ピアニシモ

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 135
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087727258

作品紹介・あらすじ

僕だけのヒーローはどこにいる?学校に、家庭に、伝言ダイヤルのむこうに。それとも都会のコンクリートジャングルに?ブランク・ジェネレーション(空白の世代)におくる、新しい時代のビート文学。すばる文学賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 崩壊家庭で暴君と化していた若き主人公に畳み掛ける不幸の嵐。思春期の危うさが、よく表現されている。

  • 辻さんの小説は好きです。
    一時よく読んでいたけど、先日久しぶりにTVに出てらして、
    処女作をまだ読んでいなかった事に気づき、早速読んでみました。
    バンドしてた頃のツアー中に書かれたって事ですが、
    やはり才能のある方は違いますね。

    中学時代って、子供から少し大人になる時代で、
    どこか危うい時代というか。

    約20年以上も前に書かれていた事なのに、
    今の時代も、こういう子はきっとどこかにいるはずだ。

  • 10代後半か20代前半に読了。
    なぜこの作品を選んだのか、当時の自分が不明。

    wikiで確認したら、この作品すばる文学賞獲ってたんだ。
    知らなかった。

    まだみぽりんと結婚する前、
    そうだ!南果歩が奥さんの頃。

    そして実家にあり。

  • 20年以上前の作品だけど、現在でも違和感なく読めると思います。肯定的に見れば未来を予見した作品だと言うことも可能ですが、~のように、~のごとくと言った表現が多く、それが気になって若干読みにくく感じました。書かれている内容に勢いがあるだけに、惜しい気がします。でも、デビュー作らしい若さや瑞々しさを感じる作品でした。

  • 青春は喪失の連続で、そこから大人になっていくものなのかもしれない…などと考えてしまった。少年の成長に期待。

  • 人間の内部、とくに不安定な思春期の子供の葛藤がものすごくシャープに描かれている。ショッキング

  •  主人公は氏家透。
     透は父親の仕事の関係で転校を繰り返す中学生。そのおかげで、転校する先々でいじめられる。子供の頃から「ヒカル」という架空の友達を作り、一人で遊ぶことが多い。父親を憎み、母親らしいことをしない母親を軽蔑する。
     今度の転校先でもいじめは続く・・・。

     一人の中学生が、いじめから自信を取り戻すまでの心の動きを書きたかったのだろうか。書いている世界がちょっと異常で、ショッキングでもある。

  • 2重人格の少年の葛藤と成長の物語。

  • 辻仁成を好きになった一冊。二重人格。少年の心の荒廃と自立への闘い、そして成長。。繊細なタッチで独特の世界観を描いている。言葉の使い方が好き。

  • なんだろうなあ・・・怖かったとゆうか、トオルの切れた露骨な表現が気味悪かった。サキの電話が演技だったのにはさすがに驚いた。読みやすいけど、内容的には後味があまり良くなかった。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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