- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087456042
作品紹介・あらすじ
人間の姿に戻るべく善行を積む猫侍・宗太郎。彼の前に現れたのは、五匹の烏猫と暮らす謎の浪人だった。怪しげな館で日々行われる奇妙奇天烈な猫の宴とは──。大人気猫の手屋シリーズ第4弾。
感想・レビュー・書評
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とある事情で白猫の姿となった、旗本の総領息子、近山宗太郎23歳。
人間の姿に戻るため、百の善行を積まねばニャらない。
「猫の手屋繁盛記」第四巻。
犬猫が他の家畜とやや違うところは、人間のごく身近に暮らし、感情的な面も含めて、深い関係を築くことができることだろうか。
今回は、そんな犬猫と人間のかかわりを中心に描く。
宗太郎の実家のお話は、お休み。
『犬猫合戦』
「夢でお告げをする」という犬を連れた老婆が現れて、宗太郎の住む長谷川町では、犬派と猫派が対立する騒動が起きる。
犬猫の幸せは、人間しだいなのだとつくづく思わせる。
紅屋政兵衛のご隠居や、書役の長兵衛さん、木戸番の吉蔵さんなどのしっかりした大人が頼もしい。
『宵のぞき』と『すばる』は、続きもの。
ある日、三光稲荷に現れた浪人は、烏猫と共に暮らしている。
宗太郎の昔の知り人に似ているが、何か事情があるようだ。
重い決断を迫られ、悩む宗太郎。
けなげな五匹の烏猫たち。
白闇の過去を、それとなく推し測る。
切ないお話だが、宗太郎は貴重な経験をしたのだろう。
拝領屋敷と道場を往復するだけの日々では、思いもよらなかった事だ。
また明日から、明るい日々を過ごしてほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫の手屋シリーズ4作目!
宗太郎がどんどん猫化していくー笑
お軽に用意してもらったお昼を、ついついねこまんまにしてしまったりと可愛い。
「福犬騒動」で長谷川町のみんなに迷惑を掛けないようにと気遣う宗太郎の優しさ。優しい宗太郎を守る三日月長屋の面々や雁弥。愛されてるなー。
無愛想な白餡も、5匹の未熟な烏猫に二本足踊りを教えるなんて。白餡も何だかんだ優しいんだなー。
読めば読むほど優しさで溢れている作品だわ。 -
とある事情で人型の猫の身となった旗本の息子宗太郎のシリーズ第4弾。
猫太郎として猫の手を貸す事に励む事が板につき商売繁盛を願うまでになってて可愛い。
黒猫達と浪人の話がホロリとさせられて良かったな。チラリ見えた白闇の過去も。
読後感はしんみりほっこり。 -
それがしは近山宗太郎。旗本の跡取りであったが、とある事情から白猫姿に身をやつすことになってしまった。元に戻るには百の善行を積まねばニャらぬ。千眼通の福犬騒動に、カラスの濡れ羽色をした黒猫と暮らす浪人、夜な夜な唄って踊る猫の祭りの顛末やいかに!?よろず請け負い稼業“猫の手屋”、世のため人のため、猫の手貸します―。人気沸騰中のあやかし時代小説シリーズ第四巻。
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「犬猫合戦」は犬や猫を食い物にする悪徳商法の話で、最後は上手く治まるけれど何だか嫌~な気持ちが残った(--;)でも「宵のぞき」「すばる」で五匹の烏猫の活躍に胸を打たれ、心地好い読み終わり(*´-`)いつも猫太郎を否定している宗太郎が家族のために、羽鳥どのには猫太郎で通したけれど、羽鳥どのには本名言っても良かったんじゃないかなぁ?(^^)そして宗太郎の善行は結局いくつなのか気になる(^^;)
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猫の手屋シリーズ第4弾。最後の話が良かった。ちょっと切ないけど暗さはなくて良い読後感。
今まで謎だった白闇の過去がチラッとでてきた。いつかもっと話してくれる日がくるんだろうか。なんだかんだ宗太郎と打ち解けてきているような気がするw
雁弥も何か過去がありそうな感じだ。そのうち明らかになるのかしら。 -
猫の手屋繁盛記第4弾
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20190328 読了
覚書
犬猫合戦 神通力 犬丸(福丸) 老婆おりつ
宵のぞき 烏猫5匹(武蔵・小次郎・刀斎・卜伝・勘助)
すばる 白闇の煙管 猫子屋テツ&ロク
「宵のぞき」から続く「すばる」のお話は
とっても良かった。 EDに心打たれる。
「すばる」評価は☆5つ。