- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714593
感想・レビュー・書評
-
作風がいつも似ている湊かなえ作品。一人称での語りで構成されているのも登場人物の嫌らしさや救いの無さも健在。でもグイグイ読ませるのもまた同じ。春に映画やってたのね。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
マスコミに迎合してしまう証言者たち。ネットも絡め得意の一人称の積み重ね。人の心って怖いね。人は口が二つあるという。本音がSNSで漏れ出す。
-
「人間の内面を描く」というのは、「醜い人間を描く」のとは違うんだよなー。すごく醜いんだけど、つまんない。
-
久しぶりに湊かなえさんの本を読んだ。
このインタビュー形式は読みやすかった。
関係者のそれぞれの独白(みたいなインタビュー)で物語が進んでいくのは、そういえばこれが湊かなえさんの小説だったな、と思い出させてくれた。
SNSのやり取りとか週刊誌や新聞の記事とか参考資料として巻末にあるのが面白かった。
ちゃんと各章の終わりに参考資料1とか書いてくれているのが親切。照らし合わせて読み進められる
あとから参考資料の存在に気づいたら悲しいから。
事件の被害者だけでなくて、誰も救われない(週刊誌の記者でさえ)のがイヤな感じ。でもイヤな感じも湊かなえさんの持ち味なんだけど。
結局一番加害者が掘り下げられないで終わってるのが消化不良。加害者の闇ももっと知りたかった
また別の湊かなえさんの作品も読んでみようっと。 -
コテコテの古典ミステリかと思うようなタイトルの中身は、SNSでの「コミュニケーション」が当たり前となっている現代の中で増幅するヒトの言葉の不確かさと、多面的な感情の表現でした。
湊かなえさんならではの、独白(正確に言えば今回はインタビュー形式)で綴られる作品。それぞれの一人称が、独りよがりな語りをし、それが捻じ曲がった事実を紡ぎあげていきます。
ヒトが勝手で、悪意なくとも誰かを陥れてしまう可能性があることはこの作品で知るべきところですが、その「悪意なき創作」に読者も参加してしまっているところに、背筋の凍る感覚を呼び起こす。責任を持たない噂話。それを信じ込む第三者(読者)も同罪。
そしてこのようなヒトの恐ろしい一面は昔からあるものだろうけれど、SNSなどインターネット上でのやり取りが一般化することでその悪質な部分が増幅されていて、そんな現代の更なる恐怖も描かれているのが、この作品をさらに深めているように思います。 -
3.0 ネット社会の怖さを感じます。小説とブログの融合?は面白いやり方だと思いました。まずまず。
-
人間不信になりそうなお話でした
-
2014.7