白昼堂々 (凜一シリーズ) (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473827

感想・レビュー・書評

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  • 文章は流れるように、心地よくて清涼感のある物語。
    凛一や氷川、省子たちの心情は強かったり激しい場面もあるけれど、あくまで静かで流れるような話だった。
    凛一、氷川、省子、千尋、正午の不確かな繋がりかたの人間関係がなんともいえない。
    時代が1970年代後半。
    もちろんスマホも無ければ、携帯電話すらみんな持ってない時代。自宅に電話しないと、自分からしっかり動かないと連絡すらとれない時代のゆったりした恋愛の流れが穏やかでよかった。

  • この本を手に取ったのは時代の流れもさることながら、自分の大好きな作品に志村貴子先生の「放浪息子」があることがきっかけになったんだと思う。凛一の声がちょいちょい似鳥くんで再生されてしまった。
    作中でひとつ違いの従姉と見分けがつかないくらいに似ている、と描写されている美少年、凛一の思考が可愛らしくて仕方がないと思いつつ、見る人が見れば気持ちが悪いという感想にも繋がるのかな。BLという一言で片付けるにはあまりにももったいない、性別というものに対する思春期の揺らめきが詰まった一冊でした。
    読み終えてからシリーズものと知ったので、残りの3冊も読んでみようかな。

  • 初長野まゆみ、三浦しをんの月魚をもっと濃密にした雰囲気 はやくつづきよみたい

  • 最初の部分は上海少年に入ってたもの。
    最初そのままかと思ったけど、加筆修正。

    BL

  • 先輩や当時尊敬していた人々に長野まゆみファンが多かったので読んでみたのですが、私にはあまりピンと来ず。その後ちょっとした悪戯心で祖母に手渡したところ、私よりよほど祖母のほうが気に入った様子。女性的な感性が読むのには必要なようです。

  • 装画、イラスト共に著者が描いてる。とても上手。

  • 蔵書。凛一に会いたくなって、久しぶりの再読。透明感があって儚くて、とても綺麗。

  • 「凛一シリーズ」第1巻


    中等部へ進級した主人公の原岡凛一は、自分を従姉と間違えてキスした上級生の氷川享介に一目惚れをしてしまう。しかし、氷川はノーマルであり、凛一は自分の気持ちを抑制して付き合うことを覚悟する。

    舞台は1976年の東京。初冬からに翌年の晩秋にかけて、2人の関係が深まっていく様子が描かれる。凛一本人にも決して上手くいくとは思っていなかった関係だったが、叔父の千尋や従弟の正午の登場により、恋の行方は思わぬ方向へ向かって行く……



    自分の感情を押さえ込み、状況や心境を冷静に捉えることが出来る凛一は人前では滅多に涙を見せない。非常に堅固な性格の持ち主だが、身体は脆弱であり、体調を崩して倒れると数日後に病室で目覚めるということもしばしば起こる。
    そんな彼の兄のような存在である千尋は、度々凛一の前に現れては意地悪をするが、氷川との関係を良好に進められるよう後押しをしたりと、良い仲介者でもある。

    氷川に気付かれないようにこそこそと話し合っている凛一と千尋のやり取りからは、好意や信頼関係も伺えてとてもすきです。凛一の考えていることは何でもお見通し。と言った雰囲気も格好良い。

  • 2016.6.22 読了

  • 図書館で借りれました。

    飲み物に例えると:アイスミルクティー
    さらりとしていて甘く、けれど甘いだけじゃない、紅茶の香りも豊かな。

    月魚もそうだけど、これも美しい本。
    ラストのキスシーンは、今までに読んだ全てのキスシーンの中で一番好き。
    真面目で紳士的。けど感情を抑え込んだり、意地っ張りなところもある主人公凛一の人物像も魅力的。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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