- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087441543
作品紹介・あらすじ
専業主夫になるか迷う直樹。離婚し孤独を持て余す慎一。モテないアイドルオタクの幸太郎。男らしさに悩む彼らの新しい生き方とは?
感想・レビュー・書評
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妻の妊娠を機に主夫になることを考え始める編集者の直樹。アイドルおたくの公務員幸太郎。バツイチの広告マン慎一。それぞれの節目を迎え、「男らしさ」を考える三人の三十台男性。今このジェンダーレスの時代に男の生きにくさを書くってどうなんだろう、と思いながら読み始めたが「男の」だけではなく、世の中の生きにくさを身近な角度から書いている。三人を囲む家族や仕事仲間の考え方が「今」をうまく描き出しているように感じた。
三人の具体的な接点はほとんどなく、章ごとに交互に視点が変わるので、前半は「この人どの人だっけ?」と確認しながら読んでいた。交互にする意味ない、と思っていたのだけれど、交互にすることでそれぞれの変化が比べられて、正解だったのだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生きていく中で、誰もが少なからず直面する葛藤を抱えた人たちの物語。ストーリー自体には特に起伏はないけど、出産を控えた夫婦の話と、その結論に共感を得ました。
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2021/05/10
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2021/06/10
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男とは何か?
そもそも男とはを決めることってどうなの?って思わされた。
人それぞれ多種多様な生き様があり、なにが幸せで何が不幸かはわからない。
弱いところがあって、それを乗り越えようとする姿勢が人間らしさなのかなと思えた。 -
葛藤に共感すると共に、この本に書かれているような生き方が『たてがみを捨てた』と表現される必要がない世の中になると生きやすくなる人が増えると思います
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〇〇らしさ、と表現される固定概念を働く男性視点で描いている本。
女性ですが、共感できるところや、逆に改めて気づかされることが多く新鮮でした。
(気がつかずに手にとって読んでみましたが、白岩玄さんって『野ブタ。をプロデュース』の方なのですね!周りから"できるやつ"って思われてる人の描写で修二を思い出しました) -
他人のことであれば、「男だから◯◯」「女だから◯◯」みたいな規範の押し付けに対して、断固としてNOを突きつける事ができる。でも、それが自分自身のことになると、頭ではそんな規範に囚われるべきで無いと分かっているのに、ふとした時に不自由を感じてしまう。そういうところにこの問題の根深さがあると思う。
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イクメンや主夫という言葉が一般的に語られるようになる一方で、男性が抱える葛藤や内面に思いを馳せることがなかったので、良いきっかけになりました。現実の男性がどれくらい共感するのか興味が湧きます。
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登場人物の抱いている生きづらさ、みたいなものとか心理描写がとてもわかりやすくて面白かった
他人からどう見られるとか世間からどう思われるとか、やっぱり気になる世の中だなと思う -
読みやすくて楽しかった。主要人物3人の中で慎一だけが少しエピソードというか、存在意義として弱かった気がした。