ここに消えない会話がある

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713053

感想・レビュー・書評

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  • 今まで読んだ山崎ナオコーラの作品では一番好き。
    なんてことない言葉だけど、
    それぞれのキャラクターがちゃんと生きている感じがした。

  • なんて事ない日常。
    でもその積み重ねが人生。

  • なんでもない日常。でもところどころに入る言葉にすごく共感する。自殺の人の話は本当になるほど、と思った。何かできたらよかった、何か話してくれれば変わったかもしれない、という言葉は過ぎたところで考えたって何の意味もないことだし、たとえ何かあっても結果はかわってなかった。悲しいけれど、そういうものなんだろうな。この人の本はこれから読んでいきたい。ふたつめの話もとても好き。

  • ナオコーラさんの長編が読んでみたい。800ページくらいの。

  • 2010/2/18

    広田好きかもなぁ~

    そこまで会社に忠義立てすることなんてない。
    辞めたらいくらでも他の人生がある。
    転職なんて簡単なこと。
    それがたとえ上手くいかなくたって、
    生きてさえいれば、
    なんとかならないことなんてない。

    いま私が考えていることがいっぱいつまってた。

  • 表題作「ここに消えない会話がある」より同時収録の「ああ、懐かしの肌色クレヨン」の方が好き。
    不毛な恋にがんばる姿がかわいい。ちょっと大胆にがんばってみても届かないところがいい。デートで藤田嗣治展に行っちゃうところもいい。男が自分のぶんのチケットしか用意してなかったところはなおいい。
    クレヨンに今は「肌色」がないなんてねぇ。初耳!
    淡々しているけど、相変わらず読んでて心地よくなる話だと思った。
    装丁の食パンがおいしそう・・・。

  • 初めて読んだナオコーラ本
    さらさらと読みやすかった

  • 図書館の新刊の棚に見つけました。
    ナオコーラさん新作出てたんやぁ~。ってことで借りました。
    ここに消えない・・よりも、「ああ、懐かしの肌色クレヨン」のお話の中の空気のが好きかもです。

    ちょうどその際借りた雑誌「BAILA」にナオコーラさんのインタビューが偶然載ってました。

    ナオーコラさんが語る、この本について。

    ・仕事中、ふわって生まれる雑談って、実はすごい奇跡
    ・お仕事小説を書いてみたかった
    ・作家になれてワーイと思ったのは、デビューして1,2年だけで、そのあとは、なんか思っていたのと違うとか、私の本がこういうふうに受け止められると思わなかったとか。次はどんなものを書いたらいいんだろうってすごく考え始めちゃってつらくなったんです。10年後につながるとか、お金のためにというのはなんか違う。社会に役立つというまっすぐな線も引けないし。
    次につながらなくてもいいやって考えたらすごく楽になれたんです。結局仕事というのは、毎日の小さい喜びや自分なりのプライドが積み重なっていくもので、そんななかでちょっとした会話が生まれ、そして日々が過ぎていくものなんだ、って。(略)ふとした会話を楽しんだり、プライドを持ってこの仕事を私は頑張ったみたいな一瞬があれば、それでいいし、それが幸せにつながるのかなって・・・。
    ・小説って文章だから理屈っぽくとらえられがちですが、なんとなくふわっとするとか、きゅんとするとか。そういう面白さもあると思うんです。私の小説も、絵や音楽みたいに、理由はなくても”なんとなく好き”みたいな好きになり方をしてもらえたら、うれしいなって思います。

    ☆気になったぶぶん。

    ・人を傷つけるような、恐ろしい言葉を見ないとつながっている実感がないっていうのは、セックスでしか愛を感じることができない人と同じで、本質をさけている気がします。なんとなく不安で、無法地帯を覗きたくなっちゃっているだけなんじゃないですか?
    ・相手とたくさん会話した方がいいですよ。理解してないんじゃなくて、ちょうどいらいらしてたときに、掃除してない、とか口から出ちゃっただけなのかも。その人も仕事と家事が上手くやれなくて自分でいらいらしてたのかも。
    ・生きるのが面倒なのは、不幸だからではなく、生半可な幸せと堪えられそうな不幸が交互に訪れるからではないだろうか。
    大した絶望ではない絶望が降り注ぐので、大した諦念にも辿り着けず、面倒なのに面倒とも思えず、知らぬうちに生き抜いてしまうのかもしれず。
    もしも、不幸になれるのなら不幸な方がいいのだ。不幸ならば人生を嘆いていれば済む。楽ではないか。
    ・上から優しくされるくらいなら嫌われる方がマシだ、と思います。(岸)
    ・生活なんて、面白ければいいんだよ。(魚住)
    ・有名大学を出て、頭が切れて、かっこいい人は、自分と気の合う人とだけ仲良くしながらも、成長したり、幸せになったり、できるのかもしれません。でも、私は違う。四流大学を出て、資格はひとつも持っていません。頭は悪いし、一生懸命話しても『言っていることの意味がわからない』と聞いてもらえないことがしょっちゅうです。手持ちのカードがゼロなんです。でも、私は生きていたい。仕事を見つけたり、愛してくれる人を見つけたりしないと、生き抜けない。気の合わない人とも話して、駄目な人を愛し、愛されないと、私は寿命をまっとうできないんです。」
    「そう。『気の合わない人とも話したい』というのはきれいごとではなくて、切実なことなんです。そうしないと私は、もうすぐ死んでしまう。
    ・広田の良さは、半年くらい一緒に働いてみないとわからないのだ。

  • 2010年1月21日(木)、読了。

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著者プロフィール

1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。

「2019年 『ベランダ園芸で考えたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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