!ってよく言うけど
    国民性も国の空気感も雰囲気も、日本とは違うのに
    福祉だけ真似るのは無理でしょって(笑)

    住み良いだろうな~おしゃれで、シャイで、素敵な国〜と思える本です

  • 一クラス平均25人?
    OECD対象国の中での最小クラスに入る。
    小学校は6年間、中学校は3年間
    新学期は秋に始まる。
    子どもに合わせて入学を1年遅らせたり早めたりできる。
    学校は完全週休二日制。5学期制。
    夏休みは二ヶ月半。
    秋休み、クリスマス休み、スキー休みがある。
    授業数は1日4〜6時間
    始業時間はクラスや日によってバラバラ。
    教科書選びは学校ごと
    教師の採用も学校単位

    障害のある生徒にはアシスタントをつけるのが普通。
    同じクラスので特殊教育。
    科目によって、アシスタント、ボランティア、
    ときには親も加わって、一人ひとりの子供に目を配るようにしている。

    宗教の授業がある。道徳に近い。
    掃除の時間がない。
    多くの学校でマイナス15度以下でない限り、冬でも外で遊ぶように促している。

  • どのような立場の人にも教育を受けるチャンスがあるということ。人口が少ないからこそ、一人ひとりの立場を尊重し、境遇によっての差をなくすこと。
    素晴らしい。本当に素晴らしい。そして羨ましい。
    勉強するにもお金がない、という悩みからほぼ解放されればどんなにラクか。
    日本と完全に当てはめて比較するのは無茶だけど、見習って欲しい。
    酔っ払いが多いことと病院が少ないことには驚いたけど。

  • 性別、年齢、過去を重視せず、育児への社会保障や生涯教育支援システムを充実させ、人生の選択肢を豊富に提供する国フィンランド。日本のレール社会から視点を離すことで、もっと柔軟に人生を捉えて良い、と気持ちが楽になった気がする。

  • フィンランドのイメージがいいので、どんなシステムになってるのかしらと思って読んでみました。
    速読練習中なのでざっと目を通しながら読んだんですが、内容興味深くで面白かった!

    フィンランドが失業率20%という過酷な不況から短期で立ち直った過程が描かれていて、すごいと思った。当時のフィンランド政府は迅速に金融機関の不良債権を処理した後、IT産業に集中投資する一方で道路関連など歳出を絞り込み、教育と人材育成に注力したということ。

    無駄を排除する人間関係だとか、ビジネスはビジネスだと割り切っているという特性はとても効率的なんだろうなぁ。日本人はその点色々上司関係だとか気を遣うから、実は無駄な労力が多いのかもなぁーなんて思った。
    あと、4時には仕事が終わって残業は絶対しない、趣味やスポーツをして自分の時間を持っているとか
    一生何か学ぼうという意識があって、何とかなる意識(社会制度がちゃんとしてて、税金の使い道が日本に比べるとはっきりわかる)があるというのも自分らしく生きられそうで素敵だと思うし
    森林を私有化できて、それでも誰もが自由に立ち入りしベリー系を摘み取れるとか自然とうまく共存しているところもいいなぁ。

    大学が無料で好きなだけいられるとか、卒業式はないとか、
    赤ちゃんを極寒のなかで昼寝させる文化とかサウナで会議とか
    文化的に「へえーーー!!」と思うようなこともいっぱいでした。

    フィンランドの学力が高いのは、
    能力別クラスがない・少人数授業
    質の高い教師・教師の社会的地位が高い・学生のカウンセリングがちゃんとしてる
    安定した政治・経済格差が少ない・地域差があまりない
    国を挙げた教育プロジェクト・読書率が高い
    といったことが挙げられていた。

    日本とフィンランドは全く社会制度等が違ってそのまままねするのは無理だし、それでうまくいくとも限らないだろうから難しいけど
    単純に学力を上げるためには、子どもが勉強だけしてればいいってわけじゃないんだと思った。現にフィンランドの学生の学習時間は全然長くないみたい。
    社会環境が整ってることも大事なんだ。でも良く考えてみたらそうだよなー。

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