- Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087715903
感想・レビュー・書評
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非常に良くできた宗教学書、哲学書、科学書である。もちろん純文学書、エンタメ文学書でもあり、かなりの割合で官能小説書でもある。
といった具合に様々な側面を持っていて、百科事典かと言わんばかりの超大作。これまでの中村文則の長編小説は全て読んでいるけど、それらのいいとこ取りもしてあり、まさに彼の全てが詰め込まれた作品だと思う。
心に染みる言葉が多く、貼った付箋は35枚に上った。
1.俺のこれまでの人生? そんなものに何の価値がある?
2.目の前に神を見た感動に包まれれば、人間の内面は相当活性化されるはず。
3.宗教家が不本意に誕生していく、奇妙な構図だった。
4.ここにお前の人生がある。お前の生きる目的の全てがある。私はこの世界を変えるつもりでいる。お前の力が欲しい。
5.彼がしていたのは、あらゆる欲望をなくすこと。快も不快もなくし、感覚的な感受も喜ばず、これはあれ、あれはこれ、という識別作用もなくした「無」の状態。
6.もしかしたら、私達の意識は、何も決めてなんかいないのかもしれない
etc.
2015.9.10 -
露骨な性描写が結構多くて、
カフェで読んでたのですが中断しました。
部屋で1人で読んだ方がいいです。
あまり好きなタイプの話ではなく、
世界情勢や政治的思想、原子の話や神の話、作者が語りたいことを教祖や各人物の台詞として語らせている感じがします。世界情勢の裏については、読後はもう何を信用していいのかわからなくなる。
また、悪と性を様々に書いた結末が、大きな母性愛であったり、純愛であったり、アフリカの少女の笑顔であったり、きれいに終わらせようとしているところが、ただの賢者タイムにしか見えない。
間間に挟む性描写も企画もののAVのようで、
世界情勢とか語る
↓
安いセックス
↓
賢者タイム
非常に男性的な小説、という感想になりました。
『教団X』というタイトルから、
もっとエンタメ度の高いものを想像していたのですがちょっと違いました。 -
エンターテイメントと純文学。限りなくエンターテイメント寄りだけど、何故だか純文学に対する作者の悔しさを感じてしまうのは何故だろう。
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読書芸人や、多数の人が絶賛してたが、わからない…
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個人的には非常におもしろかったと思うが、好みが別れそう。
人が生きる意味、心の支え、目指すべき場所とその先にあるもの。
答えのないテーマに挑み、答えを導こうとする展開。
フィクションだとは思えないリアリティ。
ボリュームはあるが、人生に迷っている時になら、一気に読みきれてしまうだろう。 -
あいかわらずの気持ち悪さ。。
人気だけど、不思議