- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087752403
感想・レビュー・書評
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妄想系の小説
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幼児教育。よくわからなかった
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金のゆりかごで育てられた子供たちがどういうふうになってゆくのか、最後までずっと楽しく読み進めていけました。
読後感もすごくよかったです。 -
天才脳を造ろうとするGCS内の秘密とは・・・?
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子どもを天才脳にするGC装置。
創設者の近松の息子である雄貴は幼い頃は天才児と言われたが
現在は無職でありGCS幼児教育センターの幹部にスカウトされた。
植物人間となった近松を恨む感情はあるが
何故近松が自分を呼んだのかを知るために
今の天才児たちの世話係をすることとなった。
するとその中に雄貴の息子の守がいることが判明し、
彼に自分が父親だと打ち明けるか悩む雄貴。
そしてGCSのせいで精神異常を来たした子どもがいると
嗅ぎつけてきたライターが殺され守の母親が姿を消した。
本当にGCSは子どもに悪影響を与えるのか。
そして近松が雄貴を呼び寄せた意味とは。
装丁:藤田新策
脳科学から遺伝、移植問題など幅広いテーマを
無理なくまとめているサスペンスとなっています。
よくここまで詰め込んだなぁという印象です。
エピローグが悲しすぎる。 -
プロフィールを明かさない謎の作家。天才脳を作り出す‘金のゆりかご’とは?‥というセールストークに魅かれて読了。小説にするよりTVドラマにしたら面白いかもしれません。月9とかで。
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2010.01
図書館で半年近く予約待ちして借りたけれど、あまり好きではない複雑さ。
どこか無理やりすぎてついてゆけず。
ひねくりすぎて読者置いてけぼりの感があります。
早期教育によりかつて天才児といわれたが今は平凡な男。
本人の出生の謎やら、早期教育の弊害を隠蔽するための入替え疑惑やら、なんやら。ややこしいったら。
賢すぎる子どもはかわいくない。恐ろしい。
子ども時代は一瞬なので、のびのーび育てればいいんじゃない、って思う。 -
特別な早期幼児教育によって、優秀な頭脳は作られる―――近松吾郎は研究をすすめ、教育システムを確立。そしてGCS幼児教育センターなるものまでができ、そこに入学した子供達の中から天才少年少女が多数現れた。しかしながら、そのセンターに通っていた子供が同時期に4人、気が狂ったという穏やかでない噂もあったのだ。タクシードライバーの野上雄貴は、そんな疑惑のあるGCSからの突然の就職あっせん話に戸惑っていた。何を隠そう野上自身、GCSの幼児教育で育てられた子供、そして・・・近松吾郎と愛人の間に生まれた子供、つまり近松の息子だったのである。
早期教育がどうこうというよりは、倫理観をとわれる作品だった。天才少年と障害者、姿も形も双子でほぼ同じ、どちらかしか救えないとしたらその時人はどうするか・・・?「どちらも同じ命、選べるわけがない」と本当に心から答えられる人間は、一体どれくらいいるだろうかと痛いところをつかれた感じだった。つけてはいけない優劣を、人はどうしてもつけてしまう。この物語のクライマックス、健康な心臓と欠陥のある心臓を交換されたという当人への告知場面は、本当に胸が痛い。しかしながら、知ってしまったが故、罪の意識にさいなまれてしまった僅か10歳の子が「(心臓を)返しますから!」と悲痛な叫びをあげる横で、「これで俺は近松吾郎と同じにならなくてすむ」と自分のことしか考えていない主人公にはがっくり。 -
<font color="#666666"><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:0;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087752402/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://g-ec2.images-amazon.com/images/I/21TVA4HJ80L.jpg" border="0" alt="金のゆりかご"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4087752402/yorimichikan-22" target="_blank"> 金のゆりかご</a><br>北川 歩実 (1998/07)<br>集英社<br><br><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087752402/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"> この商品の詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>29歳のタクシードライバー野上雄貴は、GCS幼児教育センターから幹部候補生としての入社要請を受け、不審を覚える。センターの母体となった教育システムの創始者・近松吾郎が、愛人に生ませた子が野上だった。野上自身、0歳のときから「金のゆりかご」と呼ばれる装置で育てられ、一時は天才少年としてマスコミでももてはやされたが、やがて限界の露呈とともに切り捨てられたのだ。彼が、9年前に起こったセンターの4人の子供が次々と精神に錯乱をきたした事件を追ううち、事件の鍵を握ると思われる一人の少年の母親・漆山梨佳が行方をくらます。
現代科学が生んだ装置「金のゆりかご」とは画期的な発明か、それとも悪魔の商品か? 幼児教育センターを舞台に、先端科学の成果を呼び込み、知的興奮のトルネードを巻き起こす、新感覚ミステリー。</strong></p></blockquote>
初めから終わりまで、一体何度だまされただろう。しかも最後の最後にたどり着いた真実は、それまでのどれよりも信じられない事実だった。
大人は、自分や組織を守るために嘘をつく。平気な顔で、ときには笑みさえ浮かべながら。ならば子どもは・・・・・。
元凶が近松吾郎であったことは間違いない。自分が手がけたことの及ぼす影響にまったく思いを致さなかったという点においても、彼の罪は赦されるものではない。しかし、彼のような研究者はおそらくいつの時代にも存在しそうであり、それが怖い。
途中、何度も自分の差別意識についても考えさせられた。答えはまだみつけられないし、見つけられる物ではないという思いもある。なにかを判断するときに、差別意識を持っていることを忘れずにいることくらいしかできることがないような気もする。
何度もだまされながら、そのたびに考えさせられることが多い一冊だった。</font>