草莽枯れ行く (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087474428

感想・レビュー・書評

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  • あっけない最期にジーンとし、
    そして、爆笑した。(1月20日記)

  • わたくし、恥ずかしながら相楽総三という人物を殆ど知らなかったのだが、新選組とは違う側面からみる幕末もたいそう興味深く、時代の過渡期を生きる男たちの生き様に改めて感銘を受けた次第。

    それにしても北方小説に登場する熱き男たちは皆かっこいい。ヤクザな生き方を全うする次郎長も、志半ばで散り行く運命となった総三も、飄々とした中にも男気溢るる龍馬も、幕末という善悪が混沌とした時代において、余りある輝きを持った人物として描かれている。ちらりちらりと登場する土方さんに至っては、そのページを何度も繰り返して読んでしまうほど魅力的で惚れ惚れした。

  • 全2巻。

    赤報隊のお話。
    幕末はあまり好きくないのですけど、そこは北方先生。
    男塾です。
    もうね。
    止まらんのです。
    涙が。

  • 図書館本。史実ふまえてから読まないとえらいことになりそうだけど(笑)、とても面白かった。相楽総三関係もうちょっと読みたいなぁ。

  • 清水の次郎長

    丁にしか張らねえ

  • 相楽総三、それに絶妙に絡んでくる博徒清水の次郎長を中心に土方歳三、坂本竜馬、、勝海舟、西郷隆盛等々の幕末の英傑豪傑が勢ぞろいです。相楽総三を軸とした作品は見たこと無かったのですごく面白かった。

    佐幕派倒幕派、もしくは中立派関係なく皆とても魅力的な描かれ方で、特に後半に進むにつれての相楽に対するそれぞれの思いが、それは友情であったり羨望であったり憐憫の情であったりするんだけど、とても熱くて爽快でもありました。

    この時代志半ばで絶える者こそ大半で相楽だけが特別というわけではないのだけど、伊牟田、相楽の最期のシーンはこっちまで悔しくなる程切なかった。まさに草莽だ。

    主軸が相楽である以上仕方ないのかとは思うけど特に西郷・岩倉の描かれ方は結構容赦ないなぁと思いました。作中で英雄とは多くの犠牲の上に平然と座って事を成し遂げられる者がなれるというような事を言っていたけどあながち間違いじゃないかもしれない、と考えさせられました。

  • 思ったより読みやすかった。
    正義とは、悪とはなんなのか。相楽総三は本当に哀れだけど、
    やはり運命だったのかとも思う。

  • ワショーイ!北方です。北方だから買ったのではなく、相楽総三がでると聞いて買いました。ちょう不純。凄い厚い。文庫です

  • 相楽総三の出てくる幕末小説って珍しいと思った。

  • 明治維新という日本の大きな変換点において偽官軍の汚名を着せられ散って行った赤方隊の話。ああ無情……読み終えた後にそんな言葉が頭に浮かびました。何と言うか、本当に虚しくなるんです。決して悪い意味でなく。でもいい意味とも言い難い。当時の状況は想像するしかできませんが、そこにはきっと様々な熱い意志や想いが籠められていたに違いないのに、それら全てを呆気なく無に帰して淘汰してしまう力の奔流が怖ろしくて悲しいです。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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