分身 (集英社文庫)

  • 11639人登録
  • 3.46評価
    • (513)
    • (1437)
    • (2346)
    • (259)
    • (50)
  • 989レビュー
著者 : 東野圭吾
  • 集英社 (1996年9月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087485196

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

分身 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 若く美しい二人の女子大生が、
    利欲と野望にまみれた大人達に翻弄され苦難に遭いながら、
    自分達の足で運命を切り開いていくお話です。

    二人の女の子は育ちも性格も全く異なります。
    函館の大学教授の家庭で育った清楚で可憐な鞠子。
    東京で看護婦の母と二人で暮らす闊達なアマチュアバンドの歌手 双葉。

    住む場所も異なるし、会ったこともない二人の共通点は、
    レモンを皮のまま丸かじりすること。

    ある日、双葉のテレビ出演を機に、二人の運命が大きく動き始めます。
    鞠子は母を火事で失い、双葉は母を轢逃げで失います。

    二人は母の死をきっかけに時を同じくして自分の出生に疑問を感じ始めます。
    それぞれ協力者の力を借りながら、徐々に真相に迫っていきます。

    そこには、出会ったことのない二人を繋ぐ無数の共通項が見えてきます。
    やがて自分の存在価値を見失う驚愕の事実を知ってしまうのです…。

    真相はタイトルで半分ネタバレしています。
    結末も最後は読者の想像に丸投げした感はあります。
    でも東野圭吾の作品てみんなそうでした。3~4冊しか読んでませんが。

    でもでも、登場人物が次々と不幸な目に遭いながら、
    それを次々と乗り越えていく達成感みたいので読ませられます。
    気付くと本作品も一気に読了しました。

    東野圭吾、底は浅い、かも。
    でも、これでもかこれでもかとスキャンダラスネタで読ます
    「哀しみのサディスト」。

  • 長澤まさみでドラマ化されるというので再読。代理出産とか20年前に取り上げている事が凄いですね。そして、抜群のリーダビリティ!この作品で著者の作品にはまり、白夜行で完全に魅了された。最近たまにアレっていう作品があるのが残念。

  • 色々入り組ませても、はじめから結論は分かっていたので。

  • 北海道と東京という違う場所で違う時期に生まれたふたりの女性の外見が瓜二つ。その出生の秘密に迫る医療ミステリー。
    長編だけど途中で読むのが止められなくなる感じでした。怖かった。ホラーのような怖さではなく、医療が人が踏み入れてはいけない分野に足を踏み入れてしまったことによる怖さ。人のエゴから生み出された苦悩や悲しみ。実際にはないことなのだろうが、近い将来、技術的には可能なことなのかもしれないと思うとゾクッとした。不妊治療はあるべき医療だと思うけど、その先は倫理的なストップをかけないとこんな事態がいつか起こっても決して不思議ではないのかも。
    小説としては最後まで描かれていなかったことが少々不満。それでこの先ふたりはどうするのか?どう生きていくのか?そこまでちゃんと描いてほしかった。

  • 氏家鞠子と小林双葉。
    それぞれ北海道・東京に住まう、あまりにもそっくりすぎる女子大生。
    その彼女たちが、自らの出生にまつわる真実を追求していく医学ミステリー・サスペンス。

    物語は、鞠子の「私」と双葉の「あたし」との、それぞれの視点からなる「章」が交互に描かれる構成。
    遠く離れた2つの点が、徐々に一方の点につながりを求め、次第次第にそのつながりが強くなっていく。
    まるで、対極点から始めたジグソーパズルのようです。
    一方の対極点に向かって徐々にハマっていき、最後のピースが埋まるまでの姿を身を乗り出して見守る感覚。
    読み進めるうちに、否が応でも気持ちが高まっていきます。

    章ごとに視点がガラッと変わってしまうので、章の冒頭に、それまでの流れを総括している部分をいくつか用意いただいたのは、作者のご配慮を感じた部分でもあります。

    そして、随所にみられる、「命」や「人間の存在」に関する記載。
    ここでは具体的に触れることはいたしませんが、(本作執筆当時の?)最先端医学に絡む倫理的な問題や、そもそも人間の存在とは?といった点に触れられている部分。
    考えさせられ、大変奥深いと感じました。

    私ごとながら、今年読了100冊目となるこの一冊。
    その節目となる一冊が本作でよかった。
    そう思わせてくれる、良作です。

  • 自らがクローンとは知らずに誕生し、それぞれ別の家庭で育った双子。

    その片割れがテレビ出演したことをきっかけに2人の周囲でおかしな事件が続き…

    なんだか悲しいお話でした。。クローンとして誕生しても彼女らには彼女らの人権や幸せがあるのに…

    鞠子と双葉のお母さんがかわいそう。

  • クローンの話
    そうとは知らず、別々に育った2人が、自分の出生に疑問を持ち、調査を始める話。
    政治とか絡んできたりしてたんだけど、なんとなく中途半端で終わっちゃう。
    結局父さんが全部壊してしまったんだろうか。

  • 途中冗長で少し飽きるところもあるけど、東野圭吾らしい、専門性のある奥深い作品。
    主人公の二人の気持ちの交錯が面白かった。

  • 久々の東野圭吾作品。
    うーーん、まぁテンポ良くちゃちゃっと読めましたが、まぁ…総体的には普通?
    クローンとかなんか実際にももちろんありそうな話だけども、なんだか非現実な感じがなんともしっくりこなかったーーーー
    クローン。いや、意外とリアルにありそうな話なのかな?

  • 遠く離れているけど顔のそっくりな2人の女の子、それぞれの視点で進んでいくお話が2人の心情が同時進行でわかって面白かった☆ラストシーンがすごく好きです。

  • クローン技術を題材にした作品。

    まりことふたばが、自分がクローンなのでは?と気づき始め、その技術の成功例として、科学者たちに追われる。

    コピー元の晶子さんの、二人に対する嫌悪感はわかる気がする。

    自分自身を見る、目の当たりにさせられるのは不快だもの(*´・ε・*)

    ラストはまりこ父がカタをつける。

    自分自身、晶子さんが好きで、コピーが欲しくて妻に黙って産ませたなんて、鬼の所業すぎる。

    責任とって最後は、施設などを燃やすけど、それが冒頭のまりこの家の火災とがだぶりました。

    ふたりは最後に出会うけど、協力して強く幸せに生きていて欲しいです。

  • 筋は本のタイトルにあるとおりで、主人公の女性2人がクローンとして生まれた話。クローンであることは本の初っ端にわかるので、物語の進みがかなりじれったい。だんだんとわかってくるクローンの生まれた経緯は、ひねりなく面白くない。
    最後の最後に、クローンとして生まれた2人の気持ちが出てくるけど、それも詰め込まれた感。作者の言いたいことがそのまま陳腐な言葉になってしまってる感じで、軽い。自分の存在意義的なテーマだけど、これと言った特徴もない。


    ただ最後に2人が出会うシチュエーションは面白い。

  • 紹介文に、現代医学をテーマにしたサスペンス・そっくりな人間がいる…となれば、おおまかな内容は想像できると思います。
    特に奇をてらったストーリーではなく、展開を予想できるだけに「結末でどのように楽しませてくれるのか?」がポイントになるような作品だと思います。しかし、本作の結末について「随分と雑な作りで、何の余韻も残らない」と感じました。
    共感できる登場人物がおらず、お互いの関係性も希薄に描かれているので、結末以降の展開を想像させる要素が少な過ぎます。

  •  この作者さんのデビュー作。

     何処までどう話したらいいのかよくわからない。
     どうレビューを書こうにもネタバレにしかならないからとても書きにくい。

     主人公は氏家鞠子と小林双葉の二人。
     鞠子は、母親を自殺で亡くし、まったく母親とも父親とも似ていないこと、自分は母親に愛されてないんじゃないか、と日々不安に感じている。
     双葉は自分がバンドのボーカルとして、テレビに出たのとほぼ同時期に、母親をひき逃げ事件で失ってしまう。

     実はその二人はとてもそっくりで……という話でした。
     二人が自分の出生の秘密を確かめる為に動き出していろんなことに巻き込まれて行く……

     でね、ですね。
     物語は二人が再会するところで終わるんですよ。
     終わっちゃうの!!
     一番近しい親(と呼ぶべきなのかどうかはわからないけれど)を失った二人が最後に偶然に出会って、物語が終了。
     裏に隠されたものが全て明らかになったけれど、それから二人が未来をどうやって歩いて行ったのか、想像する余地すら与えてもらえないかのように、二人が再会したところで物語は終わる。
     そこが読みながら、二人が出会ったらどうするだろうって気になりながら読んでいたのに、そこが描かれずに終わった……。
     小説の在り方としてはこれでいいんだと思うし、こういうラストにしたい作者さんの気持ちも分かるんですが、思い切り感情移入しながら読んでた読者としては、途中でいきなりぽーんって手を離されて空中に放り出されてたたき落とされた感じがしました。

     なので、個人的にはかなり不完全燃焼。
     不完全燃焼覚悟で読むのであればオススメしますが。
    「あー! 面白かった!!」ってすっきりしたいのであれば他の話を読むことをオススメします……。
     読み終わったのに、読み終わった感がないです。

  • 東野圭吾の「私3部作」二作目


    ラストで主人公の二人が出会うが、「今後彼女たちはどうしていくのだろう」とその後の主人公たちが気になった。
    本書が出版されたのが20年近く前なので、テーマである「クローン技術」がiPS細胞の研究が進んだ現代では少し時代遅れな感じがした。しかし、iPSによって人間を簡単に作り出すことが技術的に可能になったら、この本のようなストーリーが現実のものになってしまうのではないかという恐怖も覚えた。そういう面から考えると科学技術の進歩はいい部分だけではないのかもしれない。

  • ミステリーに分類するのは微妙かもしれない。ただ、謎がいくつもあり少しずつ解決されていく手法は相変わらず上手い。
    けれども、このストーリーは完結していない。終わっていないのだ。ラストは上手い終着点を発見することができず読者に投げっぱなしにしているように感じられた。
    また、二人を捕まえて利用することにも無理があるし、簡単に人を殺す政治家にもリアリティがない。それに、そもそもそんな技術が完成していたのならば世界的な話題になるはず。
    というわけで星3。

  • クローンが実際に自分だったら…?って考えたら、怖くなった。このクローンの双子がその後どうなっていくのか気になる。

  • いわゆる「双子」ではない、同じ遺伝子を持つ、1歳違いの同じ容貌の女性二人の、自分たちの存在の謎を解いていく。
    二人の女性の名前は「鞠子」と「双葉」。
    奇しくも、本書より前に夏樹静子作「茉莉子」を読んでいた。体外受精によって誕生した二人の女性が登場し、そして誕生の謎に疑問を抱くという、ストーリー的に酷似している上に、主人公名も「茉莉子」であり、「鞠子」である。そのため、この「分身」を思い返す際には「茉莉子」とオーバーラップしてしまい、曖昧になってしまう部分がある。
    ただし、決定的に相違しているのが、同じ遺伝子をもつ二人の人間が作られた医学的手法、片や純粋な「体外受精」であり、片や不純な「核移植」である。
    認知されていない核移植により誕生させたクローン人間を、さらなる己のエゴのために利用しようとする人間たち、誰が善良で誰が悪人なのか、難病を克服させるためには必要悪といえる研究であったのか否か。
    当事者にとって、モラルを排除することが大きな罪悪だと責めることができるのか。様々な観点から多くの問題が提議され、考えさせられ、いろいろな意味でかなり高度な読み物であった。

  • 久しぶりに読んだ東野作品。
    会社の上司からだいぶ前に貰ったのを放置してました。。。
    面白かったし、最後の最後まで展開が読めませんでした。

  • クローン人間として生まれた二人の女子学生が、自分の出世を探っていくストーリー。
    交互に語られるので、それぞれの視点からせまっていくことができておもしろい。
    登場人物も、なにか裏がありそうに思えて、それがまたおもしろい。
    主人公たちとともに少しずつ真実にせまりながら、人間の命についても考えさせられました。

    クライマックスはぞくぞくしました。

  • 親のエゴで子供の人生や周囲に大迷惑な話。

  • なかなか難しい本でした。そして、切ない。

    レモンをかじる描写が度々あって、そのシーンが好きでした。
    そして主人公の一人が、赤毛のアンが好きと言う設定も良かったです。

    過酷な運命にさらされた双子の物語。それも凄い美人の双子です。

  • 鞠子と双葉、二人の主人公が自分たちの出生の秘密に迫っていく過程を交互に展開していくサスペンス。 続きが気になってどんどんページをめくってしまいます。 家族について考えさせられる作品。

全989件中 1 - 25件を表示

分身 (集英社文庫)に関連するまとめ

分身 (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

分身 (集英社文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

分身 (集英社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

分身 (集英社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

分身 (集英社文庫)の単行本

ツイートする