幻夜 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 24685
感想 : 1567
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  • Amazon.co.jp ・本 (792ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087461343

感想・レビュー・書評

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  • 白夜行と関連した作品と知った上で読んでしまうと、先が読めてしまってドキドキ感がなかった。
    白夜行がよかっただけにそれを超えるものではないし、あのまま終わらせて置いた方が、とも思ってしまう。登場人物もストーリーも重厚感も、圧倒的に白夜行の方がいい。
    面白くなかったわけではないけれど、それ以上に後味の悪さの方が大きい。
    白夜行の横に並ぶ作品ではなく、2、3歩後ろに添えられる作品という印象。

  • 『白夜行』に続いて読了。
    この2作はどうしても比べてしまうが『白夜行』のほうが惹きつけられるものがあった。
    今作は物語になかなか入り込めなくて読むのに苦労したが、ラスト200pは一気読みできた。

    雅也が不憫過ぎる。
    どんな状況であれ、殺人は良くないが他に人生の選択肢はなかったのかと思う。
    もし、雅也が有子と一緒になれたら・・・と思わずにいられない。
    でも、雅也が美冬と出会っていなければ
    雅也は有子とも出会っていなかったと思うとどうしようもなかったのかもしれないとも思う。

    美冬(雪穂)は整形したことでただただ気持ち悪い存在となった。
    忌まわしい過去を持つ雪穂を捨てて、身も心も別人(美冬)になりたかったのだろうか?
    読了後には人生において受身の雅也と、どんな手を使ってでも自分の思い通りにする美冬との対比が面白いと思った。

    『白夜行』も含めて最後まで美冬(雪穂)の心理描写を描かなかった東野氏に感服する。
    今作は『白夜行』の続編ではないと東野氏は仰ってるそうだ。
    作中に雪穂に繋がる伏線をちりばめておいて
    そんなはずはないだろうと不満に思っていたが、今は納得できる。
    そうすることで、美冬(雪穂)の得体の知れなさを浮かび上がらせて、
    物語を際立たせているからだ。
    想像力も掻き立てられるので、たくさんの検証サイトがあるのも納得できる。

    表紙は神戸三宮周辺かな。

  • 白夜行の続編と言われているけど、雰囲気は全然違った。白夜行は荘厳な雰囲気だもん。



    わたしは…美冬は同一人物じゃないと思う。

  • 白夜行の後に幻夜を読むことをすすめられているが、先に幻夜を読了。面白かったので白夜行も読んでみたくなった。
    謎が多い美女、美冬。読んでいてつくづく男性は美人に弱すぎると思った。自分から振り回される人生を選んでしまう。美冬に翻弄され悪事に手を染めていく雅也の人生が切ない。
    ラストは個人的に納得がいかないので続編に期待したい。

  • 悪女は嫌いなのに読んでしまう。本当は星4つ。

  • 魔性の女性と、その闇を暴く刑事と、魔性に縛られて罪を重ねてきた男性の話。最後の落ちはかなり予想外だけど、そこまで読んでたか~と思わせる構造なんだろう。怖すぎです。

  • 先に映像を先に見てしまったけれど、本は本で面白かった

  • おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――
    1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――

  • 面白かったです

  • 暗くて、救いようのない話。

著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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