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この作品からのみんなの引用
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この人は自分に金をくれたのではない。勇気をくれたのだ。そう気付いたとたん、楠堀は札束の山を蹴散らかし、老人の小さな膝に顔をうずめて子供のように泣いた。
俣オジの掌が、頭を撫でた。
「おめえはやさしいやつだ。だがよ、男はやさしいだけじゃいけねえ。強くって、やさしくって、辛抱きくってえのが、本物の男なんだぜ。おめえはまだ若え。しっかり性根を据えて、本物の男になれ。そうすりゃ銭なんざ、勝手に後からついてくる」
― 349ページ -
「ニセモノだよ。俺は賞が欲しくってあれを書いた。過去の受賞作品の傾向を分析して、狙い書きしたんだ。そんなもの、何の値打ちもないさ」
― 266ページ -
乱れ飛ぶ一万円札はすでに紙幣としてのアイデンティティーを完全に喪失しており、早い話が「福沢諭吉の絵の描いてある紙」であった。
― 313ページ
みんなの感想・レビュー・書評
プリズンホテルのシリーズの中では、一番好き。主人公の娘が聡明ながらも素直で、木戸の心を揺り動かすことをストレートに言っていた。あと、木戸が偏屈ながらも、いろんな人の意見を取り入れて変化して行く様を見るのも面白かった。服部と板長の、互いを認め合っている関係も見ていて気持ちいい。この小説は、まるで生き物みたいだなと思った。
プリズンホテル最終巻。
最後はきれいにまとまったなー。
たくさん笑って、泣いて、切なくなって、ほんわかして。
心があったまった本だった。
みんなキャラが立ってていいんだよなー。
どんどん読み進められるんだけど、残り少なくなっていくのが惜しい感じもする本だった。
やくざの大親分が経営するホテルで、客と従業員が起こすドタバタを描いた喜劇。主人公はやくざの甥で小説作家。全4巻で、夏→秋→冬→春と続く。1年以上前に夏秋を読んで、最近冬春を読みました。
んー、、夏秋はとても面白かったんですが、冬春はあんまり面白くナイデスネー。なんでだろう、何が違うのかな。感想も特にナス。
夏、秋、冬、春の計4冊のシリーズ。
極道経営のホテルを舞台に繰り広げられるお話。
自分には縁のない世界の話でおもしろい。
いろんな登場人物の考え方・人生が知れておもしろい。
人情がかくれてておもしろい。
人と人とのつながりが伝わってきておもしろい。
おもしろいんだけどすごく心が温まった小説だった。
喜怒哀楽すべて詰まっています。
泣いて笑って癒やされる。時に「そう来ちゃうの?」とつっこみを
入れつつ楽しく読めました。
小説が面白いものと価値観を変えてくれた作品です。
文庫版の春の解説の中井美穂さんのコメントにあるように
この作品を読んで「つまらない」と言う人とは友人にはなれないと思います。
グズでブスでノロマの富江さんが…やってくれました!
笑いながらここまで読んできて、最後は、泣きました。
もう一度 夏から読み直そうかな。
最終巻なのがちょっと残念でしたが、面白いシリーズでした。本編通じて継母の富江に強気な作家先生でしたけど、最後に子供みたいに「おいていかないで。」と言わせてしまうところが血の繋がりを超えた家族の絆みたいなのを感じてよかった。
この珠玉のシリーズも大団円だぁ。 あまりにも面白かったので、遠くない未来にまた読み返すことになりそう。 笑って泣かせる浅田ブンガクの、まさに最高到達点だ。
「男はやさしいだけじゃいけねえ。強くって、やさしくって、辛抱のきくてえのが、本物の男なんだぜ」
最終巻、読み終えてしまいました。ほんとに、楽しい旅が終わった時のように淋しいです。
まったく、惚れ惚れしちまうような奴ばっかりだったぜい!
これは本当に『鉄道員』や『蒼穹の昴』を書いた人が書いた作品なんだろうか?と思ってしまう作品です。ただ、最後はやっぱり泣かされますね。
任侠団体専用のホテルとそこで働くヤクザな方々と少数派のカタギの人々、そこに泊まりに来る様々な人間。トラブルしか起こらないこのホテルは笑わせてくれるし、うるっとさせてもくれる(やはりラストは電車で読むべきじゃなかった)ほんとにあるなら、泊まりにいってみたいほどです。
どの作品でもそうだけど、浅田次郎の書くヤクザは暴力団とかそういう言葉が似合わないんです。「任侠」ってやつなんです。 日本中のヤクザがプリズンホテルの従業員みたいならいいのにと思ってしまいます。
愛着わきすぎて、感情移入しすぎて涙が止まらない…。これが最後なのがほんとさみしい。
でも、欲を言えばちょっと詰め込み過ぎ、かな。仲おじにも、木戸先生も、お清も、最後だからもっとゆっくり書いてほしかったかも。

登場人物達の心のやり取りを読者が納得するまでやってくれるというのがこの回。また、主人公の成長していく様も面白いところ。全作品を通して読み終わった時に清々しい気持ちになるのがこのシリーズ。ぜひ、ご愛読を...





