風花

著者 : 川上弘美

• 集英社 (2008年4月4日発売)

感想・レビュー・書評

[あんこさんの感想 · 2022年4月18日]

友人がもやもやしたとブクログに記していたのを見てどれどれと購入。読んでみた。

ツイッターでよく夫婦のもめごと（主に夫のグチ）が炎上しているが、クソリプといわれるリプライに「そんなにいやならなぜ結婚したのか」「離婚すればいい」などの短絡的なリ
プがつく。

結婚とは夫婦を続けるか離婚かという単純なもので切り離せない呪縛とも家族ともいえる不思議なものだ。

…というのが、大変よくあらわされている本だった。

ただ★2つにしたのは主人公（女性、サレ妻）にイライラさせられたから。

本当は自分の本音が分かっているくせにおうむがえしをしてみたり、この女性は大層したたかだなと感じた。気弱でどっちつかずのふわふわした妻を演じているように感じた。

[おりーさんの感想 · 2022年4月9日]

階段を一段登るのにものすごーく遠回りをしてるような。不倫されているのに明確な態度が取れないでいる主人公に終始イライラするし、結局結末どうなるのか気になるのに決定的な出来事がいつまでも起きないしで、何故か読むのをやめられない不思議な作品だった。

主人公にイライラしてたけど、会話や感情の瞬発力低めな所は自分にもある。こういう所が周りをイライラさせてんのかな…となんか身につまされた。
もっとサバサバしていたかった。

不倫の旦那は最低だし最後もどうしたかったのか。

[にゃにゃだまにゃーさんの感想 · 2020年9月22日]

この本の主人公はかなり嫌い。なのに読んじゃうんだからこの本すごい。ほんとに嫌いすぎて呪いたいほどなんだけど、そこまでおもうということは、好きになっちゃったのかもしれない。いやでも、嫌いなの。

[れみさんの感想 · 2019年8月29日]

夫の不倫から始まる物語。

専業主婦だった主人公が、仕事をし、アパートを借りて家を出て、自立する。
あんなに好きで執着していた男を手放すということ。
離れる決心をすること。
時間がかかるし、大変なことなんだ。

夫婦って難しい。結婚なんてしない方がきっといい。

自分が不倫しておいて、一時期は開き直って妻に散々ひどいことをしておいて、最後は別れたくないとか。どこまでも勝手でクズで胸糞悪いけど、それでもパッと離れられないなんて、結婚とは呪いなのかもしれない。

[こじまるさんの感想 · 2013年8月17日]

それなりにぱーっと読める内容。
主人公ののゆりにあまり感情が移入できないというか、ふわっとした存在。
旦那との関係も結果的にふわっとして終わったので、読了感が結果ふわっとってところかな。

[halさんの感想 · 2013年8月6日]

嫌いなタイプの主人公だったので、読んでる間中イラついていた。
イメージ的には、リネンが好きで『おうち』が好きでひらがなで喋ってなぜか度を越した内股で、勿論『お野菜』『おうどん』とか言ってそうな女。
私の性質によるのだろうが、この話から読み取れることは何もない。

[たさんの感想 · 2012年11月10日]

40代の主婦が夫の浮気になんやかやといった内容。
この主人公の主婦がキマッテル。
キレッキレの川上弘美じゃなくて読んでてこちらが不安になるような川上弘美。

[yuusou21さんの感想 · 2012年10月27日]

のゆり、という名前の子どもがいない、夫に浮気された、でもふわふわと生きている女性が主人公

角田光代が紹介していたので…

でも、どうも合わなかった
残念

[mouselovescheeseさんの感想 · 2012年8月9日]

うーん、川上弘美さんってこんな感じだったっけ？というのが一番の印象。
私の経験値不足かもしれないけど。
主人公の気持ちがわかるような、わからないような・・・
そして、主人公の気持ちを描くのにここまでの長さ、エピソードが必要だったのか・・・ちょっと途中しんどくなった。
女性たちのそれぞれの生き方は、面白かった。

[hiromickeyさんの感想 · 2012年7月29日]

のゆりの気持ち、最後までよく分からずでした・・・
卓哉への想いにも、真人との関係にも、？を抱えたまま読み終わってしまった感じです。
私自身の経験値不足・・・？

著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」（芥川賞）『神様』（紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞）『溺レる』（伊藤整文学賞、女流文学賞）『センセイの鞄』（谷崎潤一郎賞）『真鶴』（芸術選奨文部科学大臣賞）『水声』（読売文学賞）『大きな鳥にさらわれないよう』（泉鏡花賞）などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」