富士山噴火 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (648ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455946

感想・レビュー・書評

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  • 首都直下型地震の「M8」、南海トラフ巨大地震の「TSUNAMI」、巨大台風直撃の「東京大洪水」と様々な巨大自然災害を描いてきた著者が今回描くのは書名どおりの富士山の噴火です。
    2014年の御嶽山の噴火によって火山災害は以前よりも若干クローズアップされた感がありますが、地震や水害に比べると頻度が少なく、私たちが経験したり目にした噴火がごく小規模なものに限られることもあって、私たちにとっては実態を把握できていない災害ではないでしょうか。
    本書は富士山が山体崩壊を伴う非常に大規模な噴火を起こしたとき、どのような被害が想定されるかを描いています。
    噴火の規模が単なる水蒸気の噴出から溶岩の流出を伴う本格的な噴火に発展し、そして火砕流、火山泥流などが次々に発生し、山体崩壊に至る様子は、火山災害が非常に多彩な災害の複合災害であることを、本書を読み進むことで容易に理解することができます。
    著者は元技術者ということで、描かれている事象の裏付けがしっかりしていて、荒唐無稽さは読んでいてほとんどなく、火山災害を理解するうえで非常に参考になる本だと感じました。

  • 『ゼロの激震(http://booklog.jp/item/1/4800272467)』の後に読みました。正直、完成度はこちらの方が高いですね(個人の感想です)。著者が元々科学者と言う事もあり、科学的な知見に基づいた内容は、荒唐無稽に思えながらも、一定の説得力も持っています。昨年の御岳山の水蒸気爆発もあり、火山噴火には興味を引かれます。この様な事が無い事を祈るばかりです。

  • 怖い。
    備えあれば憂いなしというけれど
    どこまで備えれば良いのかという判断は
    日常から離れるほど難しいなぁ。

  • 御殿場市を舞台に富士山の噴火で右往左往する住民たちを描いた小説。
    父と娘の和解に最後じ~んと来るけれど、現実としてはヘリコプターはプロペラに噴石が当たったら危なさそうなので救助の軸にはなりにくそう。

    結局は誰かが助けてくれると思っている多くのユルい意識の人間に少数の真面目な人が苦労させられるのでしょうね。
    話のテンポがイマイチなのだけれど、富士山噴火のシュミレーションとして読んでおくのは意味があるように思いました。

  • 迫力あって、一気に読んだ。しかし黒田市長みたいな人は絶対リアルではいないだろうね

  • 噴火災害へ意識を高めてくれる一冊。
    日本人独特の不都合な危機を直視しない様や、噴火災害の様子をかなりリアルに描いている。
    主人公が格好良かった。

  • 読みごたえがハード…分厚い…
    なかなか進まなかった…

    でも実際に起きるかもしれないと思うと
    いろいろ勉強になりました。

    被害状況で印象に残ったことメモ

  • 複雑にしても仕方ないでしょ。簡単なことさえできないんだから。

    火山噴火は地球の呼吸のようなもんだ。人間がいくら騒いでも止められない。ならば受け入れるしかない。そのために準備して被害を最小限におさえる。
    1番の問題は、富士山が噴火するなんて誰も思ってないことだ。

    山は人の都合なんて考えちゃいない。自然のサイクルの中で形を変え、噴火しているだけだ。人だけが自分の生活を護るために右往左往している。ある意味、勝手なもんだ。

    日本人の悪い癖だ。個人としての結論を出さないで、常に責任を逃れようとする。

    難しいのはこれから。でも、結果さえ出せば何も言わない。それがマスコミと傍観者でしょ。

  • 主人公はカッコよくてスーパーヒーローで良かったんだけど、イマイチ富士山噴火のリアリティが薄かったかな。
    危機迫った感じが読み取れなかった。

  • ふと思い出した
    昔読んだなあ

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著者プロフィール

一九四九年、岡山県玉野市生まれ。九四年「メルト・ダウン」で第1回小説現代推理新人賞、九九年「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。他に『ダーティー・ユー』『ミッドナイトイーグル』『M8』『TSUNAMI津波』『東京大洪水』『風をつかまえて』『乱神』『衆愚の果て』『首都感染』『首都崩壊』『富士山噴火』『日本核武装』『神童』『ハリケーン』『官邸襲撃』『紅い砂』『決戦は日曜日』など著書多数

「2022年 『落葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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