マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
4.17
  • (284)
  • (302)
  • (131)
  • (7)
  • (4)
本棚登録 : 2337
感想 : 211
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087466867

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズの語り部、おばあちゃんの若かりし日の話。
    いつもの連作短編とは異なり丸ごと1冊の長編。

    サチおばあちゃんといい、美稲さんといい、出てくる女性は
    みんな強さとかわいさを兼ね備えてて魅力的ですね。
    男性も勘一をはじめ皆、逞しさと優しさを併せ持ってる。

    うーん、みんな実に気持ちのよい人たち。
    見習いたい。

  • いつも語ってくれているさサチさん主役の番外編。
    本を読んでるのに音楽っていいなぁと思える珍しい本です。
    http://www.youtube.com/watch?v=7aGtENy2Tw4

  • 東京バンドワゴンシリーズ、第四弾にして番外編。
    語り手のおばあちゃんの若かりし頃のお話。
    これを読むと堀田家の過去が明らかになり、おばあちゃんの存在に深みが増します!
    初の長編ですが読みやすくて面白くて一気読みでした!

  • 東京バンドワゴンシリーズ4作目だけども、舞台は過去にさかのぼる東京バンドワゴンのルーツを辿るような物語。

    定番のホームドラマでありつつ日常ミステリもあり、終戦後の日本が舞台のちょっとこれまでとは趣向の違った話。

  • 東京バンドワゴン の番外編です
    サチさんと勘一さんの馴れ初めのお話
    再読ですが、何度読んでも ホッとするシリーズです

  • 東京バンドワゴンシリーズ第4弾にして番外編。シリーズの語り手であるサチさんが堀田家に嫁いだ経緯が明らかになる。
    サチさんがいつも何故家族を温かく見守り、そして優しくツッコミを入れるのか?その理由がこの物語で分かります。「情けは人のためならず」を地でいく登場人物たちに心が温かくなる。

  • 東京バンドワゴンの番外編。今回はいつも「語り部」さんとして登場している堀田家のおばあさん、サチさんのお話。

    とにかく勘一(じいちゃん)が医学生で、イギリス英語が堪能で、腕っ節が強くて、芸術の素養があって、不器用だけど人情に厚くて…って、ものすごいカッコよかった。本編読んでた時も「この爺さん、只者じゃない」と思っていたけれども、若いころの話を読むと、不器用でちょっと粗暴なところに目をつぶればあこがれの存在になりうる。

    それほど勘一が凄かったというのが強い一冊でした。

  • 人情厚い下町の古書店<東京バンドワゴン>を舞台にしたホームドラマ・シリーズ(愛読してます!)のスピンオフ作品。時間的には、シリーズ本編に先立つ終戦直後、本編ではでんと座って睨みをきかせている店主の勘一が二十歳そこそこの血気盛んな若者として躍動しています。

    日本の将来を左右しかねない謎の文書を悪意の簒奪から守るように託された若い娘が、東京バンドワゴンに蝟集するユニークな面々に守られながら使命をまっとうします。温かい人情の交差が楽しめる、いつもながらのハッピーエンド小説です。

    ただし、本シリーズを愛するがゆえにあえて言わせていただきますが、謎の文書(天皇による文書らしい)とか、日本を動かす4つの勢力とかのスケールの大きな舞台設定は最後まで思わせぶりの記述だけで、何のことやらわからずじまい。きわめて消化不良で不満が残りました。生煮えのまま連載を開始してしまい、最後まで収集がつかなかったのではないかという、意地悪な想像をしてしまいました。

  • エピソードゼロ

  • 東京バンドワゴンの孫たちではなくおじいちゃんとおばあちゃんの若かりし頃のお話。外伝的な立ち位置かもしれないし、やっぱりこれも一つのシリーズの中の物語かもしれない。おじいちゃんの勘一が青年だった時代は終戦直後の復興がはじまった頃。おばあちゃんのサチは華族の娘さんで、あるものを託される。ええとこのお嬢さんらしい教養を身に着け、愛情をたっぷりと注がれたはつらつとした娘さん。激動の時代に巻き込まれたものは家柄ゆえのことではあるけれど、嘆くことも投げ出すこともせず、勘一や勘一のお父さんや仲間たちと乗り切る。家訓の一つ「些事諸問題ならいかなることでも万事解決」は伊達ではなく、人の縁の不思議さ、人情の温もりがそこにはあった。

全211件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

小路幸也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×