- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087715996
作品紹介・あらすじ
結婚欲満々、しかし未婚のまま三十路を迎えた麻美は、理想の相手をゲットするため風変わりな結婚相談所で働くことになる。既婚でも未婚でも。結婚を考える全ての人にエールを送る渾身の長編小説。
感想・レビュー・書評
-
「幸せは、光り輝く落とし穴だ。足元が見えない。見えないことがわからない。ただ、酔っぱらう。地面が消えて落っこちていくのを、羽根が生えて空を飛んでいるのと間違える。気が付いたときは、もう遅い。」そこそこモテていた状況にあぐらをかき、結婚のチャンスも仕事も失って、気付けば三十路の麻美。法事で、結婚紹介所をしている親戚の女性・克子に声をかけられ、出会いがあるかもしれない…と半信半疑で、紹介所でバイトとして働いてみることにするのだが…。
平さんらしい直球のエンタメで、読みやすいけれど設定が若干古いかなという気も。大体、紹介所の時給が安すぎる!出会い出会いとガツガツ気味な麻美も何だかな~だし、やたらとキャラの濃すぎるスタッフも胡散臭いし。てな感じでどうにもノれない状態で読み進めていくのだが…既婚者の自分でさえ、アイタタタと呻いてしまうセリフがビシバシ出てくる。2人の結婚難民…オタク気質の男性・入江、高飛車なキャリアウーマン・由紀。水と油としか思えないこの男女を結婚に結び付けようとプロジェクトは進むのだが、少しずつ麻美の意識にも変化が。
紹介所のやり方に反発しつつも、上手い具合に克子に言いくるめられ?自分を変えていく入江と由紀。キモいおじさんだった入江がダイエットをし、ヅラもやめてと頑張る過程が健気~。一方の由紀も、ブランドの鎧をやめて、お天気お姉さん風愛され女子なファッションに改めていくのだが…私自身、男性ウケを目指して歩み寄るってことができない人種だったので、色々考えさせられてしまった。若い頃の自分も、モテ風に寄せる努力もせず「ありのままの自分を受け入れてくれる人と!」なんて思ってたもんなぁ…(汗)。
色々ツッコミどころはあるし、共感できないところも多いので☆3寄りではあるけれど、はからずも己の結婚観を振り返るきっかけとなったかも。結婚して10年以上たつのに、過去を思い出して変な汗かきました(笑)
表紙が大好きなねむようこさんということで手に取ってみたが、この人選がぴったり!甘々だけどどこか憎めない麻美が、ねむ作品のヒロインとどこかかぶるのよね~。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かったけど、色々結局どうなったのか?よく分からなかった。
主人公が結婚相談所で本格的に働くようになった、が結末??、 -
結婚願望はあるのになぜか結婚できないまま30歳を目前にした麻美は、遠い親戚の克子が経営している結婚相談所「真婚」でアルバイトとして働き始める。
時給は最低労働賃金と同価という低さだが、相談所のノウハウや出会いがあると信じて、克子の胡散臭さに疑問を持ちつつも他人の婚活をサポートするうちに、結婚とは、婚活とは何か、ということを学んでいく。
平安寿子らしい、著者が得意とするお話だよなぁと思った。ああ耳が痛い。 -
あやしげな結婚相談所にひょんなことから勤めることになった、コンカツ中の女の子が主人公。
そうなのよね。結婚って実生活だからさー。
自己主張ばかりして、相手が変わってくれることややってくれることを望むだけじゃうまくいかないのよねぇ・・・。
結婚してすでに10年以上経っている私にも、これからもこの生活を続けて行くうえでタメになりました。面白く読みつつも、ところどころ克子さんにカツ入れられた感じ。楽しい一冊でした。 -
恋愛の話かと思いきやお仕事のお話だった。
え?ここで終わり?という切り方で不完全燃焼感が残る
結局麻美は克子化しただけに思うんだけど、それで結婚に繋がるのかな… -
30代未婚女性のリアルな焦りが伝わる‥
未婚が既婚かでその人の人格を決めつけるなんて絶対したくないけど、確かに職場の女性が結婚してるかしてないかって割と話題になるのかも。
結婚相談所の裏側も見れて面白いけど、今はアプリが一番手っ取り早いのかな〜! -
かなりアクの強い同僚の面々と、脳内妄想で笑わせてくれますが、婚活事務所の中身ってこんななの…?って一瞬信じてしまいそうになりました。(笑)
人によっては身につまされる部分もあるんだろうな~と思いつつ読了した、明らかに結婚不可人種な私ですよ。 -
麻美も、克子も、かっこいいな。自分の意見をはっきり言うことは簡単そうで簡単じゃない。まして結婚についての話だと、見栄張ったり誤魔化したりしてしまいそう。結婚したい、そう言うだけでもけっこう勇気がいると思う。
最終的に緑川と結婚したのか気になる。 -
文学