- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087747911
感想・レビュー・書評
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常野である時子は、洗濯屋の火浦と会い10年行方をくらましている父や突然眠りから覚めなくなった母の謎に迫っていく。
常野物語シリーズ。最後の一冊ということで、常野自体の大きな話になるかなと思ったが、主に一家族を通しての話が主で、その中に一族の在り方も考えさせていくという感じだった。
主人公達が迎える現実かどうかもわからない世界の描写が、怖くもおもしろくもあり、引き込まれる。映像で見てみたい感じがした。
個人的には、一冊目のような色々な人が集まるような話を期待していたのもあったが、一家族のそれぞれの思いや考えから、見えていくというのもありと思った。常野について、もう少しハッキリと説明や描写があってもよかったかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おすすめの本で紹介されていたのを見て読んだ。ずいぶん読んでから、実はこれはシリーズ3作目だということに気づいた。これはこれで面白かったし他作品を読んでいなくても流れを理解できるようにはなっているが、やっぱり最初から読みたかった。うっかりだー。これから遡って前作も読むことにする。
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「終わりの始まりの雨が降り始めた。」(296ページ)
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拝島時子(はいじまときこ)がゼミの旅行から帰宅してすぐ、1本の電話が入った。
母の瑛子が、仕事の一環で訪れた先で、突然倒れたというのだ。
しかも脳には異常がなく、ただ眠っているとしか言えない状態で。
母に何が起きたのか。
あるときに失踪した父は、一体どうして消えたのか。
「洗濯屋」と名乗る、火浦の真の目的とは。
「裏返す」「裏返される」恐怖…
終わりの始まりの雨とともに、物語は新たなステージへと進んでいく。
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不思議な力をもつ常野(とこの)一族。
そのシリーズ3作目となるのがこの「エンド・ゲーム」です。
第1作「光の帝国」、第2作「蒲公英草子」と読んできての「エンド・ゲーム」でしたが、読み終わって一言言うならば、「結局なんたったんだ…この話は…」に尽きます。
終始、現実なのか幻なのかわからない世界が展開され、読んでいる自分の立っている世界すら、本当に存在しているのか不安を覚えました。
そして「裏返す」「裏返される」「包む」「洗濯屋」など、独特の言葉が飛びかうにも関わらず、その言葉の本質は最後まで読んでもよくわかりません。
しかし世界も、言葉も、登場人物すら不確かな物語にも関わらず、なぜかグイグイ読まされてしまうのです。
ですが、「エンド・ゲーム」を読み終えたあと、わたしの中に残ったのは、モヤモヤとした感情でした。
「夜のピクニック」や「木洩れ日に泳ぐ魚」で感じたような、終始もやのかかった世界を泳いでいるような、足場の固まらない不安、読み終えて感じたものは「正解」なのかわからない恐怖…
この「エンド・ゲーム」でもわたしは、それと同様の自体に陥りました。
本当に常野一族はいたのか。
本当に「裏返す」「裏返される」といった能力は、存在していたのか。
それは能力ではなく、幻想・妄想の域を出ないのではないか。
提示された情報のパーツから、自分なりの解釈が生み出しきれず、消化不良のまま終わってしまったことが、とても悔しいです。
あまりにスッキリせずググってみたものの、結局ラストシーンの意味も、わからずじまいなまま、今にいたります。
今のところ、第4作目となるお話は刊行されていませんが、このモヤモヤした気持ちを回収しきってくれるだけの常野物語が生まれてきてほしいな、というのが、正直なところです。 -
『光の帝国』の「オセロ・ゲーム」が良かったので期待していたのですが、最後は結局どうなったのかよく分かりませんでした。途中までは時子と暎子がどうなるのか気になって夢中で読んでたのに、お父さんの告白で「え?」となり、火浦晃司が3人に能力を使ってから「ええ?」、最後の最後で「えええ??」でした。本当に途中までは良かったんですけどね。常野シリーズは一作目が一番面白いです。
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「光の帝国」に収録されていた短編「オセロ・ゲーム」の続編です。
“常野”の中でもダークな部分の話ですね。展開に目は離せないので引き込まれてはいくものの、グロい描写も多いので、ちょっとトラウマになりそう・・・で、結局結末もよくわからなかったのが残念。 -
ほんわかした「常野物語」から突如出てきたSFスリラーという感じ。
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まあ、嫌いではないけど。もうちょっと常野の人たちの事を書いて欲しかったな。
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ある家族の話。もう少し能力の描写があって、どんな事ができるのかわかった方が面白い。火浦ができることは具体的に書いてあったからわかるけど。
概念的な話になってしまっていて、すぐ寝落ちしてしまい、読了に日にちがかかってしまった。表紙が読書感想画のようだな。 -
独特の世界観とSFファンタジー。何が面白いのか分からない。