- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087475845
感想・レビュー・書評
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金沢を舞台にした短編集。あたしはあんま短編とか得意じゃないんだけど、これは結構面白く読めた。<br>恋愛もののストーリーなんだけど、やはり唯川さんらしく、女の本質というか奥の部分をザクッと描いています。ちょっと病的かも。。。と思える恐さもありだし。友達から宅急便が届く話とか、話のテンポが良くて好きだけど、冷静に考えたら(考えなくても?)オチは恐いし(笑)その一方で、幸せについて考えさせられるような話もあるし。<br>一度に全部読むんじゃなくて、一話づつ分けて呼んだ方が、満足出来る作品かも・・・。<br>2007.1.13 読了
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短編集、女性の病んでいる気持ちがすごく表現出来ている、さすが唯川恵。
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短編集。10人の女性の物語。どの話も美しい。
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「めまい」は女性の内面的・精神的に恐ろしかった気がするが、こちらは生理的・身体的に怖い。夏に読むにはよろしかった。すご、上手い。
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金沢を舞台にした、10人の女性の10話。短編集。題名がどれもきれい。それもあってか、金沢の女性って綺麗そうだなって想像してしまう。
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唯川恵さんは、わりと読んでいる方だと思います。
なんといっても、短編がスバラシイ・・。
(あ、本の装丁がすばらしくて、心惹かれて、本かっちゃったんですけどね。。)
地元に近い金沢を舞台にしているのがまたいいです。
平凡に見える生活の中に潜む、10人の女性の心の深淵。。
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金沢を舞台に繰り広げられる10人の女性が主人公の短編集。内容(「BOOK」データベースより)
美人で金持ちで傲慢で、あの女は昔からいやな女だった。その女の美しい夫を寝取った「私」は…(「いやな女」)。年に一度の逢瀬には、必ず新調した着物を着る「私」。その日だけは、特別の存在になるのだから(「雪おんな」)。月が満ちては欠けるように、女もまた変化する。おもての顔の裏に別の顔を隠しもって。金沢を舞台に、せつないほどに「女」に満ちた10人10話。
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凄い。面白い。収められている十話にはバラツキもあるし、すべての話はそんなに統一性があるわけでは無い。舞台になる金沢も、特に重要な要素になっているということも無いと思う。しかし、あえて統一したものを挙げるとしたら、各章に登場する女性が、タイトルどおりに”どこかが病んでいる”と言えるかもしれない。十話すべてのラストが魅力的である。
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結構ホラーです。
女の心の中って複雑怪奇で狂気な部分、誰しも持ってるのかもしれない…しかしこの本は怖い。 -
<font color="#666666"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087475840/yorimichikan-22" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4087475840.09._SCMZZZZZZZ_.jpg" class="booklog-imgsrc" style="border:0px; width:100px"></a>
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<blockquote><p><strong>美人で金持ちで傲慢で、あの女は昔からいやな女だった。その女の美しい夫を寝取った「私」は・・・・・(「いやな女」)
年に一度の逢瀬には、必ず新調した着物を着る「私」。その日だけは、特別の存在になるのだから。(「雪おんな」)
月が満ちては欠けるように、女もまた変化する。おもての顔の裏に別の顔を隠しもって。
金沢を舞台に、せつないほどに「女」に満ちた10人10話。</strong> ――文庫裏表紙より</p></blockquote>
いやな女・雪おんな・過去が届く午後・聖女になる日・魔女・川面を滑る風。愛される女・玻璃の雨降る・天女・夏の少女 の10篇。
金沢という町が舞台だからこその物語のように思う。
そして、女たちがどの物語でもみな哀しい。哀しさのありようは一様ではないが、漂い出てくる哀しみの匂いはどれも切ないものである。
光だと思っていたものが実は闇だったと気づいたときにはもはや取り返しがつかないような、そんな恐ろしさも底に沈んで澱となっているような気がする。</font>