芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467215

感想・レビュー・書評

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  • 読後感想 芸術家たちの秘めた恋 | 高橋由紀子のブログ(2017-8-2)
    https://ameblo.jp/yukikoschedule/entry-12298157549.html

    ロマン派の作曲家メンデルスゾーンと童話作家アンデルセンは親交があった! | 心と体をラクにするピアノ演奏法(2021年5月7日)
    https://chihiropiano.com/books/mendelssohn_andelsen/

    芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代/中野 京子 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-746721-5

  • 中野さんの文章はとても読みやすいので時々読みたくなります。
    今回も面白い切り口の内容かしらと 読みました。

    メンデルスゾーンもアンデルセンも
    名前も作品も 見聞きしていますが
    その人個人については 殆ど記憶にないので へーーって いう感じで読めました。
    このお二人が 同じ時代に生きて そして
    三角関係?!だったとは。。。。
    ヒロインは ジェニー・リンドという歌姫でした。
    やはり 芸術や文学は 恋とかがからむと パワーアップするものなのですね~~
    と しみじみ 思いました。

  • 2021.11読了

  • 192ページの、互いに何も語らないでいる間は続いた関係が、心の吐露がなされた瞬間、壊れてしまう。分かるな。ジェニーも苦しかったんだろう。

    ジェニーがメンデルスゾーンの約束を守ることについて、、
    約束した瞬間、義務になる。私のことまで義務と感じていたんだわ。
    こういう細かい描写も上手く表現されていた。


    恋愛の話がメインかと思ったが、それだけではなく3人それぞれの生き方や人となり、メンデルスゾーンの人生などいろんな面に触れることが出来た。
    メンデルスゾーンは、単純に元々好きだったが、さらに聴き込んでもっと好きになれるような気になった1冊。

  • 合唱サークルでメンデルスゾーンを歌うことになり、その上大好きな中野京子さんということで興味を持ち購入。
    無知であり初めはメンデルスゾーンとアンデルセンに接点があったこと、ジェニーリンドという歌手が実在することもしらなかったのでフィクションかと思うくらい、おとぎ話のようだった。
    偉大な作曲家と作家が友人同士だったとは!
    しかも1人の女性を巡って色々あって、、、。
    中野京子さんの読みやすい文体でどんどん読めて、知識量にもいつも驚かされる。美術、音楽、歴史、中野さんが得意とするともが全て私のツボなのでついつい読んでしまう。
    メンデルスゾーンの生い立ちも知れたし読んでよかった。

  • メンデルスゾーン、アンデルセン、スウェーデンのソプラノ歌手ジェニーの三角関係の物語。
    中野京子さんの絵画シリーズはいろいろ読んだけれど、音楽シリーズははじめて。
    小説仕立てになっていて読みやすかった。
    メンデルスゾーンは軽いサロン音楽ばかりを作っていたイメージだったけど、
    中野さんが言うようにもっと評価・研究されてしかるべき人なのかもしれない。
    とりあえずメンデルスゾーンの曲を改めて聴いてみたくなった。
    幼少期のうそのような可愛らしさにもびっくり。
    ジェニーの歌声もいまとなっては楽しめないのが残念。
    硬質でリリックでなめらかで、という言葉で想像を膨らませて「歌の翼に」を頭の中で再生してみよう。

    そして何といっても一番のインパクトはアンデルセン。
    文献やさまざまな人の日記を当たって実際の人物像に肉薄しているとしたら、
    アンデルセンの無邪気さ、能天気さ、厚かましさ、無神経さ、鈍さには呆然としてしまう。
    ほんとうにこんな人だったんだろうか?
    素晴らしい物語を作る想像力はあったのだから、
    人の気持ちももっと分かってもいいような気がするけれど。
    ジェニーにストーカーの如く付きまとう姿は痛々しくて見ていられない。
    ジェニーもいくら口下手だからってもっと早めにはっきり断ればいいのに、と思ったけれど。

    でもとにかく面白かった。ほかの音楽シリーズの本も読んでみよう。

  • メンデルスゾーンとアンデルセンを巡る恋の三角関係を描く。登場人物の会話文も多く、歴史小説というより一つの恋愛小説といった作品。

  •  メンデルスゾーンの曲も、アンデルセンの童話も、今までそれ程興味はなかったのだけど、俄然きちんと聴いたり読んだりしたくなった。
     リンドはその存在さえ知らなかったけど、彼女にもとても興味が湧いた。他の2人と違って、彼女の“作品”を聴く事が出来ないのが本当に残念。

     メンデルスゾーンの絵とアンデルセンの切り絵が、どちらもこれが本職でもおかしくないくらい上手くてとても驚いた。

     普段余り作品と作者を結び付けて考えないのだけれど、リストの音楽のイメージと、本人の描写が余りにもピッタリで笑った。
     作品も本人も、派手過ぎて漫画みたい(褒めてます)。

  • 大好きな中野氏の本。怖い絵シリーズとは違う趣きで、音楽家メンデルスゾーン、童話作家アンデルセン、オペラ歌手ジェニー・リンドを中心としたお話。どの芸術家も作品は知っていてもその生涯は知らなかったため、私にはすごくおもしろい本。

    当時のヨーロッパのユダヤ人差別、裕福層とそうでないものの格差。そういったものが、暗い影を落す。

    録音技術がなかった当時、ナイチンゲールと呼ばれたジェニーの美声をきくことができないのはとても残念。

    今度、じっくりと「マタイ受難曲」を聞いてみたい。

  • スラスラと読み進められました!
    名前は聞いたことあるけどよく知らない偉人たち。彼らも自分と同じ悩める人間だったんだなと。
    個人的に、アンデルセンの猪突猛進でデリカシーのないところが嫌です笑

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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