50代からの選択 ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087462661

感想・レビュー・書評

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  • ・社内で学べることはすべて学び、サラリーマンとして能力を完成させてしまった35歳
    ・年功序列型組織では、ピークを打った後の35歳から50歳までは、ひたすら年功の順番を待つ我慢の時代⇒「魔の15年」・・・徐々に「魔の20年、30年」
    ・40台後半以降が分岐点⇒上に行けない人は、ほぼそこまで
    ・家を高値で買ったために、多額の不良債権を抱え込む40代
    ・50歳、無能な人間、当然評価もなく冷遇されてきたけど、仕事も給料も与えてくれた⇒会社に感謝、感謝
    ・サラリーマン生活の棚卸⇒得意分野は、財務?人事?営業?⇒今後は得意分野に領域を絞り何ができるか?
    ・「サラリーマン」・・・「路頭に迷ったらどうするの」を常に考えておくこと。
    ・50歳まで大企業にいること=事業家の資質がない⇒退職金をつぎ込んでまで事業をやることはない。(リスク大きい)
    ・転職するなら二つ格下の会社、または地方へ(やはり勝負は人間性)
    ・「会社人間」にスパッと見切りを付け(リセット、成仏)、定年後の20年間にハッピーに暮らすことに専念。
    ・50歳台、ダメだと思ったら深追いしない⇒リセットする
    ・自分に手に余るものはしょい込むな⇒「オレにはそんなことができるわけがない」と開き直り・・・ウジウジ悩むくらいなら兜を脱いでしまえ!!
    ・くだらない上司なんかのことで自分の大切な時間を費やすことはバカバカしい、いつの間にかどうでも良いことになる。
    ・寿命、、残る人生を逆算、死への準備、悩んでも仕方ない、ジダバタするのは時間の無駄
    ・最後に「俺の人生は幸せだった」と言えるか。
    ・悩んでもしょうがない問題は悩むな
    ・「とりあえずビール」はやめろ⇒何がやりたいか
    ・やりたいころがあれば50歳までにスタートすべき(今すぐに、いくつでも)
    ・オールクリア、成仏・・・50歳になってもファティングポーズできな臭くよりも成仏して幸せを追求した方が良いのでは。
    ・50歳になったらポンコツ車で高速道路を長距離運転しているみたいなもの・・・無理をしない、積極的に断る。
    ・50歳で残りの人生をカウントダウンを始める。
    ・50歳になったら意識的に仲間を変えろ

  •  自分もその年代なので気になって読んでみました。かの大前研一氏の著書なのでどんなことがかいてあるのかと興味津々でしたが、正直なところ予想外の内容でした。読む前に考えていたのは、退職後も仕事を持ってできる限り働き、そのために50代から準備をしておくようにというようなことを予想したいのですが、(良い意味で)みごとにはずされました。一言で言うならば趣味それも複数の趣味を持って、それが人生の楽しみになるように50代から準備をしなさいというものです。
     えっ、あの大前氏がそんなこと言うの?と思ったのですが、あの都知事選がでの敗北がきっかけだったようです。本人は絶対当選の自信があったのが青島幸男に大差で敗北、挫折感を味わったとのことです。ただこの自信、選挙民が皆ビジネスマンならば確かにそうと思いますが、私の推測するに大前氏がどういう人かということを知っている人は所詮ビジネスマンだけなのではないでしょうか。因みに我が女房に聞いてみたら、そんな人知らないってあっさり言われたし、マッキンゼーの日本支社長やってた人だって言ってもマッキンゼーって何それ、という状態でした。それを考えると選挙で勝てるという自信というのは、ちょっと世の中を知らなすぎたのではないかという気がします。
     今私の上司というは、24時間365日仕事しろという人というとんでもない人で、自分自身もそれを実行している人なのですが、こういう人って定年退職したらどうなるんですかね。結婚はしているけれども、家では家庭内別居状態なのではないかと勘ぐってしまいそうです。そういう人は本書によれば、退職後は孤独で長い時を過ごしていくのか、すぐに老けこんで死んでしまうそうです。
     とつい愚痴を書いてしまいましたが、大前氏の趣味がバイクとダイビングというのはなんと私と同じでした(トライアルはやってませんが)。

  • 選択すべきことは、何か。
    見つからない。
    大前研一氏は、選択した。

    選択しないことは、悪だろうか。
    見つからないときはどうしたらいいだろう。

    昔の大前研一氏では考えられないくらいまともな説だ。
    やはり選択しないといけないのだろうか。

    ちょっと真剣に考えてみた。

  • 大前さんは著書では「私」というが、この本では「僕」。
    おそらくご自分と近い年代の人達へのメッセージとして親近感を覚えてもらうために「僕」にしたのだろう。

    大体大前さんは志のある、気概のある若者に語りかける。日本をよくするために。

    ところがこの本では、今の50代は既に「上がり」だからいい加減成仏して「いい人生だった」と死ぬときに言えるような生き方をするための様々なアドバイスがある。

    大前さん、いいなあ。好きだなあ。総理大臣になってほしいなあ。

  • 大前さんの50代初めの都知事選の敗北が率直に語られているところが新鮮な「50代」に贈る本。今の50代、特にサラリーマンというのは年金や住宅環境含めて前後の世代と比べて恵まれた条件にあるのだから、ここまでである程度のところまでしか来れなかった人は、中途半端なことをせずに成仏して(悟って)後進のサポートに回って後は人生を楽しみなさいよ、ということらしいです。

    生まれた年によってベースが決まってしまう、世代間格差というのは、やはりそれなりにあるんだなあという説得力があります。まあ、さらにその上の世代では、戦争があったわけですので、ある範囲では受け入れるべきものではあるのかとは思います。ただ、言われるように世代間の所得や機会の移転が必要なんでしょうね。この不景気でパートは切られるのに、いわゆるノンワーキングリッチは相変わらずのままなんでしょうね。自分はそう下の世代に思われないように、これから50代までの間に何かを積み重ねていかないといけないでしょうし、もしうまく積み重ねられなかったときの覚悟も持たないといけないんでしょうね。

    大前さんの著作の中ではマイナー系だと思いますが、肩の力の抜け方も含めて個人的には悪くないかと思います。

著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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