闇からの贈り物 上 (集英社文庫)

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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087607048

作品紹介・あらすじ

シアトル郊外の高級住宅街で起きた一家惨殺事件。やがて容疑者として浮かぶキャメロンは、彼の弁護人と被害者とともに悲惨な過去を共有していた…。女性刑事マディスンはキャメロンを追うが、捜査は難航を極める。

感想・レビュー・書評

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  • 新米女刑事の印象が鮮烈なデビュー作。
    作者はイタリア生まれでロンドン在住、映画関係の仕事をしていた女性。

    アリス・エレノア・マディスンは、シアトル市警の刑事。
    念願の殺人課に配属されて間もなく、尊敬する上司のケヴィン・ブラウンから多くを学ぼうと張り切っています。
    高級住宅街で一家惨殺事件が起こる。
    そこは、マディスンの住む家から、ほど近かった‥

    指名手配犯キャメロンの犯行かと噂されますが、確たる証拠は何もない。
    キャメロンは大量殺人鬼とも言われるが、サイコキラーというよりは殺し屋に近い?
    キャメロンの視点からの描写も一部まじり、独特な雰囲気があります。

    主人公のマディスンは母を早くなくし、ギャンブラーの父とは決別。正義感が強く、意志がはっきりしている女性。
    天性の刑事ですね。
    楽しみなヒロインです☆

  • 宮部みゆきさんが、主人公アリスの人物造形がすばらしい、と帯で絶賛していましたが、偽りなし。ミレニアム・シリーズのリスベット・サランデルを思わせるような個性的なヒロインでした。わけのわからない状況で異常な事件が巻き起こる前半は、背景がわからないままに「あの事件の被害者」である誰々であるとか、「例のあの犯罪者」というキャメロン(カーソン・ライダーシリーズのジェレミーみたいな感じの存在)、とか、共通認識のないまま内輪話をされているようなモヤモヤ感にさいなまれましたが、ヒロインであるアリスの冷静な分析に寄り添いながらなんとか読み続け、後半になると、「あの事件」「例のあの」というところが次々明らかにされて、うわー、うわー、そうかそうだったのか、、、と、前半モヤモヤしていた分だけ余計にページをめくるのを止められない感じになってあっという間に読了。事件は陰惨で猟奇的なものばかりだし、痛そうな描写はいっぱい出てきますが、犯罪者が同時に被害者であったり、法に基づき職務を全うをする刑事や弁護士が合法であっても他人を傷つけていたり、倫理に基づき行動するのに法を犯していたりと、リアルな構成になっていて、大変読み応えがありました。面白かったです。主人公アリスのパートナーであるブラウン刑事は、スリーパインズのガマシュ刑事を彷彿とさせる人物でしたし、続編がもしあるなら、是非とも読みたいです。

  • 最初は「あたり」かなー。と思ったけどやっぱ間違いで(自分の中で)五分の四くらいから全然頭に入ってこなくて、下巻はないかなあ。

  • 作者はイタリア生まれ。英語圏に住むことに憧れて、高校卒業後ロンドンに渡る。その後、映画の編集助手や、数多くの小説の編集に携わり、本書が小説家デビュー。舞台はアメリカシアトルで、主人公はシアトル市警殺人課に配属されてまだ一ヶ月にも満たない女性刑事。

    あらすじ
    シアトル郊外、弁護士の一家が殺害される。額には十字架、ドアには「13日」の文字があった。関係者は共同経営者の弁護士クイン。容疑者として浮かんだのは、彼が弁護を務めるキャメロン。彼は過去に何人も殺害した容疑がありながら逃げおおせている。さらに、彼ら3人には子どものころ、誘拐され、クインの弟が殺害されるという過去があった。

  • サスペンスなので、比較的早い時期から真犯人(っぽいと思われる人)側の話も出てくる。今後過去の話がどう絡んでくるのか気になる。
    ストーリーは面白いのだが、訳が直訳すぎるのか、イタリア小説の書き方の問題なのか、文章が軽くていまいち入り込めない。

  • 読売新聞書評で宮部みゆきが手放しに褒めていたけど、面白さが分からなかった。映像なら演じる女優の個性次第で楽しめるかもしれないけど、文学としては物足りない。

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