岳飛伝 12 瓢風の章 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087456455

感想・レビュー・書評

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  • いよいよクライマックスが見えてくる段になって、静かに盛り上がってまいりました。今頃気付くなよ、って話かもしれないけど、梁山泊を彩った漢たちに、それぞれの死に場所を与える物語なんだな、ってことが改めて実感された巻。今回は、だいぶ頑張ったモウコウ(カッコ悪い失敗が目立った晩年だったけど)、とうとう逝くのかっていうエンセイ(しかし最後の最後まで圧倒的に強かった)。リシュンやコウジュウにも死地が与えられそうな予感だし、残るは最後の巨頭シシンをどうするか、ですね。
    あと、ここにきてやっと(?)カンセイチュウが戦死しました。何巻越しに書き続けたんだろ、これ。史実だとこのあたりで死ぬから、ある程度は予想は付くだろう、ってことで先走って述べたのかもしらんけど、そもそも完全にオリジナルストーリーなんだから、ひょっとしたら生き延びて大成するかもしらんがな。物語終了後ならいざ知らず、続刊している途中の巻末解説なんだから、ネタバレに関しては最大限の注意を払うべきじゃないか、といまだ思ってしまうけど、これはアリなのか?まあ、やっと決着がついたし、今回まででこれについて触れるのは止めにするけど。

著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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