- Amazon.co.jp ・本 (568ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087606034
感想・レビュー・書評
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アメリカ西海岸、サンタバーバラが舞台となっている。主人公が動き回るタイプなので負傷やら恐怖やら、結構ハード。
裏表紙:私の名前はエヴァン・ディレイニー。職業はとりあえず作家。一応、弁護士資格あり。彼氏?ものすごくハンサム。その自慢の彼ジェシーと、彼の親友をひき逃げした男が3年ぶりに姿を現した。にくいそいつを警察に突きだそうと、あちこち探っていく内に、他にも人が殺されて、とんでもない企みが浮き彫りになり・・・。エドガー賞受賞も納得のサスペンスシリーズ、集英社文庫で登場。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
違う出版社から出ていますが「チャイナ・レイク」に続くシリーズ2作目。
ヒロインのエヴァン・ディレイニーは弁護士資格を持つ新進SF作家。
前作で預かっていた兄の幼い息子は兄の元へ戻ったので、ちょっと寂しいところ。
恋人ジェシーとの結婚準備に忙しいが、勝ち気でボーイッシュなエヴァンにはドレス選びなどあまり柄ではない。
従姉妹のテイラーが夫の赴任で近くに住むことになり、派手で強引な従姉妹のやり口に悩まされることに。
ジェシーは3年前に車でひき逃げされて重傷を負い、車椅子の身。そのときに親友アイザックを失っていた。
ひき逃げして国外逃亡した犯人フランクリン・ブランドが何故か舞い戻ってきた!
仕事で出かけた企業の仮装パーティ会場近くで、二人は目撃する。
ブランドは確かにその企業「マコ/テクノロジー」の元部長だったが、今頃何故?
親友の兄アダムは激昂。
ジェシーとアダムはアイザックと3人で水泳選手のチームだったのだ。
ブランドは逮捕されるが、難なく保釈金を積んで保釈される。
妙な動きを見せるブランドをエヴァン達は協力して尾行、州外に逃亡しないように見張ることに。
裏社会の人間まで関わっている様子で、エヴァン達は警察には邪魔者扱いされ、FBIも事情調査に押しかけてくる。
何か事情が…?
FBIに付きまとわれるジェシーには、何か秘密があるらしい。
それに絡んで過去の恋愛を知ったエヴァンは嫉妬を抑えきれず、緊張の最中に思いがけない溝が出来てしまう。
あれほど愛し合っている二人だったのに…
さて?
1作目ほど無茶派手ではないけれど、ドラマチックな読み応え。
鮮やかな描きっぷりで、思いがけない展開にも納得がいきます。
スティーヴン・キング激賞だけのことはある?
俗物な従姉妹の催したブライダルシャワーに困惑したり、のんきな受付嬢がその仕事を手伝うことになるなど、ちょっとした面白みも。 -
サスペンスの本だと読んでいたら恋愛要素で気力を全部持っていかれた。
ふぅ。
次から次へと主人公達が窮地に追いやられていくので
ドキドキ不安の連続で心臓がいたい。
前作から国家権力達が主人公達を全くもって助けてくれないので不安になる。
全くヒトの話を聞いてくれないが
そんなものなの…。
超有能な探偵を召喚したくなる。
エノさんとかではなく、
優雅に謎を解くポアロかルパン(根回しのできなさそうなホームズは除外)、
もしくは破壊力のあるHM卿。
とりあえず、○○が悲惨な最期を迎えてくれてよかった。 -
飛んでから考えないヒロインが最初から騒動を起こして、このシリーズの世界になんなく突入。
このシリーズはヒロインのキャラがとにかく立ってて、すぐ殴り込みをかけるのだが、本作ではヒロインだけでなく、恋人、その友人の3人が代わりばんこに殴り込みをかけてるような印象だ。
途中、随分と乱暴な展開なのでいらつくところもあるが、読後感は妙に満足度が高い。 -
作家一本では食べてゆけず資格を生かして弁護士仕事もしているエヴァンが主人公。婚約者のジェシーは本職の弁護士、3年半前に山道を友人と自転車で下っていて轢き逃げに遭い車椅子生活(友人は死亡)。まったく素人のこの2人が逃亡先から戻ってきたひき逃げ犯人(大手のネットセキュリティー会社の部長)を見かけ、勝手に追跡して市民逮捕しようとしたり、保釈された後には勝手に尾行したりとメチャメチャな展開に。大手企業の部長とはいえ轢逃殺人の犯人は野放しだし、何の脈絡もなくザ悪役みたいな黒幕の男と手下たちが登場したり、轢逃事件を担当してくれてた実直な刑事が殺され容疑者扱いされたり、エヴァンが元スパイの夫婦から突如自伝のゴーストライターを依頼されたり、展開が大胆過ぎてついていけないうちにえー!そんなオチってあり?!という感じに真相が判明。元スパイが突然接近してきたことについては一応あとで説明がされてそうだったのかと思ったけど、それもとってつけたようで無理がある。率直に言うと「すごいですよ」と言われてジェットコースターに乗ってみたものの、何が何やらわからないうちに終わっちゃってほとんど楽しめなかった、でも確かにすごいはすごかった、という読後感。まったく好みではありませんでした。エドガー賞を受賞したという1作目『チャイナ・レイク』だけハヤカワから出てるせいもあり勘違いしてシリーズなのに2作目から読んでしまったのがアダになったのかもしれない。集英社の翻訳もの、これまではかなり好みの作品が多かったのに残念でした。
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映画だ!
映像が浮かびまくりです。
これってすでに映画化されてるんじゃないの??
ドキドキハラハラでおもしろかった。
女性の心理も確信ついてる感じでした。 -
うーん。シリーズ二作目から読んだせいか、人物関係がなかなか把握できず、しかも登場人物が多くて、しかも敵か味方かよくわからないという展開で。わたしにはちょっと複雑すぎた?それと、なんだか、なかなか雰囲気がつかめない感じでノレなかったような。ストーリーとしてはシリアスっぽいのだけれど、それにしては主人公の女性がやたら口が悪かったり、無鉄砲だったり。いまひとつ親近感がわかないというか。なんでだろ。その主人公、弁護士資格があるSF作家っていうんだけど、そうである意味がないような。ストーリー展開は早くて、主人公は次々次々ありえないほどアクションシーンをこなしているような感じで、確かにハラハラドキドキはするけれども、なんだか日常生活がなくて落ち着かないような。シリーズを読んでいくとだんだんなじんでいくのかなー。三作目を読もうか迷う……。
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SF作家であり弁護士資格ももつエヴァン・ディレイニーが主人公のシリーズ第二作。今作以降は集英社文庫から出る模様。3年前、恋人のジェシーと彼の親友をひき逃げした男が姿を見せた。早速、追跡を開始する二人だが、次々と事件が発生し、物語は思わぬ展開になっていく。とにかく事件がてんこ盛りで、しかも途中で登場人物同士の関係が分からなくなりました。勢いだけで読んで、後には何か残るかな・・・という作品。
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『チャイナ・レイク』の続編で、前作にあった、よく言えば大陸的で悪く言えば大雑把な感じから一転、理知的なものに。プロットも複雑でボリュームも満点で前作以上に楽しめる仕上がりになっていました。