ママ・グランデの葬儀 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087600797

感想・レビュー・書評

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  • ふと立ち寄った古本屋で、絶版文庫を発見。160円ほどで買えてほくほく。ウキウキしながらページを繰ったのだけれど、読んでいるうちに、救いのなさにだんだん元気がなくなってくる(苦笑)。

    短編集ですがすべて「百年の孤独」と同じ架空の町マコンド周辺を舞台にしており、テーマも手法も百年の孤独とは違うけれど、スピンオフ的な感覚で読むとまた印象が違うかも。

    自殺する鳥と100歳近い神父さんの奇妙な言動がいちばん“ガルシア・マルケスっぽい”気がする「土曜日の次の日」と、百年の孤独のテイストに近い気がする表題作「ママ・グランデの葬儀」、リアリズムなんだけど、お腹の中にきのこが・・・とか考えちゃう大佐がやっぱりラテンアメリカ的(※個人のイメージです)だと思ってしまう「大佐に手紙は来ない」が好きでした。

    ※収録作品
    「大佐に手紙は来ない」「火曜日の昼寝」「最近のある日」「この村に泥棒はいない」「バルタサルの素敵な午後」「モンティエルの未亡人」「土曜日の次の日」「造花のバラ」「ママ・グランデの葬儀」

  • ノーベル賞作家、ガルシアマルケスの絶版文庫。実家より拝借。今回は短編集。実は他の作品はいくつか読んでるのに、『百年の孤独』未読なのだけれど、この短編集の舞台は『百年の孤独』と同じ町らしいのです。早く『百年の孤独』読まんとなー。人に聞くところによると、同じ名前の人が出てきてややこしいとかなんとかで、なかなか手がでない。

  • どの話でも、登場人物は誰にも助けてもらえない。ひとりで穴に落ち込んで、そこから出られない。太陽は暑すぎるし雨はやまない。なんでこんなに非情な世界ばっかり書くんだろう。自分の日常が甘ったるくてウソみたいに感じるくらいだ。

    「ママ・グランデの葬儀」以外は、ひらひらのないくっきりした文体で、読んでいて気持ち良い。女の人の芯が強いのもいい感じ。

    「大佐に手紙は来ない」の「出る家を間違える幽霊」のエピソードが、にやりとさせられて妙に心に残った。

  • かたりさらりとした乾きめの文体。これはこれで面白いではないか。

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