星に願いを、そして手を。

著者 :
  • 集英社
3.36
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本棚登録 : 749
感想 : 86
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087710373

作品紹介・あらすじ

中学生の頃、四人の親友を繋げていたのは「宇宙」への果て無き好奇心だった。一度は離れ離れになった彼らは大人になり、大切な人の死をきっかけに再会するが──。16歳の著者が描く、青春群像劇。

感想・レビュー・書評

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  • 先ず、これを書いたのが16歳の現役高校生って事にビックリで、明日は(正確には今日ですが)仕事だと言うのに思わず一気読み、結果現在01:56です^^;

    幼馴染かぁ...やっぱり良いもんですね。

    それに私も中学生の時に夢中になった星空にプラネタリウム。

    いやぁ〜青春です。

    4人の幼馴染の成長物語、そして大人になるといつの間にか忘れてしまっている「夢」。

    大人になってから再開した4人は昔の懐かしき思い出と共に「夢」を追い求める事の大切さに気づいていきます。

    ちょっぴり甘い恋の予感も感じさせられるましたが、「青春」「友」「夢」...

    忘れていたものを思い出させてくれる温もりのある一冊でした。

    説明
    内容紹介
    「小説すばる新人賞」史上最年少受賞

    大人になった僕たちの、“ 夢"との向き合い方。
    16 歳の現役高校生が描く、ストレートな青春群像劇。

    中学三年生の夏休み。宿題が終わっていない祐人は、幼馴染の薫、理奈、春樹とともに、町の科学館のプラネタリウムに併設された図書室で、毎年恒例の勉強会をおこなっていた。そんな彼らを館長はにこやかに迎え入れ、星の話、宇宙の話を楽しそうに語ってくれた。小学校からずっと一緒の彼らを繋いでいたのは、宇宙への強い好奇心だった。宇宙の話をするときはいつでも夢にあふれ、四人でいれば最強だと信じて疑わなかった。時が経ち、大人になるまでは――。
    祐人は昔思い描いていた夢を諦め、東京の大学を卒業後、故郷に帰り、公務員となった。そんな祐人を許せない理奈は、夢にしがみつくように大学院に進み、迷いながらも宇宙の研究を続けている。薫は科学館に勤め、春樹は実家の電気店を継いだ。それぞれ別の道を歩いていた彼らが、館長の死をきっかけに再び集まることになる――。
    第29 回小説すばる新人賞 受賞作


    【著者プロフィール】
    青羽・悠(あおば・ゆう)
    2000年、愛知県生まれ。現在、高校二年生。
    内容(「BOOK」データベースより)
    大人になったら僕たちは、“夢”と向き合う。中学三年生の夏休み。宿題が終わっていない祐人は、幼馴染の薫、理奈、春樹とともに、町の科学館のプラネタリウムに併設された図書室で、毎年恒例の勉強会をおこなっていた。小学校からずっと一緒の彼らを繋いでいたのは、宇宙への強い好奇心だった。四人でいれば最強だと信じて疑わなかった。時が経ち、大人になるまでは。それぞれ別の道を歩んでいた彼らが、大切な人の死をきっかけに再び集まることになる―。第29回小説すばる新人賞史上最年少受賞作。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    青羽/悠
    2000年愛知県生まれ。本作で第二十九回小説すばる新人賞を受賞して、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 16歳現役高校生による、小説すばる新人賞受賞作。
    館長の死をきっかけに閉館することとなった科学館。そこで再開したかつての幼なじみたち。
    みんな一緒に宇宙に憧れを抱き続けてきたはずが、ぎくしゃくしたままそれぞれの道で大人になってしまった彼らは、何かを取り戻すかのようにまた科学館に集まり、そこに残されたままの謎を解き明かそうとする。

    夢に破れた人、夢を諦めた人、夢を忘れた人、夢を迷う人、夢がみつからない人。
    ”夢”というものが持つパワーや大切さ、苦しさや輝かしさを改めて思い起こさせてくれる物語でした。
    あまり作者にはとらわれたくないのですが、やはり現役男子高校生のもつ弾けるような生命力を感じざるを得なかった。
    文章はまだまだ未熟で荒削り、小説としての完成度もそう高くは無いもしれない。
    けれど、作者が感じていること、伝えたいこと、きっと書かなければならなかったことが強く強く光を放っている。
    そういう光に触れられたのが、読者としてはただ嬉しく思えました。

  • 途中まではみんな同じ夢、場所に向かってると思っているものだけどある日突然どこかで違う場所に行ってしまう。突然1人になっている気がして怖くなるんだと思う。
    それは、夢に向かってるもの夢を諦めたもの夢にやぶれたものいろんな人がいるからだと思った。それはどの時代になっても変わらないことなんだなと感じました。沢山考えさせられる本で悩んでいるときに読むと心が落ち着くような本でした。
    この本に出会えよかったです。

  • 作者の年齢を売りにする小説がちらほらあるけど、この本は何も知らない状態で読んでも面白いだろうと思った。

  • 夏休みいっぱいで閉館が決まった町の科学館。
    そこにあるプラネタリウムに関わる三世代に渡る友情と宇宙への思いを、教え子世代、孫世代の両方から描く。
    教え子世代は、それぞれ社会人として暮らし始めており、高校時代の夢を追っているもの、あきらめたもの、それぞれの思いで科学館の閉館に臨む。そこに、館長の孫で現役高校生も絡み、自分達が本当にやりたいことを模索する。それは、館長たちの若き頃の姿と同じであった。

    現役高校生による小説すばる新人賞。なんだか、どこかコミック読んでいるような気になるストーリーだった。今時好まれる話なのかなあ。

  • 借りる本に悩んで、目立つよう陳列された中から選択した1冊。
    文章読んでて若いな、と思い途中で調べたら、現役高校生が書いた本という事で納得。
    序盤(成長して)から幼馴染の女の子2人とも言動が幼すぎると感じていたけれど、読み終えて全体的に人に厚みがないと感じる。
    登場人物ひとりひとりに、実在するんだと思わせる重みが欲しい。

    夢をもつのも、持ち続けるのも、叶えるのも難しいというのがテーマだが、人が軽いのでのちらもフワフワした印象を受ける。
    同年代なら心に響くかもしれない。

    すばる賞受賞作品というのも途中で知ったが、私の好きな作者も受賞している賞なので、どうしても比較してしまう…
    しかし若い才能は素晴らしいし、今後も頑張って欲しい。

  • 夢を見ることは、現実を知ることなのだろう。
    夢には希望に満ちいてるような気がしていたのに
    現実にはそうでないということを
    人はいつ知るのだろう。

    そんなことを考えた話だった。

    しかし、文章の繋がり、
    場面転換とともに変わる一人称。
    やや整理されていなくて、
    作者においていかれることが多かった。

    主要登場人物4人の今いる立場がどういうものなのか、
    というのがどうも漠然としていたのは
    作者の年齢を考えると無理もないのかもしれない。
    16歳、経験値が圧倒的にない。

    今後の作品でどんな風に変わっていくのか、
    また変わらないもの、守り続けるものは何なのか、
    楽しみです。

  • 大人になると若いころに悩んでいたいろんなことが小さく見えたりする。なんであんなことであんなに悩んでいたんだろう、と。でもその時にはその悩みが自分の全てを占めているとしか思えない。そして解決されなかった「その時」をこころのどこかにひっかけたまま誰もが大人になっている。良くも悪くも、それが大人になるということ。
    同じ時間を過ごした仲間がたとえば何かがあってバラバラになったとしても、きっかけがあればまたもとに戻る事が出来る、そんなひとつの安心をこの物語は見せてくれる。
    幼馴染がいつまでもずっと同じ関係ではいられない、という現実を私たちオトナは自分への言い訳にしていないか。青春の渦中にいる作者だからこそ描ける「今と未来」は、青春を思い出の一つとして平面に押し込んでいる私たちへの熱い挑発なのかもしれない。

  • 16歳で書いたこの小説を筆者は今、答え合わせできる年齢になったんだろうな、と思いました。

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著者プロフィール

2000年、愛知県生まれ。2016年、『星に願いを、そして手を。』で第29回小説すばる新人賞を史上最年少で受賞して、作家デビュー。著書に、『幾千年の声を聞く』(中央公論新社)、『青く滲んだ月の行方』(講談社)など。

「2023年 『凪に溺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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