彼が通る不思議なコースを私も (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455311

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  • 林太郎という不思議な男性の世界に
    霧子と共に引き込まれていった。

  • 扉絵とタイトルに惹かれて拝読しました。

    運命や愛を題材にしたロマンスを書いた作品かと思った冒頭から一転、「生」に対する強いメッセージ性のある作品でした。中でも、生きる為に最も必要な物は「自分を好きである事」という言葉は凄く説得力を感じました。

    終わり方に関して「ん?」と思ったので、ストーリーに関する評価としては少し低めになってしまいますが、読み易く分かり易い作品でした。

  • 主人公はとある場面で見かけた男性と合コンで再開する。小学校教師である彼と交際1年ほどで結婚するが、彼は教師を辞めてしまう。そして彼は自らの体験をもとに、発達障害や何らかの理由で学習能力に問題がある子供たちに向けた体操と学習塾を開く。一方、主人公は大阪転勤を命じられ単身赴任をすることに。新婚間も無くで別居に不安を感じるが、夫の塾は評判が評判を呼び経営は順調に。すれ違いが不安になった主人公は子作りを提案するが夫はやんわり拒否。それは彼が持つ特殊な能力によるものだった。

    夫が教育にかける情熱はすばらしく、こういう教育者がもっともっと増えてほしいと本気で思わせてくれる。主人公のキャラがいまいちなせいか、夫のエピソードが際立つ。解せないのは夫が持つ不思議な能力。この能力があるが故に、きちんと生きてきちんと死ぬというコンセプトにつながっているのだとしたらもう少し強調させてもよかったのではないか。
    あと、終わり方がかなり残念。かなり意味がわからない。

  • 全体的に不思議〜。
    おもしろいひとといると飽きないだろうな〜

  • 今年21冊目。

  • うーん最後の展開が…。あと白石一文作品にしては展開が早足だった気がする。

  • 自分を好きになれない人が、好きになるために、出来ることは何だろう?

  • ムンバイ 愁嘆場しゅうたんば 面貌めんぼう 細面ほそおもて ひが彼我の力の差は歴然としている 椿林太郎 都営三田線の志村坂上駅 中野サンモール商店街 リスカ少女よろしく手首に模様を描いただけでもない 画一的な教育 早稲田鶴巻町 両国の江戸東京博物館 綱島の学生マンション 佐賀の嬉野温泉 早世そうせい 一体どうやって収拾をつけたのか 窓の向こうには上智大学のキャンパスが広がっていた 僕はどんな処分でも甘んじて受ける覚悟ですから 目黒区の鷹番 最寄駅は東急東横線の「学芸大学」だ ふし父子家庭 雲散霧消 強烈な興奮 快哉を叫ぶ 訃報 マザー・テレサ 覚醒後 アル中は病気なんだからさ 義兄ぎけい 至極淡々としている 荒唐無稽 仔細に反芻してみると 穿鑿せんさく 存念そんねん 継母けいぼ 枚方に住んでいる大学時代の友人 微に入り細をうがった 創業期のメンバーだった上杉千沙子を放逐するという異常事態に陥ってしまっているのは事実だろう 白黒テレビからカラーテレビに変わったときのようなパラダイムの転換 見做されて 肝煎り むーちゃんにまつわる思い出 未来テレビ 自分が親としての務めを果たしていない言い訳のために俄か作りの理論武装をしているに過ぎない 口を噤む 顕著な虐待 社外秘扱い あえて譬えるとすれば 持ち前の精緻な頭脳 策を弄したところで 画塾 瀟洒な私邸 暇乞い 販社の札幌オフィス 起草きそう 参画さんかく 懇請こんせい 菊間千乃ゆきの 自分の中のまだ見たことのない自分を突きつけられる 椿体育教室 トランポリン

  • 不思議なお話。

  • 林太郎の言動にイライラ。その理由が分かるとイライラは解消されたのだが、別のモヤモヤが・・・。そして不思議にそのモヤモヤは不快ではない。面白かったが、なんともつかみどころのない作品でした。
    あらすじ(背表紙より)
    友人の生死を決める衝撃的な現場で霧子が出会った黒ずくめの男。彼は修羅場をよそに、消えるようにいなくなってしまった。後日、霧子は男に再会し、徐々に魅かれていく。彼の名は椿林太郎。学習障害児の教育に才能を発揮し、本気で世界を変えようと目論む、抜群に優秀な小学校教師。人は彼のことを「神の子」と呼ぶ。しかし、彼にはある大きな秘密があって…。生への根源的な問いを放つ傑作長編。

著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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